[随想詩] 精霊たちの特異点
遠い東の島国の誰かから
声をかけられたような気がして
曖昧に挨拶でも返そうかと
駅で列車の出発を
待っていたので写真を一枚
ええぼちぼちやってます
森のなか裸で過ごすほどに
うき世を離れてはおりませんが
この宇宙は所詮まぼろし
神々のお遊戯劇場の
登場人物としてわたくしたち
ほがらかにすこやかに
陰惨で鬱屈の夢も確かに現実と
思えばこそ密やかに
弔いの言葉かさねて
やがて列車は汽笛を一声
行方も知らず走り出します
外界からは切り離されて
認識の特異点を持て余しながら
精霊たちは今日も歌い踊り
いつか大洋(わだつみ)に還る日まで
ひとり空き瓶に言葉詰めて
波に乗せて送りますあなたへ
お元気でお過ごしください
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