香りの温泉
このnoteは『ファッションスタイリスト あきやあさみさんの自問自答ファッション』のファンが香水に出会うまでを書いた記事です✨(自問自答ファッションを通してスタイリングを考える人のことを"自問自答ガールズ"と呼びます。文中では略して"ガールズ"と書いています。)
自問自答ファッションとは？
自分のコンセプトを考えて、ファッションスタイルを確立させると人生楽しくなるよ！というスタイリング方法です💕
私が香水に興味を持ったのは、もちろんあきやあさみさんの香水買ったよnoteからです。
まず始めに、私は香水で酔って気持ち悪くなったり、すぐ頭痛がしてしまったりと、かなり敏感なタイプです。なので、香水を探すにあたって、自分のファッションコンセプトも香水のコンセプトも考えず、「酔わなくて、頭痛もしない、リラックスする香りがあるなら嗅いでみたい！」を試着のテーマにして旅に出掛けました。
香水旅の最初はGINZA SIXのフエギアです。ガールズさんの間でもよく話題に上るし、あきやさんのお初香水フエギアだし！店員さんに香水初心者であることをお伝えし、求める香りのイメージを言語化するお手伝いをして頂き、私は「リラックス」「土」「森」を主に伝えました。「何処にいても、その香りを嗅げば、自分の部屋に戻れるような、安心する香りが欲しい」とお伝えし、まあ、たくさん嗅ぎました。そして、酔いました。でも、こんなにたくさんの香水を嗅げたのは人生ではじめてでした！大手メゾンの香水は一個試すだけでも酔って頭痛がしてしまうのに、フエギアはすいぶん嗅げました。なんでも、天然香料だと酔いにくいのだとか。
でも、フエギアにある土と森はどうも私の求めてる香りではないんです。フエギアの森は、朝露や葉っぱが多かったように思います。が、私が求める森の香りは針葉樹の腐葉土でした。土が、しとり、じめり、と湿り気を帯びていて、その上を歩くと針葉樹が微生物に分解された匂いがふわっと立ち上ってくる。林や森を歩いてるときの匂いですね。ちなみに何故広葉樹ではなく針葉樹の腐葉土なのかというと、針葉樹の方が爽やかさ？がありませんか…？あれが好きなのです💕
…と思っていたらこんな記事を発見。
『松などの針葉樹から発散されるフィトンチッドには、人をリラックスさせる成分がある』とのこと。それだー！
そして、何度かフエギアに行くうちに、そもそもフエギア全体に使われているベースの香りが、頭に少しストレスを与えていると気がつきました。香水で頭痛がするとき、眉間に来るときと左後頭部に来るときがありますが、フエギアは左後頭部です。(どうでもいいtotono情報。) 香りによってストレスを感じる場所が違うって面白いなと思いますが、とにかく、フエギアはそうとう元気なときでないと難しい香りなのだと泣く泣く判断しました。元気バリバリなときに更に元気になれる香りが欲しくなったらまた伺いたいです…。お礼がしたい…！！
そして、フエギアに初めて行った頃、ガールズさんの香水ツイートでNOSEshopを知りました。ブログに書かれた表現に感動し、私も嗅いでみたい！と店頭へ向かったのが、私とNOSEshopの出会いです。
海の星さんのブログです。
『ナーチャーをつけて一番に思ったのが、「私がこれをつけてたら、周りの人は安心してくれるかな」ということでした。こんなふうに感じられたのが、本当に初めての体験だったのです。』
香水って自分の自覚してない感情まで呼び起してくれるものなんだ…！と感動しました。
さて、前述した「何処にいても、その香りを嗅げば自分の部屋に戻れるような安心する香り」を探す為には店員さんに香りのイメージを伝えられるようにならなければなりません。ヒントを求めNOSEshopのホームページを見たり、You Tubeラジオを聞いたり、調べ回りました。調べ回った、というと、とても真剣な感じがしますが、結構ふわふわなのでご安心下さい。(？) 中でもとっても役立ったのが、NOSEshopのYou Tube『NOSE knows』。香りを言語化していく、ということをシリーズで展開していまして、それがもう面白い！ファッションコンセプトを言語化して表現する自問自答ガールズとの相性は抜群だと思うので、是非聞いてみてください！
