レッドミラージュV3 スポットライト #7
加山雄三からルーベンス!
3月末からいろいろとあって、前回公開からかなり間が空きましたが
note復帰です。
久々の公開とはいえ、今回もあさっての方向に全力投球です。
いろいろあったことは整理がつけば、書くかもしれません。
今回は腕に関するお話し。
加山雄三 音楽家 ⇒ ギター、ピアノ、ウクレレ。(または画家)
ルーベンス 画家 ⇒ 筆、パレット。
楽器、画材、いずれも手と腕で取り扱いますし、
音楽も絵画もそれなりの“腕”が必要です。
などと言うのは
”あまりにも、こじつけが過ぎますぞ‼。”
と思われるに違いありません。
大丈夫!そういうわけではありません。
最後にはちゃんとオチがつきます。たぶん…
では”腕の特徴”は何なのかというと、例えなくてもわかる事ですが!
いえ、例えてしまうと余計わかり難くなるのですが、
ご批判をおそれず、日本地図で例えますと、
納沙布岬?
いや『神崎鼻のようなもの!』ということです。
日本本土の最北端は言わずと知れた宗谷岬、
最南端は佐多岬、
最東端は納沙布岬ですが、
最西端は地図を見ても、なかなかわかりにくい。
私は平戸かと思っていましたが、
調べてみると残念ながら平戸は九州本土と地続きではなく島扱い。
したがって繰り上げ当選で
佐世保市小佐々町楠泊というところにある神崎の鼻が最西端。
でも”本土”最西端の座は非常に僅差で、同じ小佐々町のなかでも、
神崎鼻よりも、もっと西にあるのに残念ながら島判定で
本土とはみなされない下島や浅島があったり、
わずかに鼻差で(神崎”鼻”だけに)敗れた矢岳という所がありますし、
小佐々町以外では隣の町である鹿町町や
平戸市の本土側にある田平町の青砂崎などともしのぎを削っており、
ちょっとした埋め立てで簡単に最西端の称号が移ってしまいそうです。
この位置関係をロボット(人体でもよい)に適用しますと、
最北端は頭、最南端は足、
そして最西端と最東端は腕
ということになるわけです。
”腕”と”足”はどちらも左右で一対であり、骨格も同じような構造、
4足歩行の動物の場合には”前脚”、”後脚”という対等な関係となり
更に違いが微妙になるのですが、
人体の場合には足は胴から真下に付いているのに対して、
腕は胴に対して完璧に両側に分かれて付いているという意味で、
他のパーツに対する腕の特異性があります。
ただし最北端は頭頂部の1点、
最南端は左右足裏1点ずつなのに対して
左右の一番端はどこ?というと
肩なのか肘なのかあいまい。
そういう意味では納沙布岬というより、
神崎鼻のようであるというわけです。
で、そのような左と右できっぱりと袂を分かっている、
両の腕をどうしてくれようか!
と考えたところで思いつくのは、
飛行機の腕ともいえる両翼端にある左右で色が異なる灯火です。
チラっと調べますと、右側が緑、左側が赤というのが
国際ルールとして決まっているらしい。
もっと詳しく調べるとまず船舶で国際ルールが規定され、
航空機もそれに準じて適用、
現在では宇宙船も同じ基準にしたがっているということから驚き。
ポルトガル、スペインによる命を懸けた新世界発見のための航海
が行われた15~17世紀の大航海時代、
より大型化された帆船が海上貿易の輸送手段となった18世紀に続き、
19世紀には蒸気船が高速の帆船であるクリッパー船とともに
使われるようになりました。
風向きによらず、自由に航行できるのが動力源を風に頼らない
蒸気船の強みですが、その分衝突の危険性が増したのでしょう、
船同士の衝突を避けるため1848年にイギリスで
蒸気船への航行灯の設置が義務付けられたのが始まり。
こりゃあ良いってんで(?)、
後に帆走船にも適用されるようになったのだそうです。
航行灯の起源をさかのぼり、
このような造船、航海技術の発達と大海原への挑戦の歴史を
紐解いていると、海へのロマンが頭をよぎり、
自然と加山雄三さんに友情出演いただく運びとなったわけです。
(出演料は払っておりません)
航行灯は
船舶では航海灯、
航空機では航空灯とも呼ばれ、
ならば宇宙船ならば航宙灯となるのかと期待しますが、
そうはいかず単に“航行灯”なのでした。
(その点、宇宙戦艦ヤマトの潜宙艦は最高のネーミングです)
主にロボットが宇宙空間で使用されるときに使用するであろう
その“航行灯”を両肩などに取り付けようというのは、
