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『いつか怪物になるわたしへ』/おかき大明神
読書感想文、というか、有名なnoteの感想文。
暇つぶしに開いたTwitterに流れてきたもので、何気なく読んだけれど、この文章を読んだおかげで今こうしてキーボードを叩いている。今私が、正社員という身分を手に入れてから考えるようになったこと、自分自身の変化とか、そういうの全部。書きとどめておくほど価値のあるものでも時間を割くものでもないと思って、つらつら通勤電車で考えるだけだったけれど、何年か後
2019/1/7(月)日記2
干支が3回りも離れている先輩に、仕事を教わっている。
その人は来年で定年を迎えるけれど、特に役職もついていない。人手不足の会社で、部長を兼務している人が何人もいるというのにだ。等級の違いはあれど、彼と私には同じ「係員」という文字がつく。
その人は、まるで福笑いのような顔立ちをしていて、瞳は灰色に青を混ぜた色で、濁っている。片方の目は見えないらしい。ひどいアレルギー体質で、アトピーなのかいつも体
2019/1/7(月)日記
赤ん坊を見ると泣いてしまう。
そのことに気付かされたのは、大学2年のときだったと思う。
その頃わたしは大学で事務のバイトをしていて、ある日産休中の職員さんが生まれたばかりの赤ん坊を見せにきてくれた。
わたしは、子供は苦手だった。身近に小さい子がおらず、かつ自身も妹や弟がいなかったので、小さい子という存在にすこぶる免疫がなかったのである。
だから正直他人の子供なんか見ても可愛くねーだろ、と思
『迎え火』/孤伏澤つたゐ
この間三浦海岸に行った。品川~三浦海岸の往復切符とコーラ、海の家利用券、LINEMUSICのクーポン券の4つがついた大変お得なチケットで神奈川のはしっこまで行き、スクール水着じゃない水着を久しぶりに着て、それなりに旺盛に遊んだ。8月といえど今年は雨ばかりだ。その日も天気はにごった灰色のくもりで、ぱらぱらときまぐれに雨を降らせては私が買ったかき氷を溶かしていた。
近くのファミレスでおゆうはんを食べ
『イルカ』よしもとばなな/文春文庫
沢山の凧を想像して欲しい。それらは自由に飛んでいるようにみえて、実は遥か下でたったひとりのおじいさんがその三千の凧を操っている。空から見た凧はてんでばらばらの動きをしていて、まるでひとつの独立した生き物のように自由なのに、確かに底の底でだれかに操られている。おじいさんの手に握られた3千本の糸。凧と凧は、見えないところで、ぎりぎりの奥深くでつながって1つになっている。
ところでそれを、どぼんと海に
『地獄の思想』梅原猛/中公文庫
わたし、今大学4年生で、卒論をせっせかせっせかと書いているんだけど、まさかそのさなかにこんなに面白い本に出会えるなんて、思っても見なかった。
『地獄の思想』は、近代日本人が馬鹿にする「極楽と地獄」の関係性を見直すところからスタートする。
そもそものはじまり、仏陀は「地獄」というのを、極楽の対にある存在として語っていなかったというのだ。仏陀はひたすらにこの世界の苦を説き、煩悩を捨てることを説き、
『スッキリわかる日商簿記3級』滝澤ななみ/TAC出版
内定先に「卒業までに簿記とっといてね」と言われたので、ようしがんばるぞと思い簿記のお勉強をはじめた。
友達の中に経理の資格の鬼がいる。なんかわからないけどニッショウボキ1級だか2級だかFPやらやたらとってるので、その子にお勧めの参考書は何かと聞いたところ、紹介されたのが表題の本だった。
今まで知らなかったけど、簿記の3級は個人商店向け、2級は企業向けって、はっきり区別がされてるのね。わたし、秘
『魔法使いハウルと火の悪魔』ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/徳間書店
この間誕生日でいろいろな人にお祝いをしていただいたのだけれど、私自身も私自身を祝おうと思って、ハウルの動く城シリーズとはてしない物語をブックオフオンラインでぽちった。
それでもって早速ハウルの1巻を読んだんだけど、なんていうか、「あっわたしこれ夢小説でよんだことある」って思った。
映画と原作の比較という観点で述べていくと、ソフィーは原作のほうがひねくれてつんつんしているし、ハウルはいびきうるさ