長編連載小説『サンキュー』第766話。
「これが、深浦弁護士のLINEのアドレスです。これに、美登里先生が用件を打って送れば、動いてくれると思います」
「そう?ありがとう。今、ボールペンでメモするから、待ってて」
義姉は、ボールペンを手帳ケースから取り出し、メモし始めた。LINEは、義姉も、頻繁に使っている。
「愛花ちゃん、直美ちゃんに言っておいて。あたし、LINEやるんだけど、詳しくないのよ」
義姉がそう言って、ボールペンを仕舞い、手帳を見ながら言った。愛花が、
「分かりました。直美さんにあたしが電話しておきましょう」
と返し、ゆっくりと、スマホを仕舞って、ポケットに入れた。義姉は、また、iPadを取り出して、使い始める。この人は、仕事をしてないと、気が済まない性質なのだ。(以下次号)
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