アイルランドで子育て・仕事・大学院~まずはやってみる!が大切~
こんにちは。トトロです。私は、アイルランドに来て13年。
3人の子育て・仕事をしながら、Dublin City Universityの大学院でビジネスアナリティクスを専攻し、無事課題の提出を終えました。あとは結果待ち。
私が日本の大学を卒業したのは23年前。そのブランク・そして日本の大学しか知らない私にとってアイルランドの大学院は、苦労の日々でした。何十回、途中で辞めようと思ったかは覚えていないほど。
でも、終了した今、続けてきたことにとても達成感を得ています。そして、家族をはじめ周りの方々の支えには言葉では言い尽くせないほどの感謝しかありません。
・人生100年時代に、年は関係ない。
・子育てを終えてから学業なんて考えても、この先どうなるかわからない!
・仕事をしていることが負担でもあり、逆に誇りでもある
→結論として、周りの人が協力してくれる環境があるのであれば、是非やりたいことに挑戦してみることをおすすめします。
この記事ではアイルランドの大学院の仕組みと大学院・子育て・仕事を両立出来て終了できたコツをお伝えします。少しでも参考になってもらえると嬉しいです。
1.アイルランドの大学院は1年
私はビジネススクールで『 Business Analytics』を専攻しました。アイルランドは日本と違って、Postgraduate Diplomaは1年で大学院のコースを終了できます。(2セメスター)3セメスターするとMasterの資格が取れます。
留学を考えている方にはこれはとてもおすすめなことです。アイルランドは物価が高いですが、1年で終了できることは、時間もお金も2年かかるアメリカや日本に比べ、半分で済むんです。その分、課題に追われ大変ですが、来年の今頃は既に終わっているということを想像してください。
そう思うと、『1年なら頑張ってみよう』という気持ちになれますよ。
2.大学院の内容とは?
授業はモジュール制で、1セメスターで3モジュールを履修します。2セメスター目は①企業戦略・リーダーシップ②上級アナリティクステクニック③ビジネス戦略とプラニングでした。
それぞれのモジュールで週1回の講義(2時間)があります。それと並行してそれぞれオンラインのコースも終了する必要があります。私は2モジュール目では、Python,Data Science Practitioner, Deep Learning, Design Thinkingなどそれぞれのモジュールに関連したトピックを履修しました。これは、大学院からどのオンラインコースを受講する必要があるかを事前に通知されます。そのコースも合格ラインに達しないと、サティフィケートは受け取れないので、時間を決めて計画的に進める必要があります。
授業はオンラインで行われました。事前に関連書籍や動画を共有されるので、意見をまとめておく必要があります。私の場合、それが大変でした。授業の2日前ぐらいにどんなトピックの課題かがわかるため、アップされたと同時に読み漁る感じでした。普段から英文書籍を読んでおくこと・関連した分野の日本語書籍を読んでください。(この方が時間の短縮になります)
要点をまとめておいて、自分の意見や疑問点も書いておくといいです。疑問や意見をさらに深めるために、関連した書籍や論文などをサーチするのにも役立ちます。
3.グループ課題が一番大変であり、容易でもある
それぞれのモジュールにはグループ課題もあります。5人ぐらいのチームが割り振りされ、それぞれの課題を取り組むという形です。1セメスターでも2セメスターでもグループ課題が必ずあります。
最初私の専攻は75名いましたが、終わりには気づけば23名まで減っていました。途中挫折してドロップアウトしてしまう人がとにかく多い。ビジネススクールでは、ほとんどの人は仕事もフルタイムでしている人がほとんどでした。そうなると、どうしても学業と仕事との両立の壁で挫折してしまう人が多いんです。
途中でグループで連絡が取れなくなったり、その後連絡が来て、辞めることに決めたと言われたり、終わるまではグループのコミュニケーションは本当に大変でした。ただし、逆を言えば一人じゃない。グループワークの場合、それぞれのタスクを分担して、大きな成果を創ることが可能です。
