2022年7月27日
朝日が昇る前に
歩き始めるようになったのは
やはり熱中症が怖いからなのだけれど
霧もやがかかった山の裾は
水彩絵の具がじわっとにじんで混ざったような
グラデーションを創り出して
静かに夜明けを彩る
変えるの大合唱と秋の虫の大合奏は
逞しく伸びた緑の稲の指揮に合わせて
夜明け前の紺色の景色に
朝が来ることを知らせるようで
足を止めて振り返ってみると
むしむしした空気はまとわりつくことなく
ひんやりした風に流れていき
少しだけ出てきた汗もどこかへ持って行く
夜明け前の1時間は
少しだけ楽しい
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