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[文章力養成] 002 二日め、むかし富士山に登ったことをふと思い出して、文章練習に活かす。

☆2日め

ずいぶん前に、母と富士山に登ったことがあります。

あれは三十の頃だから、もう四半世紀も昔の話です。

今回はそんな富士山の思い出を、文章を書く練習とからめて書いてみましょう。

ぼくは今の奥さんとは二度めの結婚になるのですが、当時は一回目の奥さんと別れて、なんとなくふらふらしている時期でした。

そんなとき母がバスツアーで富士山に登るというので、一緒についていったのです。

バスに乗って五合目か六合目まで登り、そのあと八合目の山小屋までゆっくり登って夕方着くと、そこで仮眠して、そのあとまた暗いうちから山道を登っていってご来光を拝む、というような次第です。

富士山は登山道は整備されてますし、決して難しい山ではありませんが、何しろ日本一の山ですから、それなりに登り甲斐があります。

ぼくは山歩きの経験は少しばかりありましたが、このときのツアーでは、ちゃんとガイドのお兄さんがついて、登り方を優しく指導してくれるので、それがとてもおもしろかったし、ためになりましたね。

富士山の登山道はつづら折りになってはいますが、結構な傾斜ですので、街なかのようなつもりで普通に歩いたら、何時間も歩き続けなければならないのに、あっという間にばててしまいます。

そこで、ガイドのお兄さんの指導があるわけなのですが、まずは「とにかくゆっくり歩く」ということなんですね。

普通なら「とっ、とっ、とっ」と大きな歩幅で歩いてしまうところを、一歩いっぽがくっつくほどの小さな歩幅で、「いーっぽ、にーほ、さーんぽ」といった調子で徹底的にゆっくり歩くのです。

ぼくのようなせっかちの人間だと、「こんなにゆっくり歩いてたら返って疲れちゃうよ」と言いたくなるくらいののんびりペースなのですが、とにかく富士山の傾斜はきついのです。そんなにゆっくり歩いていても、少し歩いていると、じき息が上がってきます。

そこで第二の指導です。

「息が上がったら、止まって休む」、これです。

足を止めてゆっくり呼吸をして、息を整えます。息が落ち着いたら、また歩き出せばいいわけです。

たったこれだけのことなのですが、お兄さんが先頭を歩いてペースを作ってくれて、丁度いい頃合いに休みを入れてくれますから、運動不足の三十男のぼくでも問題なく山頂まで登れましたし、うちの母を始め、年配の山好きのおばさま方も、いい塩梅に登っておられました。

さて、文章を書く練習というものも、こうして山を登ることと似ているような気がします。

書きなれていないときは、長い文章を書くのは、どうしても難しいものです。

文章を書く基礎体力がありませんから、ペース配分を間違ってしまうと、全体がぐだぐだになってしまうわけです。

ですから自分の体力に合わせて、短めのまとまりから書いていって、疲れたら休んで、書いた部分を見直してから、また続きを書く、というようなやり方が一つのおすすめとなります。

とはいえ、この辺は人それぞれのスタイルがありますから、とにかくがーっと、全部書いてしまってから見直すほうが合う人もいるでしょうし、がーっと書いてしかも別に見直しはしない、というような書き方だって、あなたにそれが向いているのなら、それはそれで構わないわけです。

とまあ、書き方自体は人それぞれですが、自分のペースをつかんで、無理ない範囲で楽しみながら書く。

これが結局は長続きがするし、長続きすれば文章力自体も自然に上がってくるはずですよね。

以上、今日は山登りから学ぶ文章術ということで、お送りしました。

少しでもみなさんのお役に立てたら幸いです。

てなことで、それではみなさんナマステジーっ♬

#コラム #エッセイ #茫洋流浪 #文章力 #文章術 #書くこと #文章力養成100日コース

[みなさまの暖かいスキ・シェア・サポートが、巡りめぐって世界を豊かにしてゆくことを、いつも祈っております]

☆この記事は、ヤヤナギさんがこちら
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