歴史から学び、よりよく進むには
10月19日の記念日【日ソ国交回復の日】
1956年10月19日に、モスクワのクレムリンで日本の鳩山一郎首相とソ連のブルガーニン首相が、「日ソ国交回復の共同宣言」に調印しました。
1951年のサンフランシスコ平和条約の時には、ソ連は調印しておらず、日本とソ連の戦争状態は続いたままになっていましたが、この共同宣言により国交は回復し、関係も正常化したとされています。しかし北方領土問題は対立したまま棚上げになり今に至っていると言う事です。
最優先すべきは国民の人命、そう判断して踏み込めなかった事情もあるのかもしれません。太平洋戦争終戦直後にソ連軍によってシベリアに連れていかれた日本兵の中に、私の祖父もいました。
満州駐屯からそのままシベリアに連れていかれ、約10年シベリアでの強制労働をさせられた話は、
この世の地獄というか、よく生きていたなと思うような、そんな環境の中での強制労働で、
この国交回復によって帰還するまでに、命を落とした人の方が多かったと言う事でした。
国家の策謀の中、戦争は個人の意思のまかり通らぬところで起こり、多くの人を不幸にする。
あの時シベリアで祖父が命を落としていたら、僕も生まれていなかったわけで、
そういった意味でも、今日の記念日は、考えさせられるところが多くありました。
奇しくも、今現在、ロシアはウクライナへの侵攻を行い、戦争状態が収まる気配がありません。
日本はアメリカとの同盟国である立ち位置から、ロシアとの関係はこの国交正常化以降、最も悪くなっていると言ってもいいでしょう。
戦争が誰の思惑で動いて、止まらないのか。
後の歴史でそれが分かるのではなく、これまでの歴史から学び、今それを一日でも早く止める術はないのか。
私たち人間が真剣に向き合わなければならない課題のように感じます。