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襖紙の剥がし方と貼り方【DIYで和室リニューアルの完全ガイド】

襖紙の剥がし方と貼り方【DIYで和室リニューアルの完全ガイド】

家の和室が新鮮な息吹を取り戻すための完全ガイドを探していますか?創業60年の前田畳店が、DIYで襖(ふすま)を張り替える方法を詳しく解説します。
襖は時間とともに襖紙は劣化し色あせたり破れたりします。そこで、この記事では古い襖紙の剥がし方から新しい襖紙の貼り方、そして引き手の取り付け方まで一連の作業を一般の方でも簡単に行えるように解説します。

この記事を読むことで、自宅の和室を自分自身でリニューアルするための具体的な手順と技術を身につけることができます。さらに前田畳店のYouTubeチャンネルでも作業の詳細な手順をビデオで確認することも可能です。
あなたご自身で和室のリニューアルを行うことで、新たな自己達成感を得られることでしょう。
※最終更新日 2024年11月


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★襖の剥がし方について詳しく説明します。途中で専門用語や作業の仕方がわからない場合には僕のyoutubeをご覧いただければと思います。
↓↓↓


1. 襖の引き手を取り外す

まず最初に行うべきことは、襖の引き手を取り外すことです。引き手はスクレイパーやマイナスドライバーを使って簡単に外すことができます。引き手を再利用する場合は、釘を無くさないようにマスキングテープで丸め、引き手と一緒にビニール袋で保管しておきます。四角のプラスチックタイプの襖引手は微妙にサイズが違う事がありますので裏に鉛筆で番号書いてチェックしておく事をおすすめします。


襖の引き手は、通常、上下2カ所の小さな釘で固定されています。これらの釘を取り外すことで、引き手を襖から取り外すことができます。

  1. ヘラを使用する: 引き手の釘を取り外すためには、ヘラやフラットヘッドのドライバーが便利です。ヘラを釘と引き手の間に挿入し、レバーの原理を利用して釘を引き上げます。このとき、ヘラを引き手に対して垂直に保つことで、引き手を傷つけずに釘を取り外すことができます。

  2. 釘を抜く: 釘が十分に浮き上がったら、ニッパーやプライヤーを使って釘を完全に抜きます。このとき、引き手を保持しながら釘を抜くと、引き手が襖から飛び出すのを防ぐことができます。

  3. 引き手を取り外す: すべての釘が取り外されたら、引き手は自由に襖から取り外すことができます。引き手を再利用する場合は、取り外した引き手と釘を安全な場所に保管しておきます。

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注意点として、引き手を再利用する場合は、取り外し作業中に引き手を変形させないように注意が必要です。また、釘が錆びていて抜けにくい場合は、錆びを落とすために潤滑剤を使用すると良いでしょう。その際、潤滑剤が建具に浸みすぎると襖紙を張り替えた際に浮き出る事があるのでごく少量で行ってください。

以上が、襖の引き手を取り外す詳細な手順です。この手順を参考に、自分で引き手を取り外すことができます。

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2. 古い襖の紙を剥がす

次に、古い襖の紙を剥がします。ここでは枠を外さないタイプの戸襖(板襖)について解説します。襖紙を剥がす時には基本的に全部キレイに剥がします。
襖の端に、カッターや金属ヘラ、千枚通しを入れて襖紙をめくっていきます。スポンジで水に濡らしながら、金属ヘラを使い全てめくっていく方法もあります。。

襖紙を剥がす作業は、一見難しそうに見えますが、適切な道具と手順を知っていれば誰でも行うことができます。

それでは次にもう少し深掘りして解説します。

  1. 襖紙の角からスタート: 襖紙を剥がすためには、まず襖紙の角からスタートすると簡単です。襖の角にある紙の端部分を千枚通しなどでグイっと持ち上げます。

  2. 襖紙をゆっくりと剥がす: 襖紙の端を持ち上げたら、ゆっくりと襖紙を剥がしていきます。このとき、襖紙を急に引っ張ると下の板材が一緒にめくれる可能性があるので注意が必要です。襖紙が硬くて剥がしにくい場合は、スポンジや布に水を含ませて襖紙を湿らせ、柔らかくしてから剥がします。

  3. 襖紙の下層(茶チリ)を剥がす: 襖紙は通常、2層構造になっています。また重ね貼りしている古い襖紙は何重にもなっている事があります。まず上層の紙を剥がした後、下層の紙も同様に剥がします。下層の紙は上層よりも頑丈に貼り付けられていることが多いので、こちらも水で湿らせてから剥がすと言う方法もあります。

