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甥っ子を成長させたのは校則違反

私には高校3年生になる甥っ子がいます。
私はこの甥っ子が生まれたときから可愛くてしょうがなく、地元に帰ったときなどは、旧友そっちのけでいつも甥っ子と遊んでいました。

優しくてとても良い子ではありますが、小さい頃から自主性があまりない子でした。興味のあることと言えばゲーム。家にいるときや、移動中、外出先は基本的にゲームばかり。

小学校はサッカーチームに入ったり、中学ではテニス部に入るなどしましたが、どれも熱中するには至りませんでした。勉強も苦手で、これといって得意なものや興味のあるものはないまま大きくなりました。仲の良い友達はずっといたようなのでそこは唯一の救いだなといつも思っていました。

そんな甥っ子が高校生になり、初めてやりたいことを見つけたんです。それは「アルバイト」。もちろん校則違反。両親と相談して学校に内緒で面接を受けました。人手不足もあり、面接先も学校に考慮して裏方で採用してくれることになりました。合否連絡の電話を受け取った甥っ子の嬉しそうな表情がとても印象的でした。

そこからというもの甥っ子はぐんぐん仕事を覚え、たまに会うとバイト先の話をしてくれます。「〇〇も任されてる」「自分が一番スピード早い」とかを自信満々の表情で教えてくれます。何かに打ち込んでこんなにイキイキとしている甥っ子を始めてみたので私はとても嬉しくなりました。

アルバイトを禁止する高校は多いと思います。アルバイトに限らず、生きていれば禁止されていることはたくさんあります。でも「禁止されているからやらせない」という考えはもったいないなと思いました。まず禁止されている理由をしっかりと考えるべきだと思うんです。

高校でアルバイト禁止している理由で考えられるのは「勉強がおろそかになる」「お金の使い方の管理」「人付き合いの管理」など学校側が関与できない部分が多すぎるからだと思います。でも逆にこのような理由を親や周りの人がカバーできるならどうでしょうか。甥っ子はアルバイトをしなければそれまでのようにずるずると高校生活を過ごして終わっていたと思います。でもアルバイトをしたことで「何かに打ち込む楽しさ」「自分が上達していく充実感や達成感」「働いた分の対価をもらえる喜び」など今までの義務教育で見つけられなかった大切なことを学ぶことができたと思います。

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