実は目新しいアイデアでもなんでもなく、
ガンプラでは割と良く使われています。
(ただしガンダム系モビルスーツの場合が多い)
ただしモーターヘッドに使われている作例はあまり見たことがなく、
なぜL.E.D.ミラージュのみに付けられているのかという疑問への回答や、
デザイン的にうまくマッチさせることのほうが、
”航行灯を付ける”というアイデア出しそのものよりも
高いハードルとなります。
L.E.D.ミラージュは集団戦闘を基本とした特殊な運用をする
モーターヘッドであり、
ファティマが管制を行うとはいえ、
視覚的に隊列を整えるために航行灯が使われる
とでも、理屈付けは出来そうです。
ただ理由が付いたからといって、
良いデザインになるとは限りません。
L.E.D.ミラージュのデザインに航行灯をマッチさせるには
航行灯をどこにつけるか、
どのような色合いにするかを部品を見ながら
じっくり検討する必要がありそうです。
なお、何故にルーベンスが出てくるのか?は後程、記事後半にて。
腕についてのアイデアポイント
12.肩内側装甲 形状変更
13.肩懸垂装甲 可動
14.肩一次装甲 メタルパーツマイナスモールド
15.上腕装甲 メタルパーツマイナスモールド
16.手甲装甲 ハイパークロームAg+部分塗装
17.ベイルアタッチメントベース 一部ハイパークロームAg
18.前腕甲装甲 一部ハイパークロームAg
19.肩一次装甲 全面透明ブルーメタリック塗装
20.肩内側装甲 縁透明ブルーメタリック塗装
21.肩エクステンデット装甲 航行灯
22. 肩装甲内側 航行灯
部品を組み合わせてアイデアポイントを実現しているものもあるので、
今回は”部品毎”ではなく”アイデアポイント毎”に説明したいと思います。
第一部 形状変更、ディディールアップ、その他加工など
≪肩装甲内側 形状変更≫
アイデアポイント12
肩装甲は初期設定画ではもっと丸みを帯びた鋳造品
のように見えるのですが、
V3の設定になると全身がもっとシャープにリファインされ、
それに合わせて相変わらずガンダム的なパネルラインなどはない
ごっつい肩装甲も、若干エッジが立って
鋭さが増した印象を受けます。
しかしL.E.D.ミラージュのプラモ、ガレージキットにかかわらず、
肩部には気なる点がいくつかあります。
一つは肩装甲内側の上面と側面が繋がるライン(写真の赤点線)が
シャープになりすぎて、
ここまで無機的な造形にすることはないのではないかと感じること。
もう一つは、肩装甲内側と肩装甲外側を組み合わせると、
肩装甲外側にあるマイナスモールド周辺のくぼみが作る断面(黄実線)と
肩装甲内側の断面(赤実線)との調和性が今一つ不足していること。
よくよく設定画を見ると、初期設定画もV3の上半身アップの設定画でも
肩装甲内側の断面形状に微妙なカーブが付いているようです。
そこで暫し沈思黙考、思い切って形状の変更をすることに。
というのも、これに気付いた時には、
既に部品が透明になるまでの磨きが完了していたのです。
その状態から、結構大胆な形状変更をするのはヒヤヒヤ。
ヤスリでの加工では、削る部分の形状に注意を取られるあまり、
つい他の部分に疵をつけてしまったり、
電動で切削ビットを回転させる”ルーター”という工具の場合は
もっと危険で、ビットを当てる角度と方向によっては
ビットが跳ねてしまい、別の部分を手ひどく疵つけたりするからです。
普通の(不透明)レジンならば疵がついても、面倒ではありますが
パテで修正できます。
しかし透明レジンの場合は、わずかでもキズが付くと
また一から磨き直しになりますし、深い傷であれば容易には消せません。
しかも加工する形状が、輪郭にエッジのあるくぼみなので、
ヤスリやサンドペーパーだけでは形状出しが難しく、
例の危険なルーターを使う必要があります。
保護用のテープを貼って、覚悟を決め、いざ!
折角きれいに仕上がったのですが、
半透明塗装で見事に内部メカも透けて見え・・・
なかなか肉眼では苦労の成果であるフォルムの変化は見えません。
フラッシュをたいて、強制的に陰影をつけると、やっとこんなものです。
≪肩懸垂装甲の可動≫
アイデアポイント13
肩装甲内側と外側の間に懸垂された前後面の装甲は、V3上半身の設定画でも跳ね上げられた状態で描かれていますが、やっぱりカッコ良いのはコミックス本編でのコーラス王朝編での雄姿。これは再現したい!
