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「女の子は甘いものが好き」?
彼は、どのレストランでも必ずオレンジジュースを頼む。 わたしは、そのときによって注文するものはまちまちだけれど、アイスティーかウーロン茶が多い。
そして、最近気がついたのだ。われわれ男女のペアが、オレンジジュースとお茶を頼むと、かなりの確率でオレンジジュースが女性の前に置かれる。「オレンジジュースのお客様」と店員さんに聞かれないことも多いし、聞かれて私が彼を指しても、脳内で何らかの補正がされるのか、相変わらずわたしの前に置かれてしまうこともある。
こうして、「甘いもの=女性」というジェンダーバイアスの存在を発見したのだった。もちろん、店員さんには悪気はなく、「甘いものを頼むのは女性が多い」という、これまでの経験からくる「経験知」によるものだと理解する。人間は経験知の蓄積によって、無駄な思考を減らして効率化しようとする。仕方がないことなのだ、と店員さんが去ったあとグラスを入れ替えるのが恒例になりつつある。
「甘いものを頼むのは女性って思うのはジェンダーバイアスだよね」とわたしが言ったとき、彼が「でも、同じ男女でも、俺が子どもだったらその前にジュースを置くだろうな」と答え、はっとさせられた。
大人と子どものペアであれば、その性別に関わらず、「甘いものを頼むのは子供だろう」と子どもの前にジュースを置くはずだ(多分)。このオレンジジュース問題において、年齢バイアスは、ジェンダーバイアスに勝るのだ!
バイアスを手放すのは簡単なことではない。ただ、オレンジジュース好きなお兄さんがいたっていいし、反対に、ジュースが苦手な子どもがいたっていい。その余地が残されていてほしい、バイアスに基づいた行動の積み重ねが、その自由を圧迫することがないように、と願った。
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