5/2 日記というか雑感というか#11
今日は、四月は君の嘘というアニメ作品を見た。私はたまに恋愛アニメスイッチが入ってしまい、無性に恋愛ものを嗜みたくなるときがあるのだが、今日がそれだった。
アニメには興味ない、という人や音楽が好きな人には是非とも見てもらいたい作品である。私がこの作品を見ようと思ったきっかけは、ネットで「ここ数年(放送されていた当時)で最高の傑作」という評価を見たからである。
性格の悪いところがある私は、ここまで煽られているのだからさぞ素晴らしいのだろうと不満をtwitterに垂れ流すつもりで見てみたのだが、見始めると止まらなくなり、最後の手紙のシーンでは号泣をした。完全敗北である。
この作品のあらすじをネタバレにならない程度に話しておくと、幼い頃から母親の厳しい指導を受けて数々のピアノコンクールで賞を取ってきたが母の死がきっかけで精神的な理由で音が聞こえなくなってしまい、ピアノを弾かなくなった主人公がヒロインとの出会いをきっかけにまた音楽と関わるようになるというものだ。
この話はラブコメディではなく、シリアスな要素のある恋愛ものであるから大団円を望んでいる人はこの作品の結末には不満を持つことだろうと思う。しかし、一度見てもらえば、悲しい結末を迎えたからこそ、この作品は名作足り得たのだということも理解してもらえるのではないだろうか。また、この作品は音楽を題材に取り扱っただけはあり、アニメで使用されている曲は名曲揃いで非常に満足ができるものであると感じた。
結果的に、この作品は私の心に深い傷痕を残した。名作というのは、アニメ、映画、漫画、小説、どんな媒体、ジャンルだろうと無遠慮に心を強く揺さぶって、傷痕を残していくものだと身をもって実感させられることとなった。
私はアニメが好きで、恋愛ものもよく見るが、この作品は私の好きな恋愛アニメのトップ3に入ることとなった。ちなみに他の2作品は君に届けと恋は雨上がりのようにである。
私自身があまり恋愛をしてこなかった人間だということで、私には青春だとか、そういったことへの憧れがある。基本的に私は大団円が好きで、頑張っている子は全員報われて欲しい、幸せになってほしいと思いながら見るのだが、恋愛アニメはその思いを裏切ることが多くある。
これは、現実の恋愛もそういうものだから、ということなのだろう。そして、人はそうやって傷つき、傷つけながら成長していく生き物なのだと考えると、私には知恵の実というものが劇薬としか思えなくなることがある。