見出し画像

畳の下の冷気を和らげる方法/畳職人が本気で使う商品を紹介

和室の寒さに悩んでいませんか?畳の香りと伝統的な佇まいが魅力の和室ですが、冬になると「冷え」が大きな課題となることも少なくありません。窓や畳から忍び寄る冷気に、どれだけ暖房を使っても部屋が暖かくならないという方も多いでしょう。

しかし、和室特有の構造を理解し、適切な寒さ対策を講じれば、その快適さを損なうことなく、暖かく過ごすことができるのです。本記事では、専門家の視点から解説するスキマ処理や窓性能の改善方法に加え、DIYでのリカバリーのリスクや工務店との連携についても詳しくご紹介します。

賃貸物件にお住まいの方でもすぐに実践できる手軽な対策も取り上げていますので、ぜひ参考にして、冬の和室を快適で心地よい空間に変えてみませんか?
※最終更新日2025年1月


▼あわせて読みたい当店のライブドアブログ


畳・和室の魅力と冬の寒さへの対策

和室は、その落ち着いた雰囲気と伝統的な美しさで、多くの人々に愛されています。畳の感触、自然素材の温もり、そしてい草の香りは、日本の住空間の醍醐味を存分に味わわせてくれます。特に夏は、畳の涼しげな感触が心地よく、暑い日々を快適に過ごすのに最適です。

★快適に過ごすための方法を考えてみよう

しかし、冬になると話は別。和室は他の部屋に比べて寒さを感じやすいのです。特に賃貸物件に住む若い世代の方々にとって、この寒さは大きな問題。限られた空間と予算の中で、どのようにして和室の冬の寒さを和らげ、快適に過ごすことができるのでしょうか?

このブログでは、和室の寒さの原因を探り、簡単にできる寒さ対策から、より本格的な方法まで幅広くご紹介します。賃貸物件にお住まいの方々が、和室の魅力を存分に楽しめるような、実用的かつ効果的な情報を提供いたします。さあ、和室での冬を暖かく、快適に過ごすための方法を考えてみましょう。

畳が原因?和室が寒い主な理由

和室の冬の寒さには、いくつかの主要な原因があります。これらを理解することで、対策を講じる際に効果的な方法を選ぶことができます。

★和室の快適性を大幅に向上させる

  1. 畳下からの冷気の侵入

    • 和室の特徴的な要素である畳ですが、冬にはこれが寒さの源になり得ます。多くの和室では、畳の下には断熱材が不足しているか、まったくないことが多いです。これにより、床下からの冷気が直接畳を通して室内に侵入し、床面を冷たく感じさせる原因となります。

  2. 断熱対策が不十分な窓や障子

    • 和室に多く見られる薄い窓ガラスや障子は、外部からの冷気を十分に遮断できません。特に古い建物では、窓の断熱性能が低く、冬場に室内の暖かい空気が外に逃げやすくなっています。

  3. 床下の通気口や基礎パッキンからの冷気

    • 和室の床下には、通気を目的とした通気口が設けられていることがあります。これらの通気口から外気が直接床下に入り込み、床を冷やす原因となっています。また、基礎のパッキン部分が劣化していると、そこからも冷気が侵入しやすくなります。

これらの原因を踏まえ、次に簡単にできる寒さ対策をご紹介します。効果的な対策を行うことで、和室の快適性を大幅に向上させることが可能です。


畳の下にこれ!簡単にできる和室の寒さ対策


和室の寒さを和らげるための対策は、手軽に始められるものからあります。ここでは、特に賃貸物件に住む若い世代が簡単に試せる方法をいくつかご紹介します。

和室の寒さ対策において重要なポイント

和室の寒さ対策においては、スキマや窓の断熱性が大きな影響を与える要素です。特に新築住宅であっても、畳や床下のスキマが気密処理されていないと、外部から冷気が入り込んでしまい、寒さを感じやすくなります。このスキマは和室特有の構造によるものが多く、下地の段差や隙間が原因となります。

