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育児の恐怖政治化から学…ぶ……?

子どもができて初めてわかることというのは山のようにある。店で泣きわめくイヤイヤ期の子どもを宥められない。甘いものやスマホを与えることでその場を切り抜けてしまう。頻繁にマクドナルドやデリバリーピザを使う。なぜなぜ攻撃に対して逃げの姿勢を取ってしまう。おままごとに子どもが飽きるまで付き合えない。子どもがすぐそこにいるのに自分はスマホ、子どもは一人遊びの体制にしてしまう。これらはすべて、「知らないと手抜きに見えるが、知っていると頷くばかりである」事例と言って差し支えないだろう。

    • 顔面交換不可面包超人

      アンパンマンの歌に関するツッコミや共感は多い。僕にも『アンパンマン体操』がいたく沁みることがある。これは、大人のための歌なのだ。子どもを育てる親のための。…違った『アンパンマンたいそう』だ。勝手に漢字にしてしまうのが大人の悪いところだ。 子育ては「くじけ」の連続だ。どれだけ事前に学んでから臨んだって、ヤツらは容赦なんかしてくれない。そもそもどんなに頭に詰め込んだところで、身体に来る。どうやったって睡眠は不足するし、「交通事故にあったようなもの」とも評される出産を経た母は当分

      • おいしかった中華について書いていたつもりがバンクーバーの思い出

        自分の舌が肥えているジャンルがあるとしたら、それは中華料理だ。二年四ヶ月ほどバンクーバーに住んでいた頃に、毎月のように家族で中華料理屋に赴いていたからだ。 1997年の香港の英国から中国への返還が近づくと、バンクーバーには大量の人たちが押し寄せたらしい。カナダはもともと移民に優しい国で、中でもバンクーバーはカナダの中で屈指の気候のよさを誇る。札幌と変わらない緯度なのに、西岸を暖流が流れているおかげで冬も東京並の気温なのだ。車で小一時間も走れば立派なスキー場が三つもあり、二時

        • 不成長体験記(仮)

          大学受験の頃、Z会に「不合格体験記」というのがあった。 大学受験の「合格体験記」が世の中にあふれる中、なんて逆張りなことをするのだと、当時感心した覚えがある。そして僕は、その「不合格体験記」が好きだった。合格体験記は個別事象が多く、いわばn=1の集積に過ぎないが、不合格体験記は容易に抽出しうるエッセンスにあふれていたからだ。というわけではなく、その方が生々しい人間らしさがあったからだ。ドラゴンボールだとベジータが、ヱヴァだとアスカが好きな僕がそこに「好き」を感じたのは、今に