【金魚・出雲なんきんのいる暮らし】絶対に必要なモノ 02
「絶対に必要なモノ 01」では、「水量で、水槽を選ぶ」ことについて書きました。
今回はいよいよ、ワクワクする「水槽選び」です。
水槽(続き)
出雲なんきんは成魚になると飼い方次第で20cmを軽く超えるサイズにまで育つ金魚です。なので、いきなり最終的に必要となる水量(単純計算で、20cmサイズの成魚1尾で40リットル!?)に合わせようとまでは言わなくとも、やはり出雲なんきんの生活環境を考えてあげた場合、やっぱり選ぶべき水槽の種類には限りが出てきちゃうというのが現実です。
昔から日本的な金魚飼育のイメージで登場するのが、ガラス製の丸い金魚鉢ですね。最近ではリビングのテーブルの上でオシャレなどんぶりに金魚を入れて飼育する人も多いようです。確かに、人間の目線から見ると、とっても可愛いしオシャレですよね。でも、とっと堂的にはおススメできません…と言うのが正直なところ。
そうです、なんと言っても「水量が少なすぎる・・・」のです。
たとえば、3cmの幼魚を飼うとします。ほんとは目安として6リットルの水量が欲しい(3cm×2リットル=6リットル)のですが、中くらいのサイズの金魚鉢の水量はだいたい3リットルくらいでしょうか。これでも、とっと堂推奨値の50%しか水が入らないのですが、そこに2尾の幼魚を飼おうとすると、欲しいのは12リットル。たったの25%しか水がない・・・という計算になっちゃいます。出雲なんきんの目線で見ると、飼い始めの時点で既に、あまりにも過酷な生活環境なわけです。出雲なんきんたちがそこからどんどん大きくなっていくことを考えると、もはや言わずもがな・・・。
水槽は、3種類から選ぶ
ということで、とっと堂の独断と偏見で、出雲なんきん水槽の種類としては、以下の3つを候補に挙げておきます。いずれもそれなりの水量を確保できる水槽です。
睡蓮鉢
熱帯魚用水槽
トロ舟
睡蓮鉢
そもそも魚の観賞の仕方として「上見(うわみ)」と「横見(よこみ)」というのがあるのですが、出雲なんきんは「上見」を基本として改良されてきた歴史があります。つまり、その字の通り、上から見る(観賞する)というわけです。
その「上見」で、且つ、飼育者の好きなデザインの鉢を選べるため、飼育するための容器であると同時に素敵なインテリアにもなるという点で、睡蓮鉢は出雲なんきん飼育にふさわしい選択肢と言えますね。
サイズはいろいろありますが、設置できるスペースの中で、できるだけ大きなモノ(水量が多いモノ)を選んでください。
なお、睡蓮鉢の中面の色は黒っぽいもののほうが出雲なんきんの色味が良くなります。生き物ですから保護色になろうとする関係で、中面が白いと体色もぼわ〜っと白っぽくなるのでしょうね。
熱帯魚用水槽
一般的に「水槽」と言われた時にパッと思い出すアレで、これは魚の観賞の仕方として「横見」になります。一般的にイメージしやすい観賞方法ですね。
60cm水槽とか90cm水槽とかの定番サイズの他、インテリアとしても素敵な水槽がたくさん売られています。特に定番サイズは濾過器や照明などの道具のサイズもぴったり収まるように作られているし、それらの必要な道具とセットで販売されてもいるので、お得感も。
サイズもいろいろありますが、こちらも設置できるスペースの中で、できるだけ大きなモノ(水量が多いモノ)を選んでください。
なお、熱帯魚用水槽は観賞のため透明のガラスやアクリルに囲まれています。だから、出雲なんきんの色付きとしては保護色で白っぽくなり、イマイチな面があるというのは否めないようです。
トロ舟
工事現場などで見かけることがある、左官屋さんたちが使っているプラスチック製などのケースです。観賞の仕方は「上見」。
インテリアとしては無骨であまりオシャレ感はありませんが、その一方で、プロっぽさやマジっぽさが醸し出されますね。
そもそも箱の中で材料をこねたりする目的で作られているため、水槽として使った場合、水面と空気が接する面積が広く酸素不足になりにくいなど、プロフェッショナルのみなさんが使われるだけの理由がちゃんとあるのが、トロ舟です。
なお、黒とか青とか緑とかトロ舟自体の色の種類はそれほど多くないようですが、出雲なんきんの色付きを考えると黒っぽいもののほうが良いので、特に問題ありませんね。
そして最後に、水槽選びの参考にもうひとつ。
出雲なんきんを飼育するのに、水量はできる限り多いほうが良いのですが、深さはあまり必要としません。というか、深いとその分水圧が増すため、出雲なんきんの丸っこい体型ではきついようです。
なので、水槽の高さはせいぜい30cmほどもあれば充分ですし、上記のトロ舟なんて、深さは20cmちょっとです。それでも、プロフェッショナルのみなさんがトロ舟を使って出雲なんきんを飼育されていることからも深さはあまりいらないということがお分かりになるかと思います。
またまた長くなってしまいました・・・。
まだまだ書き足らないこともたくさんありますが、ひとまず、「水量はできるだけ多く、でも深さはあんまりいらない」ということで、自分の好みに合った水槽選びを楽しんでいただければ嬉しいです。
ありがとうございました。
とっと堂主人