シュペルターと歩む15年記 #2
そして切り刻む
《2004年12月~2005年6月末》
前回#1の最後に仮組み状態で、うんうん悩んだことを書きましたが、
#2から製作記録開始です。
製作に着手したのは2004年8月4日。
ちょこっとだけ作って8月15日に中断してしまいますが、それは9月に結婚!という大イベントがあったため。
というか、よく結婚1か月前に新しいモノを作り始めたなぁ。
12月に昭和の香り漂う新居にて少し落ち着いたので製作を再開して、
キットをそのまま仮組立み。
製作ノートを改めて確認すると、12月26日に一旦仮組みが完了し、
2005年5月5日に改造方針決定したものの、
6月11日まで手付かずとなっています。
2005年の上半期って何があったんだろうか?
プラモと関係ないところまで遡っちゃうのがこのシリーズ。
(過去日記ですね。)
デジカメデータを頼りに、”あの頃あの人は?”と振り返ってみます。
1月に湯布院、下関旅行へ 関サバ、とらフグのグルメ三昧でした。
(また行きたい。)
2月、3月は中国に出張(四川省です)
4月は吉野、倉敷へお出かけ
最近はコロナでお花見も行ってないなぁ
いずれも3日~5日の小旅行や出張ですが、週末は出かけたり、出張準備でなんとなくあわただしかったりと、健康で文化的な生活を送っていたのだなぁ。
そして6月11日いよいよ、戻れぬ道に踏み出します。(ガレキのことです)
材質がウレタン樹脂なので接着がなかなか難しいと知りつつ、
切り刻まずにはいられない。
足を長くするためのポイント
①大腿下端を1㎜分厚くして、すねの上端側に、はまり込まないように間隔をあける。
こうすると足長効果と同時に見せ関節のポイントになるのだ。
②すね部品は左右のボリュームアップも考えて、末広がりの安定感が出るよう、上部と下部の左右に3分割をして下端付近にスペーサーを入れて幅寸法を調整。
③すね部品下端はどうせ足首装甲に隠れるので延長はしないけど、
装甲の隙間からチラ見えするところのデザインは後から考えないと。
④すねと足首の間隔も2㎜広げる。
①~④で合計1㎝くらい足が長くなりました。
(1/100スケールなので実物だと1mの足長効果、いいなぁ~)
アラタメマシテコンニチワ
改めてこのキットをじっくり観察してみます。(切り刻んどいて今更か!)
頭部 〇
耳んところのアンテナと後頭部の装甲以外は一体成型ですが、
なかなかカッコいいです。
一体部品でこれほど立体感ある形状が出せるとは、
これぞガレージキットの真骨頂!
顔も男前で気に入ってます。ここは無改造で十分だけど塗分けが大変そう。
胴体(胸)△
全体としては良いのですが、ハッピの袖というか肩のカバーみたいなところがアレですね。
プラバンヲキッテ、ハリマシタカ!?というくらいド平面の箱組み。
これはいただけませんな。
胴体(腰)×
腰回りの装甲(ガンダムでいえばスカート)やらが、いろいろくっついて
腰本体はあまり見えなくなるのですが、それでも『??』と言わせていただきたい。
どう見ても動きそうにない股関節のディティールは、
やはりメカとしての納得感が足りない。
あと機能に関係ないけど腰後ろの出っ張ったところ(ボトム・カウンターウエイトといって、上半身と下半身のバランスを取るための重りらしい。モーターヘッドには大体ついている)の形がスッキリしていない。
というか何でこんな形なのか理解できませんね。
なんかじ~っと見てたら、
実物を見たことがないにもかかわらず、『フエヤッコダイ』という言葉が浮かんできました。
フエヤッコダイの口ってこんなんじゃないかなぁ。
一度思いつくと、もうどうにもこうにも
フエヤッコダイったらフエヤッコダイ!
が頭の中を渦巻いてどうにもならない。
よし!ここも改造するか
腕△
関節メカさえなんとかすれば、可もなく不可もなくといったところ
肩装甲〇
肩装甲が何と言ってもこのキットの売り。
ナイトマスターの紋章がレリーフになっているところが白眉です。
これをどう塗装するかが、腕の見せ所なので、どのように仕上げるか
じっくり考えたいところ。
とりあえず大阪のボークスで買ってきたハンブロールのエナメル塗料で油絵のように仕上げるのが定番かな。他にもアイデアを考えよう。
脚部についてはサイズアップ以外にも気になる所があります。
(いちいちアップの写真で説明するほどではないので、上の改造計画の写真を見ていただければだいたいわかるかと)
大腿△
勇気をもって言いましょう。大腿だけにだいたいこんなもんか。
後ろの膝関節のフェアリングみたいなところはもうすこしシャープにしたい。
すね△
ひざ側面のところの面構成をもっと抑揚を利かせる必要あるかな?