  4. 襖紙の残りを取り除く: 紙を全て剥がした後、襖の表面に残った紙の破片や糊を取り除きます。これには、スクレーパーやサンドペーパーが便利です。この作業を行うことで、新しい壁紙がきれいに貼れるようになります。

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3. 本襖は先ず枠を外す

本襖の場合はまず枠を外します。下地がベニヤの戸襖は枠が外れないので注意してください。戸襖の場合はこの工程を飛ばして次に進んでください。

襖の枠は上下と左右の計4つにバラすことができます。枠を外す前にマスキングテープ等で印を付けます。これは違うふすまの枠を組んでしまう事を防ぐためです。

枠は画像の矢印の向きにスライドさせれば外れます。ただそれなりに固いので当て木をあて、ハンマーですこしづつ叩いてずらします


襖の枠を外す作業は、適切な手順と注意点を理解していれば、比較的簡単に行うことができます。

  1. 枠の位置をマークする: まず、枠がどの方向に動くかを確認し、それをマスキングテープやマーカーで襖に印をつけます。これは、枠を再度組み立てる際に、どの枠がどの位置に戻るべきかを覚えておくためです。

  2. 枠をゆっくりとスライドさせる: 枠は通常、上下左右の4つの部分に分かれています。各枠は特定の方向に木槌や金槌で軽く叩いてスライドさせることで外れます。上枠(上桟)は上方向に、下枠(下桟)は下方向に、左右の枠は下方向にスライドさせます。

  3. 当て木とハンマーを使用する: 枠は固く、手で簡単に動かすことはできません。そのため、当て木を枠に当てて、ハンマーでゆっくりと叩き、枠をずらしていきます。このとき、枠を強く叩きすぎて変形させないように注意が必要です。

  4. 全ての枠を外す: 上記の手順を繰り返し、全ての枠を外します。枠を外す際には、枠が襖紙を傷つけないように注意が必要です。また外した枠にはどこに入っていた枠か向きや番号をわかるように印をつけておきましょう。


ここまでで、襖紙の剥がし方は終わりです。下記はいよいよ本番に向けて襖紙を貼る前の準備段階を解説します。

ポイント:本番の襖紙を貼る前に、茶チリを貼る

事をおすすめします。仕上がりが抜群にキレイに仕上がります。
こちらは僕の動画です。ぜひご覧くださいませ。

【市販の茶チリ紙マスター講座】失敗しない貼り方のコツとミスした時の対処方法/襖の張り替え下地作り
https://youtu.be/emHzFU72Wzs

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4. 襖に襖紙を貼る

襖紙を貼る前に、襖紙や必要な道具の準備と確認を行います。ふすまの大きさが普通サイズの場合、襖紙を貼る部分の大きさは、高さ170cm幅84.5cmのため、壁紙の大きさは、高さ180cm幅90cm程度が適しています。

襖紙を貼る際には、襖紙の上部を少し折ってから貼り始め、下部に向かってスムーズに襖の刷毛で貼っていきます。壁紙を貼る際には、壁紙を均一に貼るために、壁紙用の刷毛か地ベラ、ゴムベラを使って空気を抜きながら貼り付けます。


具体的に解説

新しい襖紙を襖に貼る作業は、適切な手順と注意点を理解していれば、比較的簡単に行うことができます。

  1. 襖紙の準備: まず、新しい紙を準備します。紙は襖の大きさに合わせてカットします。通常、襖の大きさは高さ170cm、幅84.5cmなので、襖紙も壁紙も少し大きめにカットします。余白は後で切り取ります。

  2. 糊を塗る: 襖紙の裏面に糊を塗ります。糊は均一に塗ることで、紙が襖にしっかりと貼り付くようにします。糊は紙の全面に塗るのではなく、まわりぶち4辺に10cm程度と端部分に重点的に塗ると良いでしょう。襖紙を貼る場合、中央部は水のりと言って障子に使う程度の濃さの糊をさらに薄めてサラサラにした状態で使うか水だけを塗っていきます。

  3. 襖紙を貼る: 糊を塗った紙を襖に貼ります。襖紙を貼る際には、上部から始め、下部に向かってスムーズに貼っていきます。このとき、紙が泡立たないように、刷毛を使って空気を抜きながら貼り付けます。

