1-4話:手探りのスタート
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日本と中東でスタートアップしています。
会社の創業ストーリーを連載しています。
1話:創業前夜
1-1話:すべてを変えることになる「筋肉」と「ブログ」
1-2話:重なるタイミング
1-3話:再会
1-4話:手探りのスタート ※このノート
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時間がないは工夫が足りない
幸いにも、何事もやってみなきゃわからないという思考と、やってみればなんとかなるという思考を持ち合わせていたこともあって、とにかくことは進んでいった。
とはいえ、いきなり後輩に仕事を丸投げするわけにもいかないし、とにかく最初は自分でこなして、仕事のクオリティを信用してもらい、たくさん仕事をもらおうと考えた。
しかし、当然ながら会社員としての仕事もあるし、もはやライフワークと化していた筋トレも毎日ある。
毎日7時〜21時ぐらいまではすでに時間が埋まっているのである。
そうなれば当然、使える時間はそれ以外の時間になる。
そして実際には21時に筋トレを終えて、夕飯とお風呂と...とこなしていると、ほぼほぼ23時も後半に入るような時間になっていた。
当然それからの時間でもらった仕事をするしかなかった。
最初の仕事を気合の1晩で終わらせる
兎にも角にも、先の代理店役員の方の仕事を受けることになった。
代理店さんがプロモーションを担当している商品の取材内容やサンプルデータをまとめて魅力的な記事にすること。
最初はその代理店さんが別の会社に依頼をしている半分の金額で依頼を受けた。期間はそんなにキッカリじゃないけど、大体1週間ぐらいで納品。
そこからはただがむしゃらに記事を仕上げたわけなのだが、文章を書くことが嫌いじゃなかったこともあるが、記事を作ることが結構楽しかったこともあって(普段やってる仕事じゃないことが刺激になった)、その日の夜のうちに仕上げて、次の日の朝一番で納品した。
その方とはLINEで連絡を取り合っていたので、朝一番でLINEして仕上がったことを伝える。
「え、早っ笑」
納品の連絡への最初の返事はたったこれだけだった。
すると30分後ぐらいに電話が来る。
「いやー、ビビりました。納品も早いしクオリティも全く問題ないっす!この感じなら多分月50本ぐらいはお願いできますよ!いけます?笑」
(まじか!やった!50本ということは そこそこの金額になるし、収益化も後輩に仕事回すのもできる!これで少し前に進んだ...)
そこからは、その方の予告どおり怒涛の様に仕事の依頼が届くようになる。
記事は50本こそ無いものの、それに近い件数はもらったし、他の似たような仕事ももらえるようになった。
「俺がいないと仕事が回らない」は無能
この頃は本当に忙しかったので本業はとにかく定時に終わらせることだけを徹底していた。
そのために仕事の仕方も変えた。
とにかく、社内、社外含め自分以外の人が手を動かしやすいようにして、自分はなるべく手を動かさない、やりすぎないように変えた。
(社外の人とのやり取りがほとんどだったので、ほぼ社外の人だった気がする。)
この経験がキッカケで、本業で成果が出るようになってくる。
この頃に、「自分がやらないとダメ」「自分がいないと仕事が回らない」と言うのは無能な人のセリフということに気づくようになる。
どこぞの安居酒屋で毎日老害上司から語られてるようなセリフで、さもすごい人が言ってそうに聞こえるけど、会社は組織だし仕事もお客さんあってのことだから「俺がいないと回らない」というのはただの承認欲求でしかなく、他の人の成長機会を奪っている(与えていない)だけ。
自分がいなきゃいけないと思い込むことで自分の存在を守っている、仕事に対する共依存状態なんだとわかった。
本当に有能な人は他者を動かして自分が手を動かさなくても良い仕組みを作ってる。
(有能な人の世界では当たり前なんだろうけど、ようやくこの時腹落ちして自分の中で深く理解することができた)
新たな企み
月にそこそこの数の発注がもらえるとわかって、いよいよ後輩にきちんと仕事を回すことができた。
発注してもらった金額の半分をその後輩への支払に充てた。
最初は事細かにクオリティをチェックしていたけど、次第にチェックはほぼ必要なくなっていたので、仕事自体がうまく回り始めた。
2ヶ月ぐらいそんな状態を過ごして、ついに最初の月の仕事の報酬が振り込まれる日になった。
いよいよ、そしてようやく本業以外のまとまった収益を自分の手で得たのだ。
そこそこに感動すると思っていた。
が、全くそんな気にはならなかった。
すでに次を思いついてしまっていた。
それをどうこなすかを考えることで頭が一杯で、手元の現金が増えることなんてどうでも良くなっていた。(というか現金が増えると言う感覚すらなかった)
僕は、後輩に支払って残ったお金で、あることをしようと考えていた。
残ったお金をすべてそれにブチ込むつもりだったのである。
次のノートにつづく
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