幸い可動アームまで再現されているので、
もう少し頑張れば可動するようになるかな?
と思ったのですが、少々見積もりが甘かった!
可動化はなかなかの難題です。
可動させるにしても、キットのまま固定するにしても
真鍮線の軸打ちは同じ位置なので、
まずは真鍮線の穴あけをして、
削っても問題なさそうなところから少しずつ削って様子を見るが、
なかなかどうして、あちこち干渉して可動する気配がない。
アームは強度上限界近くまで細く削り、
肩装甲もアームが当たる部分の逃がしの溝を掘る。
にも拘わらず少しも可動しないのはどこが干渉しているのだろう?
じっくりと観察すると、懸垂装甲そのものが
肩装甲と干渉してしまうことがわかり、
懸垂装甲の断面もかなり削り込んで、
やっと少しだけ動かすことができました。
まぁこの辺が潮時です。
これはType-2装甲なので、裏面のパネルをスターブライトシルバーで
塗装すると、白色半透明塗装の表側から見てもパネルラインは目立ちます。
可動を意識するあまり、裏面のパネルラインを崩しては
本末転倒というものだからです。
もっと本格的に可動させるには可動軸が一つでは無理なのでしょう。
でも『今はこれが精一杯。』
またアームも細くなり強度的にも少し心配なレベルですので、
前面側の懸垂装甲のみで可動化はやめておくとしよう。
ホント開くのはこれだけです。
でもコミックス本編と同様に(画像編集してやっと!)
肩一次装甲が垣間見え、やった甲斐があったな!と思う瞬間です。
≪肩一次装甲の肩フレームへの取り付けとディティールアップ≫
アイデアポイント14
肩一次装甲は、塗装よりも肩フレームへの取り付け方が謎で
頭をひねった部品
まず部品を眺める。
前後面にある丸いくぼみの底が抜けておらず、
これをバリとして削除すべきなのか、
あるいは薄いながらも残すべきなのか。
非常に迷います。
To remove or not to remove, that is the question.
しかし、いざ組立説明書をみて肩フレームに取り付けようとすると
更なる謎が!
第一の謎であった穴の底が開いていようがいまいが、
肩一次装甲の内寸が小さすぎて
フレームをはめ込める気配が微塵もない。
少々の調整削りでなんとかなるようなレベルではないのである。
結局、肩一次装甲を熱湯につけて加熱し塑性変形させ、
肩フレームが収まる内部空間を拡大。
丸いくぼみの底は削除して、
この穴から肩フレームの丸い突起が顔を出すことに
前面、後面穴周りの4つづつのマイナスモールドは穴明けして、
Hi-Qパーツのマイナスモールドを埋め込み、
キラリと光るようディティールアップ。
第二部 塗装
その1 ミラー塗装
≪手首甲装甲&ベイルマウントミラー塗装後の塗り分け≫
アイデアポイント 16 & 17
Show UpブランドのハイパークロームAgによるミラー塗装は
前回記載の通りですが、
ミラー塗装後にミラー部分にマスキングをして、
ミラージュマーク等の部分塗装をする必要があります。
モデルアート誌にはハイパークロームAgはクリアーコート後には
マスキングできるくらいの塗膜の強度があると書かれていましたが、
もともとハイパークロームAgの銀の薄膜は
下地塗装への定着性はほとんどなく、
強固なクリアーで銀薄膜を覆っているだけなので、
全体的にパリッと剝がれないか心配は心配。
念のため、塗膜の弱い場合に適したマスキング方法を使い、
幸いにもマスキングによる大面積の塗膜剥離は起こりませんでしたが、
やはり小さい剥離あり。
下地の黒が見えている状態なのでやはり銀の薄膜から剥離が生じている。
わずかな剥離であっても、すべて塗装を剥がして、一からやり直そう!
などと言う気は金輪際ない!ないったら無い!
