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シンセの音色調整、まずはここから

シンセへのコンプレックス

TwitterのTLでは、いつもすばらしい曲を作っている方たちが「シンセなんもわからん…勉強しなきゃ…」のようなことを書き込んでいるのを時折見かけます。私は、「DTMでこんなすごい曲作ってる人がシンセわかってないわけないでしょ…」と思ってました。でも、「音楽はできるけどシンセが苦手」という方は、これまで楽器の演奏を音楽活動の中心にしてきた方には、意外と多いのかもしれません。

「習うより慣れろ」と言ってしまえばそれまでなんですが、慣れていない方にとって、シンセは「つまみが多すぎて、何から手をつけていいのかわからない」のかもしれません。早く曲を作りたいのに、ちょっとつまみをいじったらめちゃくちゃな音になったり、逆につまみをいじっても音が何も変わらなかったりするようなことが重なると、あんまりいじりたくなくなりますよね。できることが多すぎるんです。

私は子供のころにちょっとした音作りのできるポータサウンドから楽器に入ったので、シンセサイザーとの付き合いは長いのですが、面倒くさがりなので自分でゼロから音作りをすることはほぼありません。私にとっては、音作りより「おー、こんな音も入ってるんだ」って思いながら他人の作ったプリセットを鳴らしていく方が楽しいです。プリセットの中からどんな音を選ぶかに個性やセンスがある程度表れると思っているので、まず音を選び、曲に合わせて微調整するスタイルでやっています。

私がよくいじるパラメータ

どのシンセにも個性的なパラメータがありますが、プリセットを選んでから調整するのは私の場合だいたい次のようなパラメータで、ほとんどのシンセに共通しています(名前は多少違うかもしれません)。それで、どのシンセでもだいたいおなじツマミで変更できるようにしています。

  • FILTER CUTOFF(フィルターのカットオフ)
    ◀◀こもった音ー明るい音▶▶

  • FILTER RESONANCE(フィルターのレゾナンス)
    ◀◀素直な音ークセのある音▶▶

  • AMP ATTACK(音量の立ち上がり)
    ◀◀鋭い音ーホワッとした音▶▶

  • AMP RELEACE(音量の弱まり方)
    ◀◀切れのいい音ー長く残る音▶▶

  • FX DELAY MIX [DRY/WET](反響音の大きさ)

  • FX REVERB MIX [DRY/WET](残響の大きさ)

私の場合、いま使っているキーボードに8個つまみがあるので、この6種類を決まった場所に割り当て、残りの2つにはシンセごとに特徴的なパラメータを割り当てることにしています。そういえばGarageBandのシンセでも、最初の画面にDELAY、REVERB、CUTOFF、RESONANCEが出てきますよね。

使うときはこんな感じ

音色はフィルターのCUTOFFRESONANCEをいじるだけで相当変わります。ATTACKは、ふんわりしたパッド系の音色が遅れて聞こえるときに早くすることが多いです。RELEACEが長いと次の音とぶつかって音が濁ったり、同時発音数が増えてCPUに負荷をかけたりするので、短くすることが多いです。シンセによってはほぼすべての音色にDELAYREVERBががっつりかかっていますが、実際に曲を作る時は邪魔になりがちなので、すぐに小さくできるようにしています。RELEACEを短くカットしてサウンドが寂しくなってしまった場合も、REVERBやDELAYで調整できます。

シンセによって差はありますが、最初は上に書いたようなパラメータだけをいじるようにするだけで、案外思ったように操れるかもしれません。それから、ほかのパラメータを試していけばいいと思います。音色を選んで曲に合わせて調整できるなら、それはもうすでにシンセを使いこなしているのだとおもいます。

また、VOLUME(音量)やPAN(定位)、そしてイコライザーを使った帯域バランスの調整などについては、シンセに限った話ではありませんし、私も語れるほど詳しくないので、Mixの上手な方から学ぶことをお勧めします。

シンセの別の難しさ

「シンセがわからん」別の理由は、そもそもプリセットをどう選んだらいいのかわからないこと、実際に聴いてみるまで音色を想像できないことかもしれません。そのうちその点も書いてみるかもしれません。

2023年4月7日


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