#29 映画「刀剣乱舞」を観て2.5次元を思う
週末、奥さんに誘われるままに「刀剣乱舞」の映画を観に行ってきました。ターゲットは女性向けの映画なので、不安もありましたが、「歴史をなぞった特撮」だと割り切って観れば楽しめる内容でした。
ツッコミどころはたくさんありましたが、それを言うのは野暮ってヤツですね。配役マニアとしては、審神者(さにわ)役に堀内正美氏を配していたのは素晴らしい。個人的に日本の俳優さんの中で、公家役をやらせたら右に出る者はいないと思います。
「刀剣乱舞」とは?
簡単に説明すると、名だたる日本刀の設定を元に、各刀をイケメン擬人化したキャラクターが活躍するゲームのこと。さらにゲームだけでなく、アニメ化、舞台化もされたことにより一大ブームとなり、2.5次元と言われる舞台はチケットの争奪戦になるほどです。
「歴女(れきじょ)」といわれる歴史好き女子の流行が一時叫ばれましたが、更に細分化され、「刀剣女子」と言われる日本刀好きな女子が現れています。実際モデルとなった刀剣が展示されている美術館などでは「刀剣乱舞」とのコラボ展示が企画されて、その会期中は連日大きな集客を誇っています。
日本刀のポテンシャル
日本国内ではゲームによってさらに人気に火のついた日本刀ですが、世界的に見てみても日本刀は刀鍛冶による技術の高い職人技から美術品としても大変人気があります。
箸やペーパーナイフ、和菓子用のナイフ等、日本刀を模したグッズは数々あります。日本刀は海外の方にも人気があるので外国人観光客向けの商品として開発するのも多いようです。地元縁の武将がいる地域は、地域興しの面でも活用されるファクターです。
我らが新潟は上杉謙信のお膝元なのですが、関ヶ原の戦いの際に上杉軍が西軍に付いたことにより戦後国替えを命じられたため、縁の品が県外に多かったりとなかなか波に乗れていない(乗ろうとしていない?)状態でしょうか。
現在マーケティング的にもとても「熱い」題材なので、何かしら企画できたらといろいろ考えを巡らせています。 なので、今回映画を観ただけでなく、それを含めた雰囲気も体験できたのは、今後に活かせそうです。
2.5次元という表現
それにしても2.5次元とはうまく言ったものだなぁと思います。
でもその言葉が独り歩きして、所謂マンガやアニメの実写化の際、3次元の世界に上手くシフトしていない、中途半端なコスプレ実写化に終わっている作品も増えてきているような気がします。
今回描いたイラストですが、この映画が始まる前に「リング」の予告があったんですが、それを見て、元祖2.5次元は貞子なのではないかと思ったので描きましたw。
…次元の話をするなら、我らが新潟出身の漫画家山田芳裕先生による「度胸星」に出てくるテセラックの話をしたいところなのですが、それはまたの機会に。