そこで鏡面とまではいかないまでも、
輝度の高いシルバーを筆でタッチアップして
この剥離部分を目立たなくするのが最善の策。
タッチアップに適した塗料をテストピースで確認
Kカラースーパークローム、ガイアプレミアムクローム
これらはエアブラシ塗装専用の塗料なので、
筆塗りではほとんど本領発揮せず。
ミラー塗料ではありませんが、
Mrメタリックカラーのジュラルミンも
かなり輝度の高いシルバーなので試しましたが、
白っぽく浮いてしまいました。
ミラーとシルバーは別ものと考え、
シルバーの白っぽさが問題であるならば、
ギラついた黒っぽいメタリックという、かなり癖のある塗料ですが、
ガイアカラーのスターブライトシルバーはどうかと試す。
広い面積を塗装した感じは、ミラー塗料とは全く言えないのですが、
タッチアップするとかなり良い感じに馴染んでいます。
黒下地が露出したまま放っておくよりも大幅改善し、
遠目からはわからないくらいになりました。
これはハイパークロームAgを使う人には耳より情報。
その2 重合装甲表現
≪肩一次装甲全面透明ブルーメタリック塗装≫
アイデアポイント19
肩一次装甲 はType-1です。
フレームに密着してセットされている一次装甲は、
今回の塗装パターンならば、スターブライトシルバーとすべきですが、
これは透明パーツなので一考の余地あり。
はたして、一次装甲が透明パーツの場合は
、白色半透明の外装の下に隠れている重合装甲と同じ
透明ブルーメタリックとするのが正解なのだろうか?
”半透明装甲の下には重合装甲あり”と念仏のように唱えてきたのですが、
重合装甲って何だっけ?と基本に立ち返ってみます。
あぁ、意外とドストレートに書いてありましたね。
一次装甲は重合装甲である、と。
正確に言うと外部装甲の”内側にある”という意味での一次装甲は
装甲の構造の面からいうと、
複合装甲(層状に積層されているもの)であったり、
ヘキサゴンプレート(名前から推測すると、六角形のパネルが敷き詰められており、厚み方向の積層はない)といった
重合装甲であるということなのです。
すなわち一次装甲が外装の裏にへばりついているか、
はたまたフレーム側に密着しているかの違いであって、
いずれも重合装甲のフォーマットで塗装をするのが良いのである。
その他の透明パーツに透明ブルーメタリック塗装する箇所は、
独立した一次装甲というよりも、
白色半透明装甲の下層となる重合装甲として
一体で成型されています。
この肩一次装甲だけが、特に白色半透明と塗り分けするようなモールドもないため、全体を透明ブルーメタリックで塗る唯一の部品なのです。
塗装する面がなめらかな曲面で、
内部には肩フレームのメカが入っているので
この塗装の透明感、メタリック感が実感できるのではないかと思います。
≪肩装甲内側≫
アイデアポイント20
肩装甲内側はType-2。
実はV3上半身設定画では
重合装甲、反発性積層腱肉、フレーム以外のメカ部分が
ほぼ同じ色で塗られているのですが、
その中で明らかに重合装甲と確認できるのは、
ファティマルームのハッチがオープン状態となった装甲断面と
肩装甲の内側。
ファティマルームのハッチは閉状態で造形されているので、
この画稿に書かれている重合装甲のうち、
キットで再現されているのは肩装甲内側のみ。
すなわち肩装甲の内側こそ、
設定画に書かれている由緒正しき、血統書付き重合装甲。
『これぞ重合装甲の中の重合装甲でございます。』
ここは肩一次装甲とは対照的にディティールが密集しているので、
透明メタリックの塗装でどのような効果が出るか別の意味で楽しみ。
かなり濃い目に塗装していますが、見る角度によってはほとんど透明!
そして角度が変わるとメタリック感十分という
想像を超える面白表現となりました。
なお、上の写真の縁から内面のスジボリがある部分までの、
ある程度大きいパネルが透明ブルーメタリック塗装の範囲です。
外面の白色半透明塗装を通してみた感じは通常のType-2で内部装甲をスターブライトシルバーで塗装したものと比べると少し青みがかって見えます。
そういえばこの重合装甲は、肩装甲縁部のような一部分だけではなく、
基本的には半透明装甲下層の全面にあるのに、
半透明装甲が白色に発光しているため、
重合装甲のブルーの色は見えないという設定で
Type-2装甲は内面をスターブライトシルバーに塗ったのでした。
では、こういう縁部分のパネルだけが外面から見て、
重合装甲の“本当の”色であるブルーがかって見えることを
どのように理解すればよいのか?
この理屈を考えるのが、レッドミラージュスポットライト#5を公開した
2月14日からの課題でした。すっかり忘れてた( ゚Д゚)‼
作った後の後付け設定なので、どうしても納得いく理屈が付けられず、
ジョーカー星団の超物理法則か、
はたまたアマテラスのとんでも技術によるものである!