  4. 余白を切り取る: 壁紙がしっかりと襖に貼り付いたら、余白部分をカッターで切り取ります。このとき、襖を傷つけないように注意が必要です。

この辺の糊付け作業カットの方法も私の動画で詳しく解説しております。ぜひご覧くださいませ。

5. 襖の枠を組み立てる

襖紙がしっかりと貼れたら、次に襖の枠を組み立てます。枠を組み立てる際には、先ほどマスキングテープで印をつけた部分を参考にして、正しい位置に枠をはめ込みます。枠はハンマーを使ってゆっくりと叩きながら組み立てます。枠を組み立てる際には、枠が歪んだり、襖紙が傷つかないように注意が必要です。

襖の枠を組み立てる

新しい壁紙がしっかりと貼れたら、次に襖の枠を組み立てます。枠を組み立てる際には、以下の手順を参考にしてください。

  1. 枠の位置を確認する: まず、先ほどマスキングテープで印をつけた部分を参考にして、正しい位置に枠をはめ込む準備をします。枠の位置が間違っていると、襖が正しく動かなくなる可能性があるので、このステップは重要です。

  2. 枠をはめ込む: 枠の位置が確認できたら、枠をはめ込みます。枠は特定の方向からしかはめ込むことができないので、注意が必要です。通常、上枠は上から、下枠は下から、左右の枠は上からはめ込みます。基本的には左右の枠を取り付けて、その後に下の枠と上の枠をつけていきます。

  3. 枠を固定する: 枠が正しい位置にはめ込まれたら、次に枠を固定します。枠はハンマーを使ってゆっくりと叩きながら固定します。このとき、枠が歪んだり、壁紙が傷つかないように注意が必要です。

以上が、襖の枠を組み立てる詳細な手順です。この手順を参考に、自分で枠を組み立てることができます。ただし、作業中は安全に注意し、必要な道具を揃えてから作業を始めるようにしましょう。

6. 襖の引き手を取り付ける

最後に、襖の引き手を取り付けます。引き手は、先ほど取り外したものを再利用するか、新しいものを取り付けることができます。引き手を取り付ける際には、引き手が中心に来るように位置を調整し、引手釘を打って、しっかりと固定します。打ち方は小型のペンチか引き抜きで引手釘を挟み引手の小穴へ半分刺してあげます。その後にポンチと小型の木槌か金づちを使って、軽くトントン釘を打ちこんで終了です。

以上が、襖の剥がし方についての詳細なガイドです。このガイドを参考に、自分で襖を剥がして新しい紙を貼ることで、部屋の雰囲気を変えることができます。ただし、作業中は安全に注意し、必要な道具を揃えてから作業を始めるようにしましょう。

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まとめ

襖の引き手を取り外す: マイナスドライバーやヘラを使って引き手を取り外します。引き手と釘は再利用するため、安全な場所に保管しておきます。

  1. 襖の壁紙を剥がす: 壁紙の端からカッターや金属ヘラを使って壁紙を剥がします。壁紙が硬くて剥がしにくい場合は、水で湿らせてから剥がします。

  2. 襖の枠を外す: マスキングテープで印をつけた枠を、当て木とハンマーを使用してゆっくりと外します。枠が壁紙を傷つけないように注意が必要です。

  3. 襖に壁紙を貼る: 新しい壁紙を襖の大きさに合わせてカットし、糊を塗って襖に貼ります。壁紙が泡立たないように、ヘラを使って空気を抜きながら貼り付けます。

  4. 襖の枠を組み立てる: 先ほどマスキングテープで印をつけた部分を参考にして、枠をはめ込みます。枠はハンマーを使ってゆっくりと叩きながら固定します。

  5. 襖の引き手を取り付ける: 最後に、引き手を取り付けます。引き手は、先ほど取り外したものを再利用するか、新しいものを取り付けることができます。

以上が、襖の剥がし方と張り替え方についてのまとめです。この手順を参考に、自分で襖を剥がして新しい壁紙を貼ることができます。ただし、作業中は安全に注意し、必要な道具を揃えてから作業を始めるようにしましょう。

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前田畳店 代表 前田昌俊
・岩手県盛岡市で60年以上続き地元の皆様に愛され続けている前田畳店の二代目店主
・畳、襖、障子、壁紙、網戸の張り替えと襖紙販売店『和紙屋』代表
・現在登録者6000人の襖系Youtuber
・畳技能と職人指導員、壁装技能資格
・『お客様への真心』が仕事の原点。これからもその信念を大切に貫く51歳

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