”ひざボンキュッボン”というか、そんな感じで
あと膝関節の後部カバーの開閉が観音開きで、文字通り”仏壇”みたいなのでカバー自体の形も変えつつ一工夫したい。
ふくらはぎ×
下端のディティールが好みでないので大型化に合わせて変更ですな。
足首×
シュペルターは漫画本編に初登場時のL.E.D.ミラージュやバッシュの偏平足というか後ろ向き鳥足(後の設定変更でハイヒールになりました。)と違って、最初からヒールが高いデザインなんですが、そのヒールが横に幅広なので下駄っぽくて、スタイリッシュ感が少し足らないのですわ。
あとその後ろにつくアンカーの基部みたいなところも、
ヒールに負けじとガッツリ自己主張する大きさで、
つま先、かかと、アンカー基部の全部が接地することで、写真も見てもらえればわかりますけど良く言えば安定感はあり、
作者の永野先生に対する遠慮を忘れ、心の赴くまま素直に言葉を発すれば、昔のゼンマイで動くロボットの足と言うかなんというか、
これで機敏な動きはできるのか?と心配になってしまう。
これはこのキットのせいではなく、設定の問題(永野先生失礼します)でしたね。
ここは設定に従うべきか?悩みどころ。
アンカー×
踵の後ろにくっついているナウシカが持っているステッキみたいな形の部品。
形というか曲面主体の付け根部付近の面構成がやたらと有機的で…、
そりゃーシュペルターのすね正面は動物の骨っぽいディティールが付いていますが、なんでも有機的なら良いというものではなくて、このアンカーの形はアマリスキデハアリマセン
(設定画でも漫画でも詳しく書かれたことはないので、ボークスオリジナルデザインか?)
腰装甲△
厚みが薄いので断面というか小口面というかのディティールに迫力が足らない感じかもしれませんが、他の部分とのバランスを考えてどうするか
”悩みどころ”のその2
なんかダメ出しばっかりしてしまいました。前途多難です。
気を取り直しでオレ設定を考える
シュペルターの永野先生による基本設定は
イレイザーエンジン(なんと永久機関なんだそうです)を
脚部に2基装備した試験開発機
エンジン特性も相当ピーキーで扱いにくい、剣聖様専用機!
特に試験用機体という感じを前面に押し出して発想してみよう。
シュペルターと同時期にアマテラスが開発していたKOGシリーズに
オージェ・アルスキュルというのがあります。(いずれ作ります)
オージェ・アルスキュルは戦闘中も後ろで突っ立っていれば良い王室用モーターヘッドなので、装甲表面にビームを跳ね返すエネルギーバリアを張ったアクティブバインダーシステムを搭載しているところが、
デザイン的にもポイント。
同じKOGであるシュペルターにも同じ技術は流用されただろうし、さらに妄想を広げ光子力研究所派出所として、有り余る2基のイレイザーエンジンによる光エネルギーをあれやこれやに使うとしよう。
普通装甲(1990年代)→半透明装甲(2000年代)→完全透明装甲(2013年の連載分であるコミックス13巻以降にモーターヘッドからゴティックメードに変わって採用)という永野護先生の脳内トレンド変化にも合わせたい。
(内部メカの参考となる2003年の画集スモークウォール発売、2013年以降のゴティックメードの設定と参考にする資料の年代がバラバラで統一感はないのですが、それだけ長く作り続けた賜物です
それでは、みんなで改造ポイントをおさらいしてましょう。
オーケー ライトサイド!
”俺はこの世で誰よりも強く?” ハイ! 『そして美しい。』
あぅ これは『北斗の拳イチゴ味』のユダ様でした。
気を取り直して
オーケー レフトサイド!
”俺(の仕様)はこの世で誰よりも長く?(足が)” ハイ
『そしてメカ(関節)メカ(細部)しい!』
エンド エヴリワン!
『俺はこの世で誰よりも長く、そしてメカメカしい。』
設計図
設計図といってもイメージスケッチと寸法のメモくらいです。
改造したり、新しく部品をつくったりするために正確な図面は描かず。
フリーハンドでスケッチしながら、頭の中のイメージを形にします。
だいたいの形が決まれば実物を見ながら切ったり、貼ったり、盛ったり(パテを)しつつ、実際の部品にしていき、その途中でまたスケッチを修正したりの繰り返しです。
作りながら基準となる寸法は現物で測って、スケッチにメモとして記入しておけば、左半身と右半身の部品を対称に仕上げることができます。
でも全部の部品を右左別々でつくるのはさすがに気が滅入るので、なるべく左右共通で使えるような部品分割にし、シリコン型取りでの複製にも挑戦してみたいと思います。