と言わざるを得ない事態となったとしても、
誰も困りはしないのですが、このnoteを書くうえでは悪夢です。
『悪夢というのは、恐怖ばかりではなく理解できないこと。』
これは夢判断で有名なフロイトやユングの言葉ではなく、
さっき自分で勝手に作ったばかりの言葉なのですが、
先日こんな夢を見ました。
なにか鉄で出来た、10㎝あまりの長さの楔(くさび)状のものを
手に持っている。
すると会社の上司が現われて、工場で使う書類や工具・部品を整理する棚を作業の順番に設置したので、それもあるべき棚に片付けてくれ
というのです。
でもそれがピッタリと収まる棚がどうしても見つからない。
そもそも手の持っているものが何に使うものかもわかっていないのだから。
ただ手に持っているのと同じように楔形をしているが、
もっとずっと小さいサイズのものが収まる棚であれば
見つけることができた。
するといつの間にか手元に指示書があり、
それによるとこの鉄の塊を切断して、
この棚に収まる小さいサイズの楔をつくらないといけないらしい。
(あぁ、だからピッタリ収まるサイズの棚がなかったのか)
と変に納得するが、
指示書をよく見ると小さい楔一つだけではなく、
どうやらいろんな形をした部品をたくさん作らなければ
ならないと書いてあるので、大変である。
まわりを見回すと、そこは学校の技術室に変わっている。
いつのまにか現れた級友はすでに全員がその“課題”の仕上げに
掛かっているのだが、私だけは加工すべき材料の確保もまだ出来ていない。
分厚い鉄の塊から指示書に記載された寸法通りに、
弓鋸で切り出し、幅も厚さも全てヤスリで削らなければならないのだ。
それを手作業で幾つも仕上げる作業など、
一時間やそこらで出来るわけがないのである。
どうやらこの“課題”は技術の科目の試験のようなのであるが、
指示書にも断片的な部品の寸法指示があるだけで、
結局、何を作っているのかはわからないままである。
にもかかわらず級友たちは
『このくらいは自分で考えて作業をすすめないと!』
と殊勝なことを言いながら、すらすらと作業を進めていく。
私は焦りに焦るが一行に作業は進まない。
そしてあっと言う間に1時間経過、
技術の教師が現われて、タイプアップ。
完成させた人は一人一人、苦労したところ、
工夫した点などを発表していくが、
何もできていない私は先生に名前を呼ばれることすらない。
そして何より目が覚めてからこの夢を思い出し、驚いたことはといえば。
完成して級友たちが机の上に並べていた課題というのは
お皿に載ったオムライスだったこと、
に何の疑問も感じなかった夢の中の自分である。
まぁそういうことで、夢というのは自分が見てるのに
全く理解出来ないことが、しばしばあるのですが、
目が覚めている間くらいは理解できないことを少しでも減らしたいので、
”半透明装甲の外面から見える重合装甲が、
何故場所によって違った色に見えるのか?”
についてなんとか考えをまとめてみたいと思います。
(現実の物理現象通りに説明できるとは言っていませんよ)
ポイントを整理すると次の通り
・設定上は白色半透明装甲の内面には濃いブルー系の
サングラスのような重合装甲が積層されている
・塗装としては設定通り、
透明ブルーメタリックを実際に塗装している部分Aと、
あたかも半透明装甲が発光しているかのように、白さを引き立たせるため
設定を無視して、スターブライトシルバーで塗装している部分Bとがある
・Aの内面は透明ブルーメタリックのままで、透けていますが、
Bの部分はKカラーのブラッククロームです。
この内面塗装の違いにより外面から見える色に違いがあることを
説明できないかという基本方針で考察してみました。
その3 航行灯の塗装
≪肩エクステンデット装甲&肩装甲内側 航行灯≫
アイデアポイント21&22
肩エクステンデット装甲(Type-2)は
形状や塗り分けは至ってシンプルなのですが、
先端付近にある、仏陀の額のポッチのような部分をどう塗るか?
設定画ではポッチ(凸)とも穴ともつかず、
諸先輩方の作例では装甲と同じ白の塗装がほとんど、
少しひねったものではシルバー塗装のものが見つかりました。
まぁそれが無難な道なのでしょうが、
”ポッチと生まれたからには、おのれ一人だけの力と才覚で、
世の中に挑んでみたい。大陸に渡って馬賊になってな…”
(いやこれは小山ゆう先生の漫画『がんばれ元気』の
元気の祖父、田沼樹三郎氏の夢でした。)
『いってこい元気』と堀口元気を東京に送り出すこのシーンは
子供心にも大感動でした。
じゃなく!
