続けることだけが平凡を非凡にさせる
私は天才ではありません。
でも、天才で生まれなかったことを悔いてはいません。
天才には天才にしか分からない世界があるように、天才ではない私にしか分からない世界もあると理解しているからです。
だから天才を羨ましいだとかいう妬む気持ちもありません。
ただ、非凡にはなりたいという野心はあります。
生まれながらの非凡である天才にはなれない。
先天性非凡の人間になるのは無理。
でも、後天性非凡の人間にはなりたいし、なれる。
そう確信したのが、とっておきの話を300話以上創り上げた頃でした。
平凡だった私を非凡にしたのは、シンプルな事実でした。
「他の誰よりもそれを続けたか」
この1点でした。
イエローハット社長として有名な鍵山秀三郎さんは、会社を立て直すため、10年間も一人で掃除を続けたという非凡エピソードがあります。
でもこれは、たった一人で10年間続けたからこそ、語り継がれるエピソードとなっているのです。
小さなことを積み重ねることだけが、とんでもない大きなことを成し遂げるただ1つの方法。
そう言ったイチローは、誰よりも努力し、誰よりもストイックに野球の技術を磨き続けた人でした。
人間1つでいいから、
「これだけは誰よりも続けている」
というものをもっている人はメンタルも強く、安定しているのではないかと私は思うのです。
メンタルを強くもち続けられるようになると、さらにそれを続けることができる。
だんだんと続けることができている自分に自信がもてるようになってくる。
そしてさらに続けるようになり、いつか叶えたかった夢も叶っていく。
だから続けることだけが、その人を平凡から非凡に押し上げてくれるのではないでしょうか。
「あなたみたいなすごい人にはなれません」
と言う方がいるのですが、そのすごい人だって元々は平凡だったのかもしれません。
ただあなたよりもその人の方が続けているものがある。
ここに尽きるのではないでしょうか。
逆にあなたも、これだけは続けたいというものを他の誰よりも続けたら、非凡になれるかもしれません。
だから、平凡な人は誰でも、続けることで非凡になれるのです。
私も気付けば、非凡と呼ばれる立場になってきました。
とっておきの話づくりは500話を超えました。
有難いことに、教員をしながら本の執筆生活を送るという経験をさせていただいております。
職場でそんな生活をしているのは私だけ。
同僚から見たら非凡ですね。
でも、もし同じような方が職場やSNS上にいたとしたら、今の私はいなかったでしょう。
「たまたま誰もやっていなかったことを、一人ずっと続けていた。」
それだけの理由なのです。
では、平凡な自分を非凡にさせるために大切な視点は何か。
私は2つあると考えます。
1つ目は、自己内対話を繰り返してから世界を見つめること。
どうやって誰もやっていないことを見つけるか。
その答えにたどり着くには、まず自分は何を大切にしてきたか、今何を大切にしているか、これから何を大切にしていきたいかという自己内対話が欠かせません。
そうやって自分という人間を見つめた上で、世界を見るのです。
すると、誰もやっていないけど、自分だからこそ大切にし続けたいものが見つかります。
2つ目は、続けている自分に驕らないこと。
上には上がいる。
自分が知らないだけで、この世界には自分と同じように続けている人がいると想像してみる。
架空のライバルのような存在ですね。
もっと言うと、もう一人の自分といったイメージです。
もしかしたら、先人たちの中には自分よりも続けている人がいるかもしれません。
そう考えていくと、続けてきた自分に驕ってはいけません。
自分に驕った時点で、人は続けなくなります。
もう十分続けてきた。と思った瞬間、非凡だったその人は平凡に戻ります。
だから、いつまでも謙虚でいること。
私は未熟な人間だと受け止め続けること。
つまり、未熟だと自覚し続けることが、非凡であり続ける秘訣なのかもしれません。
続けている自分に驕らず、さらに続けられる人間になりたいものです。
さて、ここまで読んでくださったみなさんには、続けているものはありますか?
そんなあなたは、自分のことを平凡だと思いますか?それとも非凡だと思いますか?
平凡でありたい人もいるでしょうから強制はしませんが、もし非凡になりたいと思っているのなら、ぜひ続けてください。
他の誰もやっていない、あなたにしかできないことを、ずっと、いつまでも。