1. スキマ処理の重要性

畳の下にスキマがある場合、気密テープを使ってしっかりと埋めることが推奨されます。スキマを放置すると、冬場の冷気だけでなく、夏場には湿気がたまり、畳にカビが発生する原因となります。工務店に依頼して、畳を外して下地の気密処理がどうなっているかを確認することが大切です。

2. 窓の断熱性能

また、窓の断熱性能も和室の寒さを大きく左右します。特にアルミサッシや単板ガラスを使用した窓は断熱性能が低く、冷たい外気が室内に流れ込みやすくなります。これに対し、断熱性能を向上させるためには内窓の設置が効果的です。内窓を取り付けることで、窓と窓の間に空気の層ができ、寒さを大幅に和らげることが可能です。

3. DIYの注意点

DIYで寒さ対策を行う場合、専用の部材を使うことが重要です。100円ショップなどで手軽に入手できるパッキンやシートでは、住宅に求められる耐久性や断熱効果が十分でないことが多いため、メーカー製の専用部材を選ぶことが推奨されます。また、工務店に事前に相談して、スキマを埋める箇所が適切かを確認することが大切です。

★簡単に試せる方法

  1. 窓に緩衝材や厚手のカーテンを使用

    • 窓からの冷気を防ぐために、緩衝材として「プチプチ」シートを窓ガラスに貼るのが一つの方法です。また、厚手のカーテンを使用することで、冷気の侵入を防ぎ、室内の暖かい空気を保持する効果が期待できます。これらは見た目の美しさを損なわずに、効果的に寒さを軽減できる手段です。

  2. 畳の下に断熱シートを敷く

    • 畳の下に断熱シートを敷くことは、床からの冷気を遮断するのに非常に効果的です。市販の断熱シートは、畳を持ち上げて敷くだけで、床冷えを大幅に軽減できます。こちらの断熱シートは特におすすめで、手軽に設置できるうえに、コストパフォーマンスも優れています。

▼Amazonのアソシエイトとしてブログ管理者は適格販売により収入を得ています。

「北恵 遮熱透湿防水防風シート ヒートバリアシートⅡ HBⅡ-50」は、畳の下に敷くことで、和室の快適性を高めてくれるアイテムです。このシートは、夏の暑さや冬の冷えから守るための断熱効果があり、特に日本家屋での底冷えや夏の湿気対策に役立ちます。

アルミ特殊コーティングされた不織布を使うことで、熱を反射しつつ、湿気を通す仕組みになっており、湿度調整も自然に行えるのが魅力です。これにより畳にたまりやすい結露を防ぎ、和室全体が長く清潔に保たれます。

たとえば、和室で冷えが気になる築年数の経った住宅では、冬場に底冷えが和らいだと実感する方も多いようです。DIY初心者でも扱いやすい素材で、畳を少し持ち上げるだけで手軽に敷き込むことができます。

ただ、使用環境によっては静電気が発生する場合もあります。レビューでは、ホットカーペットを併用した際に静電気が気になるという声もあるため、冬場に電気敷物と合わせて使用する場合は、静電気対策を考えるとさらに快適です。

畳や和室の環境を少しでも快適に整えたい方には、このシートがひとつの選択肢となるでしょう。

▼あわせて読みたい


  1. こたつやセラミックファンヒーターの使用

    • 伝統的なこたつは、和室での冬の寒さ対策に最適です。足元から体を暖め、部屋全体の暖房と比べて電気代も節約できます。また、セラミックファンヒーターは、短時間で部屋を暖めることができ、使わない時はコンパクトに収納できるため、賃貸物件にも適しています。

これらの対策は、特に予算やスペースに制限がある若い世代にとって、和室の冬の寒さを和らげるのに役立ちます。次に、より効果的な対策について詳しく見ていきましょう。



畳、内窓設置でより効果的な寒さ対策を!