”ポッチと生まれたからには、ただ周りの装甲と同じに塗られるのではなく、意味のあるポッチになりたかった!”
とポッチちゃんに悔いを残させないように、なんとかしてあげたい。
また肩装甲内側の前後にある長方形のモールド、
この部分も、設定画にしても先人の作例にしてもポッチと同じ扱い
これはどうするか?
そこで、冒頭の『航行灯やってくれる方募集』の求人ニーズと
ポッチちゃんの『何かやることないか』という職探しのニーズが合致。
この3か所を航行灯にいたします。
肩エクステンデット装甲のポッチは、
神崎鼻程度に目立たない”ほぼ一番端っこ”でちょうど良い位置。
ただしこれだけだとちょっと視認性が悪いので、
肩装甲内側の前後の四角いモールドにも航行灯になっていただくのが
よろしかろう、ということ。
さて航行灯の場所が決まったところでどんな色で塗るかですが、
左右で異なる色でもあり、あまり悪目立ちさせたくはない、
でも航行灯の目的は相手に位置を知らせるものなので
それなりに主張のある色が必要でもあり、悩んでしまいます。
普通に左右同色であれば
シルバーの上にクリアーレッドやクリアーグリーンを
喜んで塗るところなのですが、今回ばかりは躊躇してしまいます。
いつものようにボークスへお出かけし、
塗料コーナーでガイアカラーを見ていると
透明タイプの蛍光カラーがラインナップされており、
蛍光ブルーグリーンというのを見つけました。
ちなみに航行灯の右側は緑というのが通説ですが、
青緑と書かれている資料もあり、それが印象に残っていたのですが、
ガイアの蛍光ブルーグリーンは
色味を塗装色に似せてあるプラスチックのふたを見る限り
なかなか良さそうな色に見えたのですぐさま購入。
では左翼は蛍光レッドということになりますが、
残念ながらこの日は売り切れ。
(ガイアカラーは流通が安定していないので品切れの時も多いのです。
見つけたときに買っておかないと!)
後日無事蛍光レッドもゲット
蛍光ブルーグリーンは悪目立ちすることなく落ち着いた感じです。
一方で蛍光レッドは蓋の色を見る限りは
蛍光ピンクと区別がつきにくいのですが、
試し塗りをすると見る角度によってオレンジっぽく見えたり、
レッド味が強くなったりと、なかなか個性のある色。
ただこれも灯火の表現としては決して悪くはないのでこれも採用。
なお蛍光カラーは染料系なので、色のにじみや
退色がおこりやすいのが元来の欠点なのですが、
それも最近の塗料では顔料化したりして対策を取っているものが多く、
これも、最近のガイアカラーということで、
あまり退色を気にせず使用していたのです。
ところがどっこい
モデルグラフィックス2022年9月号のガイアカラーに関する記事で、
こんなものを見つけました。
レッドミラージュV3の完成は2022年10月なのですが、
航行灯としてガイアノーツ 蛍光カラーを塗装したのが
2021年12月ですので、時既に遅し。
ガイアさんは退色がおこることを承知で、
あえて塗装時の発色を優先しているとは、なかなかトンがっています。
確かに非常に素晴らしい色なのですが、
作品をつくるのに年単位で時間のかかるモーターヘッドガレージキット、
次の作品が出来た時に、すっかり退色して色が抜けているというのは
何とかして避けたい。
直射日光に晒されるのが何より悪いといことです。
リビングの飾り棚には直射日光は届きはしませんが、
蛍光灯の紫外線も侮れませぬ。
念のため完成後は、棚全体に布を被せて光を遮断することにしました。
それを見た銭ファー(奥さん)曰く、
『普段隠されて見えないのは、まるでフランダースの犬の最終回、
ネロ少年がずっと見たかったルーベンスの絵のようだ』と。
ただネロに意地悪な、ルーベンスの絵がある教会とは違い、
見たい時、布を取るのは簡単。
飾り棚の主である ”ネコラッシュさん”に許可をいただければ、
あとは一人で”ルーベンス、トラ~ンスフォーメーション!”
と叫びながら布をサッと取ればよいのである。
でも布を掛ける時は、布が大きくて
まっすぐ棚に掛けるのが一人では大変です。
いつも布を掛ける時には、銭ファーに声を掛け手伝ってもらっています。
あっ、note掲載のための写真撮影完了しましたよ、それでは
『銭ファー、ルーベンス復旧お願いしまーす。』
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