その内に寝香水、という付け方を知りました。文字もそのまま、寝るときにつける香水のこと。なんでも寝香水にしてる香りを外でつけると、今は寝るときなのか起きてるときなのか分からなくなって脳が混乱するので、つけるシーンを決めた方が良いのだとか。
これだ！と、香水をつけたいシーンがハッキリとしました。
私がイメージしていた香りをつけるシーンは、「外出先でストレスを感じたとき」でしたが、それがそもそも違ったのだと気がつきました。私は自室で心から安心して眠りにつきたい、その為の香水を探そう。と目的がはっきりした頃に、NOSEshopでパチョリフルに出会いました。
『美しい白髪に立派な王冠、ゆったりとした白いヒゲをたくわえて玉座に座る王様が、花柄のシャツにショーツで、ビーチサンダルをパタパタとさせている、ちょうどそんなイメージ。』
トップ｜ベルガモット、シナモン、クローブ
ボディ｜パチョリ、フランジパニ、アイリス
ベース｜シトラス、シダーウッド、ムスク
初めて付けて貰ったときの感想メモ✍
「腕に付けてもらった。すっごく疲れてたのに酔わなかった！翌日服についてた残り香も良い香り。ムスク苦手かと思ったけど大丈夫みたい？」
その後、パチョリフルに使われている「パチョリ」という香りがお習字の墨の香りとも表現される…と聞き(NOSEshopのYou Tubeより)、お習字の墨の匂いが好きだったことを思い出しました。安心する、深く落ち着いた甘さ。(そういえば、私はお習字の墨に「甘さ」を感じるけど、一般的な感想はどうなんだろう？🤔)<よかったら教えてください！🙌
パチョリフルを腕にも付けて貰って、腕の香りを満喫し、試香紙も頂いたので、眠る前に試香紙を嗅いでは「いい香りだな〜」と思いながら眠りにつく。ということを繰り返しました。嗅ぐ度に心も体もリラックスしている自分に気が付き、欲しいなあ…と思い始めます。しかし、私は自問自答ガールズ。試着100回はまだまだです。なんせ初めての『自分で買う香水』ですからね。とにかく、パチョリが好きだとヒントを得た私は店員さんに好みを伝えやすくなりました。
ところで、香り初心者は香水屋さんになんて言って求める香りを伝えたらいいのか、困りますよね…私もそれが分からずにいたんですが、フエギアで言語化のお手伝いをして頂き、さらにパチョリに出会えたことでぐっと聞きやすくなりました。私のお伝えの仕方は「パチョリのお習字の墨のような香りが好きで、今のところパチョリフルが気になっているんですが、他にお勧めの香りはありますか？」です。店員さんとパチョリというアイテムを共有することで、店内の香水ダンジョンを歩けるようになりました。あきやさん流試着旅の呪文、「黒いバックを探してます！」「ヒール低めのお靴探してます！」と同じですね。共通の目的を持つ。つけるシーンや、嗅ぐことでどんな気持ちになりたいかを明確にして言葉にまとめてから、お店に行きましょう！そうすれば、店員さんは力になってくれます！
さて、パチョリをヒントにいろいろと嗅いでいくも、どれも好きなんだけど、ピンと来ない。これはやはりパチョリフルなのでは！？と、満を持してパチョリフルを嗅ぐと、想像していたよりトップが甘くて吃驚してしまい、「あ、パチョリフル、ちょっと違うかも…」となりました。試香紙に残った香りを毎日嗅いでいたので、トップの甘さは飛んでしまい、パチョリを残しつつ、ベースのシトラス、シダーウッド、ムスクの香りだけになっていたのだろうなと思われます。トップのグローブ(丁子)がバニラのような甘さを出すらしいので、それに驚いたのかも。
んんーーーーとなっている中で、そうだNOSEshopオリジナルの香水ブランド【KO-GU】で気になる香りがあったんだ！と思い出し、嗅いでみたのが「インセンス」です。
