海の命を支える小さくて大きな存在
10月4日の記念日【イワシの日】
大阪おさかな健康職員協議会が、1985年に制定しました。由来は語呂合わせから。安くておいしくて栄養豊富なイワシをPRするとともに、豊かな海を愛する気持ちを育て、水産資源の有効活用について理解を深めてもらうことが目的。
イワシ、漢字で書くと魚へんに弱いで【鰯】です。
魚を表す漢字は、その魚をどのように人間がイメージしているかを、
見事に表現しているものが多くありますが、
イワシ(鰯)も、そんな感じの魚の一つだと感じる人も多いでしょう。
人間の価値尺度では、より大きな魚を取るためのエサであったり、
食べるにしてもほかの魚よりも安価であることから、
高級な魚よりは。ねぇ。といった印象になるのかもしれません。
ですが、すでにその評価が示す通り、海の中の魚類で最も弱い部類の鰯は、
大きな群れになって生息し、他の魚に食べられても、人間に獲られても、
逞しく、群れを形成してうみを回遊します。
海に生きる沢山の命を、生態系を支えながら、自身の繁殖も維持し続けている鰯以上の生物は、他にはいないのではないかと思ってしまいます。
そんな鰯は、件の協議会がPRしているように、栄養価も高く、現在では、その価値の高さはぐんと上がり、
一昔前に下魚と呼ばれていた頃とは、比べ物にならないほどに値段も高くなっています。
またその料理のバリエーションも幅広く、寒くなるこれからの季節には、つみれ鍋で舌鼓を打ちたくなる日も少なくありません。
沢山の命を育み、自信も逞しく生き続ける鰯。
この決して弱くない魚に、今日は感謝の気持ちを示せる日になるといいなと感じます。