ビジネスアナリティクスの内容よりも、このグループワークでは私は色んな事を学びました。今後の仕事に活かせる最大のベネフィットを得たと思います。それは、コミュニケーション・リーダーシップ・意思決定のプロセスの重要性。日本は比較的、会議が長いイメージですが、欧米はそうじゃないんですね。グループワークも1時間もしくは30分と時間を決めて、その時間は何を決定して、次回までにそれぞれが何を持ち寄るかを事前にチャットで話しているので、とても効率的に進めていけました。ミーティングしながらも一人が議事録を書いて、シートを作成して、タスクを分担したり。
教授に課題のプロセスを説明する必要があり、提出は常に期日に追われていましたが、グループの皆の仕事の昼休みの時間などを使ったり、他のグループでは、夕方に決めたり。3つのグループそれぞれで調節しながら、時間管理することができました。
4.時間管理は細かく毎日・毎週と予定を立てよう
大学院で一番のキーポイントは、時間管理。これができないと、どう頑張っても中途半端になって、何かを辞めざるを得なくなってしまう。例えば、仕事をしている人は、仕事を辞めるしかない。という結果に。
ただ、私は欲張りなので、子育て・仕事も続けたかった。、、、なので、少ない時間でもやるしかない。私は3つ仕事をしています。1つはアジア地域対象のマーケティングの仕事で、朝4時~8時。2つ目はオンライン英語講師、3つ目はコンテンツディレクターです。3つ目は時間の調整ができるので、時間を確保して週末に集中させてやっていました。1つ目、2つ目は既に時間が決まっているので、その時間は100%その仕事に情熱を注ぐ。それ以外の時間は、子供が学校に行っている間、夫が仕事から帰ってからの時間はすべて勉強に充てていました。
<平日のスケジュール>
3時半起床
3時半から4時:子供たちのお弁当作り。朝食
4-8:マーケティングの仕事
8-11:英語講師の仕事もしくはコンテンツの仕事
11-15:勉強
15-18:子供の宿題を一緒にやる・夕飯の用意
18-20:グループ課題のミーティング・勉強
20-21時半:子供たちや夫と過ごす
22時までには寝ることを目標
仕事の昼休み、子供のお迎えの際の車の中でなどは、いつもスケジュールを頭に入れて、今週の予定・今日の予定・明日の予定を整理を心がけました。そして、木曜か金曜などどこまで進んだかを振り返る。少し、課題が進んでいる。仕事が進んでいるなどあれば、その時間を調節できるわけです。
スケジュールノートには、予定通りにいかなかった点に関しては、反省のコメントと改善策を書きました。そうすることで、自分に言い聞かせて次は予定通りに頑張ろうというモチベーションと解決策を知っていることの安心感を得ることができます。
5.感情のコントロール
今、こうして大学院を終えたことを共有させていただいていますが、こんな日が来ることを夢にも思っていませんでした。何度も辞めようと思いました。仕事も大学院も。
これを終えたところで何が得るのか?ビジネスアナリストにでもなるのか?ということを質問されたとき、答えることができませんでした。大学院レベルで勉強するまで情熱がなかったんです。
しかし、途中から、私の目標は、身近なことに変更しました。それは、やり遂げること。これをやり遂げたら、きっと達成感やその他得ることがあるだろう。子供たちにも私の姿を見てもらうことで、これから学力や年齢関係なく、やりたいことができた時、挑戦することができる人になってもらえるだろう。と思うようになりました。
きっと今これを読んでいる方には、大学院を辞めたいと思っている方もいらっしゃるかもしれません。もし、辞めたい理由が明確で、辞めたことで得るものの方が多いということがわかれば、辞めてもいいと思います。
私は、辞めたいと思ったとき、理由やそれによって得るもの・失うものを書き出した時、得るものという部分があまりなかったんです。得るものがあまりないのであれば、辞めなくてもう少しやれるだけ頑張ろうという気持ちに慣れました。スケジュールノートを振り返って、今辞めたら失うものの方が多いなと。
音楽にとても助けられました。(聴きながら思いっきり泣いていたら、そのあとスッとしました。それの繰り返し。)あとは、大学院のクラスメイトや同僚に話をすることで心が救われました。一人じゃないと。
まとめ
何かを始めようと思っている方。大学院に通うことをお考えの方に、参考にしていただくと嬉しいです。今頑張っている方、選択肢に迷っている方も自分の決断が一番正しいと信じて、道を進んでください。きっとどの道を選ぼうとも、良かったということに出会えるから。
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