温故知新(詰パラ273号)
今日は詰パラ273号(昭和53年11月号)を読んでみよう。ページをめくっていくと、まず六車家々氏の傑作短編を発見!
六車家々
(詰パラ 昭和53年8月号)
46角、26玉、59角、17玉、16金、同玉、57角、17玉、39角、同桂成、
26龍迄11手詰。
わずか11手の中で2枚角を自在に操って見せた手腕はたいしたもの。もっとも、その正体が伊藤正氏だと知ればこの高度な内容にも納得が行く。
更に読み進めると、「短編名作選」の補正(その2)というのが載っている。それによると、金そっぽの名作として知られている小西稔氏の作品(第48番)の図面は、実は発表図ではなく、実際に将棋世界に発表された図は頭2手がない11手詰なんだそうだ。故人の名誉の為にも、図を改めて載せておこう。
小西 稔
(将棋世界 昭和28年6月号)
33飛、同桂、23金、14玉、12金、15玉、14角成、同馬、16飛、25玉、
26金迄11手詰。
フェアリー詰将棋研究室を覗くと、左真樹氏のユーモラスな天竺詰を見つけた。
左 真樹
天竺詰(詰パラ 昭和53年11月号)
12飛、91玉、82桂成、99玉、88銀、19玉、27玉、12玉、23金、11玉、22金迄11手詰。
ものすごいスピードで周辺巡りをする玉。フェアリーならではの手順である。
ところで、絶対に作者も考えたと思うのだが、この趣向の最短手数は9手の筈。誰かやってみませんか?