泡盛(俺の残波)
ナイチャー(沖縄以外の日本人)にとってヤギ汁ほど不味いものはないかもしれん、
だから好き嫌い激しい人は食わない方が良いよ!
一匹潰しても食い切れるもんじゃないかもね、
でも、沖縄ではヤギは何一つ無駄にせず刺身も食べる、キン◯マも刺身で食うとこもあるくらいだ。
血も煮込むがボロボロした黒い物体…
煮込みはフーチバー(ヨモギ)をバサッと入れて食す、
ヤギはタンカー(子どもの一才のお祝い)に一匹潰すが自分は移住してきた祝いで丘の上でご馳走になった、
カメに入れ熟成した琥珀色の45度の泡盛はまるで消毒液のようで、自分はナイチャーだとつくづく思い知らされた…
ヤギを潰す
それは祭事も供養も兼ねた神聖なものだ、
沖縄の部屋の隅にも小さな器に盛った御馳走があちこち置かれるのは、この世を彷徨ういわゆる成仏できない 何処の誰とも知らない魂(マブイ)のための御馳走だ。
どこの誰の魂(マブイ)も歓迎する
それは大切にするという感覚とは少し違う、
ただ
「どこの誰かは知りませんが食べていったらいいさ〜」
みたいな感じ?(違ったらごめんなさい🙏)
シンプルというか…
あと、沖縄では
魂を落とす事はよくある、
だから沖縄の人にとって、魂は時々落としたら、落とした場所に拾いにも行く。
当たり前だが、ナイチャーはヤギは食べる習慣はない、
内地でヤギは食われるために飼われない、草刈り的にとか、癒しのペットとか、だからナイチャーがヤギを殺して食べるのは ただの遊びだ。
生きてるうちは落とした魂を拾いに行けるからこそ、魂を崇拝し、成仏出来ない魂の供養も兼ねてヤギを潰す、
ナイチャーが理解出来なくて当たり前のことなんだよね。
そして、欠かせない泡盛、
ウコンを入れたり、シークワーサーを入れてもダメなものはダメ(笑)
元々、沖縄の人は
もやしのヒゲ取りには抜群の集中力を持続させられるが
苦手な味を克服する、ましてや酒の味を克服する努力なんかしたことないし、見たことも無いって文化だ。
しかるして、自分は、泡盛を最短距離で自分の友とするために、
冷凍したヤギ汁とヨモギを生で食べながら、熟成泡盛(45度氷無し)を飲むという狂気の三重奏を自分に宿る魂(マブイ)に試練として三日三晩与えた。
すると、私のマブイは「落とす」どころか、
逃亡した
わけで、冷凍し、臭みが増したヤギ汁をすすり、パクチーの100倍の破壊力はあろうかという生ヨモギをヤギのようにモシャモシャと食べ、45度の琥珀色の熟成泡盛を常温で飲んでいる時は完全に魂が抜け、思考回路0のホワイト痴状態になっている時にそれは起こった、
「これ、良かったら飲んで〜さ〜」
頻繁に酒盛りが行われる公民館に忘れられた残波のホワイト25度、通称「ザンシロ」を二軒隣のおばちゃんが持って来たのである!
そして、そのザンシロを飲んだ時、便所の棚の中あたりに逃げ込んでいた私の魂(マブイ)は瞬時に帰還を果たした、
うんまぁああああいいぃっ!!!!
何ということだ!
美味い!旨い!そして、ヤギ汁も黒砂糖と泡盛をぶち込んで煮直すと美味い!(ヨモギはそもそも生で食うもんじゃないから割愛)と、覚醒したのを今でもハッキリと覚えています。
話は長くなりましたが、つまりはこんなことがありまして、25度というショボい度数ですが、ザンシロもしくはザンクロをこよなく愛するバチが沖縄で、
一度は魂(マブイ)が逃亡するような人体実験の結果
誕生したのでありました。
多分、病気にならない限り、生涯飲み続けると思います、たとえ私のマブイを落としたとしても…ザンシロ片手に拾いに行けば良いのですから。
おしまい