KO-GU
『焚香（ふんこう）。古代より人類は、神や仏に捧げる儀式として樹脂や香木を焚き込めてきた。煙を焚き上げ、天に存する神聖な存在と地上の者とが繋がり厄除けや浄化を祈願してきた。背筋がすっと伸びるような温かさとおごそかさが同居する香り。』
トップ｜ ベルガモット、フレッシュ、シナモン、アンダーグロース
ボディ｜ ミルラ、パチョリ、カシミアウッド、ドライウッズ
ベース｜ ムスク、ミルラ、インセンス、オポポナックス』
こ、これだ〜〜〜〜〜〜！求めてた香りはこれよこれ！！
通っていた園舎の匂いだ…！雨降ってるときのお寺の境内の匂いも近いかも！木造建築の湿った匂いと、お線香と、影の土の匂いに墨の香り。厳かおごそか！それでいて温かい〜うわ〜安心の中にいる………香りの温泉や〜〜〜〜〜😊♨♨♨
って森の匂いを探してたんじゃなかったんかい！ってツッコミ来そうですね。待って待って、森の匂いを分析している中で私は「ウッディ系」と言われてる系統が好きだとわかったんですよ。木の香り。そこで思い当たった匂いが、森よりも通っていた幼稚園の園舎の木の廊下だと分かって来たんです。外廊下なので、雨が降ると木の香りが濃くなって、それがとても好きでした。優しさと温かさに包まれた香り。お線香は子供の頃夏休みに行った父の実家のお仏壇の和室の安心感。ムニャムニャと起きると祖母がお線香あげながらお経を唱えてるときの匂い。それに和室で姿勢を正して座っていたお習字の時間の墨の匂いが加わって…
もう、これだ〜〜〜〜〜〜この安心感〜〜〜〜〜〜この香りの中で眠りたい〜〜〜〜〜〜〜！ってなったんです…！
試着100回にはまだ遠いけど、これでした。唯一無二。私の原風景を香りにしたら、これしかない。この香りに包まれたい。
もう迎えたい気持ちは確定していましたが、パチョリフルのときのこともあるので、その日は試香紙を頂いて退店。それから数日間、毎晩毎晩残り香を嗅いでから寝ていました。すると、「もっと湯船に浸かりたい」と思いが強くなりました。そしてお値段が20ml¥4180。手の取りやすい量と価格。
ツイートで何度か言っていますが、私は今「欲しい！」と強く思う気持ちが中々湧きにくくて、今回も「欲しい…な😌温泉…浸かりたい、な…😌ホワホワ♨」みたいな感じでした。ずっとホワホワしていました。が、そんな中NOSEshop池袋店限定でウッディ系ガチャを販売するとの情報が…！
ここでガチャって何？という方に説明すると、NOSEshopでは何が出てくるか分からない「香水ガチャ」があるのです！ウッディ系ガチャとはウッディ系の香りしばりの何の香水が出てくるか分からないガチャガチャのこと！
いろいろ嗅いでみて分かったのは、ウッディ系には苦手がないらしいことと頭痛が起きにくいこと。(起きる物もある) ガチャは¥900で容量は1.5〜2ml。
それ、やってみてもいいんじゃない！？と思ったらワクワクして来ました。ワクワクすることをしてみたい…！そう思ったら胸が温かくなって少し動悸を感じて、あ、私新しい"ときめくこと"にチャレンジしようとしてるんだ…と実感したら、もっと気持ちが高まって、池袋に行ってガチャを回して、インセンスを嗅ぐ！インセンスのイメージが変わらなければ、買う！と決めました。
6月某日、NOSEshop池袋店へ行き、まずはいろいろな香りを嗅がせて頂きました。
ずっと気になってたステルクス『糞』もあった！！！
『無限に繰り返される生と死の輪廻の輪。これは動物からひねり出される終わりの匂い、そして堆肥として作物を育むはじまりの匂い。悪者が聖者になる瞬間。ただひたすらに正直な。』
NOSEshopのYou Tubeで聞いてからずっと気になっていて、他店でもお好みかも、と紹介されたんですが、そちらの店頭には置いてなくて…！先に書いたように、腐葉土を求めてた私はこれなのでは…！？と思っていたのですが、結果、違いました。なんか、普通に良い匂いだね…🫶…以上。でもまた日を改めて嗅いでみよっと。
