心の知能指数と 自分への思いやり
今日は息子の運動会でした。1時間ほどで出番もわずかでしたが、家でみるのと違い、集団の中で活動している彼に出会えて嬉しい。先生方、支えてくれる保護者の皆さん、ご近所さんに感謝です。
さてそんな良い気分のなか、先日マインドフルネス講師養成講座で学習した「慈悲の瞑想」について書いてみたいと思います。
1 EQについて
EQという言葉、ご存知でしょうか。
IQは知能指数を指し、皆さん聞きなじみがあると思います。
近年このEQ、心の知能指数と呼ばれますが、こちらに注目が集まっています。
「EQこころの知能指数」の著者で心理学者のダニエル・ゴールドマンによれば、
EQとは、「自分の感情を調整する能力」、「他人の感情を理解する能力」、「社会に適応し自分を上手に表現する能力」の三つからなるそうです。
2 日本人はEQが低い
そしてこのEQ、日本は世界的にみて、とても低いんだそうです。
残念ですね。どうしてなんだろう。
そしてちょっと立ち止まって自分を顧みると、そうかもなと思いあたります。
私たち日本人、自己犠牲が美徳だったりします。
「私はいいから皆さんで」
私は小さい頃からずっと、合言葉のように聞いてきました。
「和を以て貴しとなす」
和を尊重するあまりに、自分を抑えて周りを立てる
もちろん周囲の人を蔑ろにして、自分さえよければよいということではないけど、
でも自分に意識を払うことも、まして自分を大切に扱うことも、私たちは忘れてきている。
心や体がずたずたになっていても、同僚や家族のことを優先させてしまう自分。
これはもはや、思いやりでも優しさでもない。
まずだれよりも自分自身に、関心を向けていいんじゃないかな
優しい眼差しを向けてもいいんじゃないかな
3 EQは高められる
ただこれが簡単ではありません。何しろ子どものころから、他人に迷惑をかけないように、周りの人に親切にするように、周囲にしてどう関わるかは繰り返し言い聞かされてきているけど、自分とどう向き合うか、どう扱うかは、ほとんど言われたことがない。家庭だけでなく、学校でも、社会全体からも。
だから自分を再教育、というと固いけど、改めて自分に言い聞かせて、教えてあげる必要がありそうです。
そしてトレーニングすることで、EQは高まるのだそうです。
どうやってトレーニングするのか。その方法のひとつとして「慈悲の瞑想」があります。
4 「慈悲の瞑想」とは
「慈悲の瞑想」とは、
自分を含めたすべての生物の幸せを願い、思いやりを向ける瞑想です。
「慈悲の瞑想」を行うと、過度な自己批判がなくなり、幸せを感じる力が伸びるそうです。そして自分に対してだけでなく、共感力が向上し、他人への偏見が減り、EQが高まると言われています。
とても優しい瞑想です。
具体的には、「慈悲の瞑想」の言葉を唱えていきます。
「わたしが幸せでありますように・・・・・・・」からなる言葉。
自分への思いやりを、親しい人、大切な人、とどんどん広げていきます。
私もそうでしたが、日本人の多くは、この始めの自分に対する文言がすんなり入ってこないかもしれません。そんな違和感も大切にしながら、何度も何度も唱えていると、少しずつだけど、この言葉を受け入れられるようになってきました。
大げさに言えば、氷が溶けるように気持ちが緩んできた気がします。
書けば簡単、常にそんな温かい気持ちで暮らすことは難しいというか、できないのですが、でも「慈悲の瞑想」をトレーニングのように使って、自分の感情と向き合っていくことは、とても有効だなとかんじています。
読んでいただきありがとうございました。
私はこちらで勉強しています。