青のKK

将棋パズル、チェスプロブレム、詰将棋に興味を持っています。

青のKK

将棋パズル、チェスプロブレム、詰将棋に興味を持っています。

マガジン

  • 透明駒

  • 温故知新(昭和編)

    詰パラ(昭和編)

  • M.Caillaudレトロプロブレム傑作選

  • L.Cerianiレトロプロブレム傑作選

    Cerianiのレトロ

  • JOSIF KRICHELI傑作選

    JOSIF KRICHELI傑作選

最近の記事

Retros on Weekend (20)

(19) Thierry Le Gleuher (diagrammes 102 07-09/1992, 1st Prize)  黒が最終手を指したとすれば、それはPxa1=Sか、Pg7xf6のいずれか。以下では、最終手がPb2xa1だったと仮定して考察し、背理法を用いて現在黒番であることを証明したいと思う。(Pg7xf6が最終手ではあり得ないことは、手順を追えば自然に納得できる)  取られた駒を数える前に、まずは成駒について考えてみよう。2枚の白Rのうち1枚は明らかに

    • 温故知新(詰パラ466号-02)

       今日はチェスプロブレム編。若島さんの「現代チェスプロブレム入門(第4回)」がKricheli特集を組んでいるので、それから作品を引用していこう。         (1) Josif M. Kricheli (Shahmat 1977, 1st Prize) Try: 1.Sd3?(2.Qf3/Qf4#) 1...Sxd3/Rh3 2.Qf3/Qf4# but 1...Ra8! 1.Sg2?(2.Qf3#)1...Ra8/Rh3 2.Sxe3/Qf4 but 1...

      • 虹霓作はどこが巧いのか?

         みなさんは、詰パラ11月号の「将棋パズル雑談」結果稿をもうお読みになっただろうか? そこには、8月号で出題された問題103番Bの条件(持駒が歩一枚のときのみ詰み、他の駒種一枚では詰まない詰将棋を作れ)を満たす図として、虹霓作が載っている。しかし誌面の都合でほぼ解説らしい解説ができず、79角配置のどこがそんなに巧いのか、読者に全く伝わっていないだろうことが、担当者としては非常に心残りである。そこで、ここで改めて虹霓作のどこが優れているのかを詳しく解説してみたいと思う。  実

        • 第2回透明駒解答選手権(初級戦)

           いよいよ、第2回透明駒解答選手権(初級戦)の日がやってまいりました。今日から11月10日(日)まで開催しておりますので、空き時間に取り組んで頂けたらと思っております。  今回もタイムトライアル方式での開催となりますので、各自解答にかかった時間を計測して、解答と共に提出して下さい。短評大歓迎です! *もし余詰があった場合は、作意と余詰の双方を見つけた方にプラス10点 差し上げます。            (1)馬屋原剛(8点)            (2)高坂 研(8点

        Retros on Weekend (20)

        マガジン

        • 透明駒
          44本
        • 温故知新(昭和編)
          139本
        • M.Caillaudレトロプロブレム傑作選
          55本
        • L.Cerianiレトロプロブレム傑作選
          40本
        • JOSIF KRICHELI傑作選
          14本
        • 渡邊一雄傑作選
          6本

        記事

          温故知新(詰パラ466号-01)

           今日は詰パラ466号(平成7年1月号)を読んでいきたいと思う。まず詰将棋編。            宮浦 忍 A31角成、同玉、33香、22玉、32香成、同玉、44桂、22玉、32金、12玉、13歩、同桂、22金、同玉、42龍、23玉、32龍迄17手詰。 A33金は12玉、13歩、同桂、22金、同玉、33角成、21玉以下逃れ。  44桂を据える迄の回りくどさが本作の命。後半は既製手順だが、初形の美しさと序の紛れとで十分オリジナリティを主張できる作品にな

          温故知新(詰パラ466号-01)

          温故知新(詰パラ465号)

           今日読んでいるのは詰パラ465号(平成6年12月号)。伝統詰将棋とフェアリーを、それぞれ2題ずつ引用したいと思う。            市島啓樹 A15桂、イ22玉、13角成、同玉、35角、22玉、23金、31玉、53角成、 42香、21と、41玉、32金、同玉、31金迄15手詰。 A13金は32玉、21角、31玉、23桂、42玉、43角成、同玉、44金、52玉、54飛、62玉、53飛成、71玉、73龍、72金で逃れ。 イ32玉は21角、42玉、43角成、同玉、44

          温故知新(詰パラ465号)

          第2回透明駒解答選手権(初級戦)開催のお知らせ

          開催日時:11月3日(日・祝)午後2時から ルール:ばか詰 手数:1~3手詰 解答〆切:11月10日(日)到着分まで有効  当日のPM2時にこのnoteに作品をアップしますので、各自時間を計って解き、解図後は解答(及び解図時間)をメールかtwitterのDMで私に送って下さい。短評、総評歓迎! 透明駒ビギナー大歓迎!!  尚、くれぐれもコメント欄等に作意順やヒントになるような事柄を書き込んだりしないよう、ご協力をお願いします。  ルール説明はこちらを御覧下さい。 ・透

          第2回透明駒解答選手権(初級戦)開催のお知らせ

          Retros on Weekend (19)