和室の寒さをより根本的に解決するためには、以下のようなより効果的な対策を検討する価値があります。これらの方法は、初期投資や手間はかかりますが、長期的に見ると快適性と省エネ効果が大きいです。

★初期投資、多少は必要

  1. 内窓の設置

    • 外窓の内側に追加で窓を設置する「内窓」は、断熱効果を高めるのに非常に効果的です。内窓を設置することで、外気との間に空気の層ができ、冷気の侵入を大幅に減らすことができます。また、結露の減少や防音効果も期待できます。

  2. 断熱性能の高い畳に交換

    • 通常の畳よりも断熱性能が高い特殊な畳に交換することも、和室の寒さ対策として有効です。これらの畳は、伝統的な畳の見た目を保ちつつ、断熱材を内蔵しているため、床からの冷気を軽減します。

  3. 床下に断熱材を設置

    • 床下の断熱は、和室の寒さ対策において非常に重要です。床下に断熱材を設置することで、地面からの冷気の侵入を防ぎ、床の温度を保つことができます。特に冬場の底冷えを感じやすい和室において、効果は大きいです。


和室の寒さ対策のさらなる注意点


・工務店へ相談とリカバリーのリスク

寒さ対策を実施する前に、まず工務店に相談することが重要です。家の構造によっては、換気用のスキマや給排気口など、絶対に埋めてはいけない箇所が存在します。

誤ってこれらのスキマを塞いでしまうと、家全体の換気が悪くなり、カビや結露の原因となるばかりでなく、家に深刻なダメージを与える可能性があります。特にDIYでのリカバリーを試みる場合、こうしたリスクがあるため、必ず専門家に相談してから行うようにしましょう。


・部材選びの注意
寒さ対策として使用する部材に関しては、住宅専用のものを選ぶことが推奨されます。100円ショップなどで手軽に入手できる部材は、国土交通省の基準を満たしていないものが多く、長期的な耐久性や効果が期待できない場合があります。

住宅専用の防寒・防水部材は、厳しい基準をクリアして作られているため、家の長寿命化と快適性を保つためにも、信頼できるメーカーから購入することが大切です。

・冬だけでなく、夏の湿気対策も重要
和室の寒さ対策においてスキマの気密処理を行うことは重要ですが、これによって通気が悪くなると、夏場には湿気がたまりやすくなります。

夏の湿気によって畳が湿ったり、カビが発生するリスクが高まるため、気密処理を行った場合には、適切な換気を確保することも忘れないようにしましょう。これも工務店に相談して、適切な換気設計を検討することが望ましいです。

これらの対策は、特に和室を長期間快適に使用したい場合や、エネルギー効率を高めたい場合に適しています。初期投資は必要ですが、長期的には快適な室内環境と省エネ効果により、その価値は高いと言えるでしょう。


畳職人が語る断熱シート使用の実体験/快適さとメンテナンスのコツ


私は畳職人として、畳の下に断熱シートを使用した際に得た具体的な経験があります。断熱シートを敷くことで、床からの冷気が大幅に軽減され、お客様からも「足元が以前より暖かくなった」と評価をいただいています。

特に、厚さ4mm程度の断熱シートを使用した場合、畳の冷たさが和らぎ、冬場でも快適に過ごせるようになります。また、省エネ効果もあり、「エアコンの設定温度を下げても暖かさが保たれている」といった感想も寄せられました。

ただし、厚いシートを敷くことで畳の高さが若干上がるため、畳のフィット感が変わることがあります。また、シートの厚みが増すことで、畳の下が蒸れやすくなり、湿気が溜まりやすくなるため、カビが生えるリスクもある点には注意が必要です。

このため、半年に一度は畳を持ち上げて風通しを良くするなど、定期的なメンテナンスを行うことが大切です。特に湿気の多い季節には、畳の裏側やシート部分をチェックし、カビ防止対策を講じることで、長く快適な状態を維持できます。