ガチャはTOBAKでした。
『姉のアネットと祖父のマーティン、日曜日はいつも彼のアパートで過ごす。祖父は地元の発電所の火夫。分厚い手からは、パイプたばこ、チーク材の家具、磨かれた革とトンカ豆の香りがした。』
タバコリーフ、ベチバー、シナモン、トンカマメ、ムスク、レザー
薄々感じてたけど、多分私は煙草の匂いも好きなんだなあ…。甘い煙の匂い。実際の煙草の煙は嫌いだけど。あとレザーも好きだと思う。ウッディ系ガチャ、大当たりでした…！もっかいやりたいけど、そうそう行かないんですよね池袋って…。残念。
煙草の匂いと言えばこちらも煙草を感じました。
『童心に帰る。ベルガモット、ネロリ、オレンジフラワー、プチグレインといったシトラスフルーツをぎゅっと詰め込んだフレッシュな香り。柔らかなホワイトムスクとほのかにウッディなベースがみんなを笑顔にする。』
トップ｜ベルガモット、ローズマリー、ネロリ
ボディ｜プチグレイン、オレンジフラワー、ラブダナム
ベース｜ホワイトムスク、モダンウッド
何が煙草をイメージさせてるのか分からないのですが、(モダンウッドかな？) なんか、柑橘の香水つけて煙草吸ってる人のシャツみたいな匂いだったんですよ。爽やかな風を吹かせつつ甘さと煙も香るみたいな。柑橘も大好きなのでこの香水また嗅ぎたい…！嗅ぎたい物が多すぎる！
さて、インセンスも嗅いでみると、初回のイメージと相違なく、間違いなくコレ！もうほぼ買うことは確定しているのですが、せっかくなのでガチャで当てたTOBAKの上にインセンスを重ねて貰い、香りの経過を見ながら冷静に検討しようと退店し、自由学園明日館の見学へ。
自由学園の感想noteはこちらです。
経過を嗅ぎながら自由学園を見学していると、外観のデザインが私の通ってた園舎と少し似てる上に、腕からは園舎を思い出させる雨の日の木の廊下の匂いが香って来て、懐かしいやら温かいやらで…、あ〜もうインセンスしか考えられない！となり、帰りに再びNOSEshop池袋店へ寄り、購入に至りました。どうやら園舎への思い入れが相当深かったようです。
肝心のインセンスの感想が温泉♨だけでは何も伝わらないので、もうちょっと頑張ります。
トップは甘いです。とても甘い。その甘さがバニラとかフローラルじゃなくて、雨の日の木の廊下とお線香の甘さを強くした感じ。(そもそもこれは伝わるのか？) お寺の匂いの方が伝わるかも。もうね、本当に理想の甘さ。どうやらシナモンとアンダーグロースを感じてるみたい？？まだ香りの分析は出来てはいないです。探り探り。後のミルラ、パチョリ、カシミアウッド、ドライウッズ、ムスク、ミルラ、インセンス、オポポナックス……は、いつ変化してんのか全然分かんなーい🤗けど良い香り〜〜〜〜🤗💕なのでオールオッケー🤗💕
なんていうか、湿度のある甘さです。音でいうなら、フローラルな甘さがフルートの高音だとしたらホルンの中低音みたいな…チューバほど低くはなくて…他の楽器を包みこんでくれる懐深い優しい音……って、これ伝わる？？？
脳味噌が温泉に浸かってる感じになれるんです。
夜中に目が覚めてしまっても、インセンスを一吹きすれば、いつの間にか眠れてしまいます。この香りを嗅ぎながら、優しさって温かさなのかな、と思いました。海の星さんのような、香水による自覚してない感情の呼び起しはなかったけど、私は幼少期に感じていた、守られている安心と優しさをずっと懐かしがって、そばにいて欲しがっていたのかも知れません。幼い日々にはもう戻れないし、園舎ももうないけれど、夜にはあの優しい香りに包まれて眠れるのだと思うと、ホッとして、日中も肩の力が抜けていきます。
当初探していた「嗅ぐと自室に戻れる香り」ではないけれど、「香りのことを思い出せば、肩の力が抜ける」香りなら、結構目的も達成出来ているのではないでしょうか。
こんな素敵な相棒を作ってくれたNOSEshopに感謝です！ありがとうございました💕
TOBAK
私のお守り