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必要とされる人に十分に行き届くためには

8月21日の記念日【献血の日】
1964年のこの日、それまでの売血制度をやめて、全ての輸血用血液を献血により確保する体制を確立することが閣議決定された日だそうです。

制度としての献血が確立された後に生まれた世代なので、

今日の記念日を調べるまで、恥ずかしながら売血制度を知りませんでした。

現在の献血の制度が確立する以前は、血を売ってお金を得て、

その血を買って輸血をするという仕組みだったようで、

積極的に血を売る人は、赤血球の再生が追い付かずに、

血液中に血しょうが多くなる「黄色い血」と呼ばれる血液になっていたと言います。

黄色い血は血球が少ないため輸血効果がほとんどなく、

また肝炎にかかりやすくなってしまうなどの問題も社会問題になり、

現在の献血制度の確立に至ったという歴史があるそうです。

記憶をたどると、自分が献血を始めてしたのは高校生の時でした。

繁華街にある献血センターまで自転車で行き献血するのは、

定期的なルーティーンとなっていたのですが、

その時の一番の理由は、成分献血で500円の図書券がもらえたからでした。

親元を離れての下宿暮らしの高校生は、大変切り詰めた生活をしていたので、

2週間に一回の成分献血で500円は、ありがたいと思って行ってのですが・・・・

「あれ?高校時代のあれって売血なんじゃないか?」

と、今思い返して調べてみると、この成分献血で図書券がもらえていたことは、

やはり制度違反に抵触すると言う事で、2002年に廃止になっていました。

現在、中年の生活習慣病待ったなしのおじさんになってしまって、

献血に行っても、この血は使えませんと言われてしまうようになってしまい、
街に出ると見かける、「本日○○人分の血液が足りていません」

という、立て看板を献血センターの前で見るたびに、

「協力してやれなくなってしまい、申し訳ない。」

という思いがよぎります。

たしかに注射針はだいぶ太いし、

検査でNGになると、自分の健康状態が不意に心配になるしと、

献血までたどり着くには、なかなか自分自身へのストレスもありますが、

それでも、今日この瞬間必要な誰かのために、少しだけ協力できることを、

やってくれる人が増えたらいいなと、記事を書きながら感じました。

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