畳の下の冷気を和らげる方法/畳職人が本気で使う商品を紹介の総括

和室の冬の寒さ対策には、さまざまな方法があります。簡単にできる対策から、より本格的なリフォームまで、自分の生活スタイルや予算に合わせて選ぶことが重要です。窓に緩衝材を貼る、断熱シートを敷く、内窓の設置など、効果的な対策を施すことで、和室の快適性は大きく向上します。

寒さ対策を行うことで、和室の魅力を一年中、存分に楽しむことができます。冬でも暖かく快適な和室は、日々の生活に安らぎと癒しをもたらしてくれるでしょう。

  • ✅ 和室は冬の寒さが大きな問題になる。

  • ✅ 和室の寒さの原因は畳の下からの冷気。

  • ✅ 断熱性能が不十分な窓や障子も寒さの原因。

  • ✅ 賃貸物件でもできる簡単な寒さ対策がある。

  • ✅ 畳の下に断熱シートを敷くのは効果的。

  • ✅ 内窓を設置することで断熱効果が向上。

  • ✅ DIYでの寒さ対策は専用部材の使用が推奨される。

  • ✅ 工務店に相談し、適切な対策を確認することが大切。

  • ✅ 断熱シートは床冷えを大幅に軽減する。

  • ✅ 厚手のカーテンや「プチプチ」シートで窓の冷気を防ぐ。

  • ✅ スキマ処理が寒さ対策において重要な役割を果たす。

  • ✅ 床下に断熱材を設置することが推奨される。

  • ✅ 冬のこたつやセラミックファンヒーターの使用が効果的。

  • ✅ 和室の寒さ対策は省エネ効果も期待できる。

  • ✅ 定期的なメンテナンスが長期的な快適さを保つ。

これらのポイントを参考に、和室の寒さ対策を検討してみてください。

------------------------------------------

★前田畳店へご相談を

前田畳店webサイト

また、和室の寒さ対策や畳に関するご相談は、私たち前田畳店にお任せください。畳の交換、リフォーム、断熱対策のアドバイスなど、和室に関する幅広いサービスを提供しています。快適な和室での生活をサポートするために、私たちは常に最善を尽くします。お気軽にご相談ください。

和室の寒さ対策についてのご質問や、畳に関するお問い合わせは、いつでも前田畳店までお寄せください。あなたの和室が一年中快適な空間となるよう、心を込めてサポートいたします。

【前田畳店の紹介】
盛岡で創業60年の信頼と実績!
たたみ、ふすま、しょうじ、カベ紙、アミ戸の張替えリフォームは
畳製作技能士一級・畳訓練指導員、壁装技能士1級、2級在籍の

前田畳店・インテリアマエダ

【お問い合わせ】
岩手県盛岡市天昌寺町9-16
019-647-3555

営業時間:9時~17時
(土曜日は15時頃まで)
定休日:日曜日

m.masa.tatami@gmail.com
お急ぎの方はメールかLINEでどうぞ
★お仕事のご相談ご依頼はLINEお友達登録からがお得で便利!
初回5%OFF↓↓ 前田畳店公式LINE
https://lin.ee/iZMItdH
スマホから「アプリで開く」を押してください。

ホームページ http://www.eins.rnac.ne.jp/~maeda-t

前田畳店webサイト


【執筆者】前田畳店 代表 前田昌俊
・岩手県盛岡市で60年以上続き地元の皆様に愛され続けている 前田畳店の二代目店主
・畳、襖、障子、壁紙、網戸の張り替えと襖紙販売店『和紙屋』代表
現在登録者7000人の襖系Youtuber 
・畳技能士資格、畳職人指導員資格と壁装技能資格を保有
・『お客様への真心』が仕事の原点。これからもその信念を大切に貫く51歳

★あわせて読みたい当店のブログ記事



いいなと思ったら応援しよう!