          (18) Michel Caillaud (StrateGems 2002, 3rd Quick Composing Tourney, Prize)  なくなった駒は、白黒双方ともP2枚ずつ。また、盤面配置だけで白は11手、黒は5手かかっている。手順解析のキーとなるのは、2枚の白Pだ。b6,g6の白Pはいずれも駒取りをしているのが明らか。では、これらの白Pが取った駒は何だったのだろうか?それを考えてみることで、呆気ないほど簡単に黒側のdouble Ceriani-Frol

          Retros on Weekend (19)

          Retros on Weekend (18)

          (17) Thomas Volet (Probleemblad 03-04/2000, 1st Prize)  なくなった駒は白がQRBの3枚で、黒はQRRSSPの6枚。白側の駒取りはa3とb3の白Pによるものが各1枚で、白Pd6によるものが4枚(これはh2から来ている)。一方、黒はPb6とPg6でそれぞれ1枚、それにe6でも1枚駒取りがあることが分かる。以上より、どちらの駒取りも全てPによるものであることが判明した。  だが、Pxa3とする前にはBとRを戻す必要があ

          Retros on Weekend (18)

          温故知新(詰パラ463号+464号)

           今日読んでいるのは、詰パラ463号(平成6年10月号)と詰パラ464号(平成6年11月号)。早速作品紹介をしていこう(誰かさんの作品も紛れ込んでいますが、余り気にしないで下さい)。            池田 俊 37角、18玉、16飛、同香、28金、19玉、17金迄7手詰。  大ベテラン池田氏による、実にセンスの良い短編。先に28金としてから16飛と手順前後すると18銀成!で逃れ。同一ラインに2枚角を並べての合い利かずはかなり珍しい。         

          温故知新(詰パラ463号+464号)

          温故知新(詰パラ462号)

           今日読んでいるのは詰パラ462号(平成6年9月号)。早速作品を紹介していこう。            四方武久 13桂、同飛、22香、11玉、12桂成、同玉、34角、同銀、24桂、11玉、21香成、同玉、32桂成、12玉、22馬迄15手詰。  いかにも表紙向きの簡素図式。金気も殆どなく手は限られているが、銀にぶつけて34角と打つのが実に感触の良い一手だ。3手目の局面から10手かけて43銀を34に動かす、この一連の工作がなかなか面白い。         

          温故知新(詰パラ462号)

          温故知新(詰パラ461号)

           今日読んでいるのは詰パラ461号(平成6年8月号)。学校にはめぼしい作がなかったので、フェアリーを3作紹介しよう。            小石広志 22飛、33玉、34銀、44玉、33銀、同桂、24飛成、34金、33龍、同金、37桂、36桂、35角迄13手詰。  取れない捨駒に始まり、34銀-33銀という味の良い手が続き、最後は36歩を消去してもらって35角で仕留める。安南の大家小石氏による、このルールでの手筋ものと言えそうな作。            岩本

          温故知新(詰パラ461号)

          温故知新(詰パラ460号-02)

           今日は、現代チェスプロブレム入門(第2回)から、AUW及びBobson task(双方4種成)の作品を4作紹介しよう。 (5)Henry Wald Bettmann (Funkschach 29/08/1926, 1st Prize) 1.a8=B 1...fxg1=Q 2.f8=Q Qxc5+/Qxf1 b5+ 3.Qxb5# 1...fxg1=R 2.f8=R Rxf1 3.Rxf1 Rxa6# 1...fxg1=B 2.f8=B Bxc5 3.Bxc5

          温故知新(詰パラ460号-02)

          Retros on Weekend (17)

          (16) Andrey Frolkin (Rex Multiplex 12, 1984)  以下では、盤面のアルファベットを太字で表記することにする。  まず、AとEがKであることは明らか。続いて、CがPであることもすぐ分かる(それ以外の駒なら、いずれも不可能両王手の局面となる)。  Cが黒Pだとしよう。このとき、g5のCは白Kにチェックをかけているので、直前の手はPh6xg5となり、黒Pは17枚も駒取りをしていることになる。よって、Cは白Pであることが判明した。

          Retros on Weekend (17)

          温故知新(詰パラ460号-01)

           今日読んでいるのは詰パラ460号(平成6年7月号)。この号は好作が多いので、早速作品紹介に取り掛かることにしよう。            谷川浩司 42角生、22玉、33角生、23玉、34銀、13玉、14金、同玉、12飛成、13金、同龍、同玉、14歩、同玉、15角成、同玉、25金迄17手詰。  冒頭から連続角生が入り、その後も自然な流れで合駒を交えながら手が続き、最後は清涼詰。初手からの駒取りは減価事項だが、この作者がこうしたのだからこれが最善なんだろう。

          温故知新(詰パラ460号-01)

          Retros on Weekend (16)

          (15) Luigi Ceriani (La Genesi delle Posizioni 1961)  なくなった駒は白がQRBSPPの6枚で、黒はB1枚のみ。白側の駒取りはPg7によるもので、黒側の駒取りは6枚ともPによるもの。Ceriani schemeを用いた他の作品と同様、a筋の白Pを如何にしてunpromotionするかが主題だ。  序は1.Rf7xSf8# Sd7-f8 2.Qh7-g8+ Sb8-d7迄必然。            (図1)

          Retros on Weekend (16)