5/7 日記というか雑感というか#16
私が一人暮らしをしている部屋は、線路のすぐ近くであるため、夜中でも電車の音が聞こえてくる。しかも、最寄駅を通る電車の本数が多いからか、結構頻繁に聞こえてくる。
夜中でも電車の音が聞こえてくるというのはうるさいだろうと思っていたのだが、意外と気にならないということに今の物件で二ヶ月程過ごして気付いた。
電車の音というのは車のエンジンが鳴らす重低音ではなく、鉄道特有の高めの擦れた音がする。私は鉄道オタクではないのであまり電車について詳しく語ることはできないのだが、ここ二ヶ月で鉄道の良さというものを実感したような気がしてきている。
日本人であるからには、当然のことながら電車には何度も乗っているのだが、私は旅行だとか、そういった機会で電車や新幹線を利用する際には、いつも思うことがある。それは移動の最中が一番楽しいということだ。
家族での旅行だとか、修学旅行だとか、そういった機会で遠出することになっても、目的地についてからの行動は娯楽目的でも正直面倒だと思うことがほとんどなのだが、移動途中にすごい速度で移り変わってゆく景色をゆっくりと眺めるのはとても好きだったし居心地の良さを感じていた。
こういう移り変わる景色というのは、車では味わうことのできない体験だと思う。ただ乗っているだけなら車でもある程度は体験できるだろうが、速度が電車の方が速いし、それに自分で運転する場合はゆっくり景色を眺めていたら事故を起こすことになる。
この先、技術の進歩で鉄道の未来がどうなるのかは知らないが、この移動途中の景色という娯楽が無くなることはないだろうと思う。
こんなことを考えている私は、もしも鉄道オタクになるとしたら所謂乗り鉄という存在になるのだろうか。今はそこまでではないが、一度鉄道で旅をしてみたい。私の親戚が中部から西日本に集中していることもあり、日本の北側には行ったことがない。北関東すら行ったことがないので、一度行ってみたいと思う。
だが、鉄道旅というのは目的地を設定しない方が楽しそうという思いもある。目的地の無い旅というのはぶらり旅とでも言えばいいのだろうか。ぶらり旅でしか体験できないこともありそうだ。
このあたりは一度、本職の乗り鉄の方に意見を聞いてみたいが、ほんの少しだけ調べたところ、乗り鉄にも色々な種族がいるらしいということが分かり始めた。旅客列車を楽しむ人だとか、様々な車両を完全制覇しようとする人だとか、海外に進出する人だとか、鉄道オタクの闇を垣間見た気がした。
私はそこまでコアなオタクにはならないだろうが、ソフトな乗り鉄にはそのうちなってしまっていそうな気がしている。