2.23(6/89日目) 大腿筋と背筋痛
朝7時起床。
昨日の夜洗った靴下はセントラルヒーティングの上に乗せていたらカリカリに乾いていた。
セントラルヒーティングというヤツはすごく便利である。温水が流れるパイプが全室に繋がっていて、ジャバラ状の部分が熱くなり部屋全体を暖めてくれる。そのジャバラ部分に濡れたものを置いておけばあっという間に乾いてくれてついでに加湿にもなる。
日本にもあれば良いのにと思った。
今日もカフェでトルティージャを食べた後、レアル・マドリッドの本拠地であるサンチアゴ・ベルナベウスタジアムに行ってみた。メトロを乗り継ぎ8号線のサンチアゴ・ベルナベウ駅に到着。
地上に出ると、すぐ目の前に巨大なスタジアムが姿を現した。
その大きさに圧倒されながらスタジアムの周りを一周してみようとテクテク歩いていると、途中でスタジアムの中に入れそうな通路があったので覗いてみた。
警備の人も見当たらなかったので通路を進んでみると、ちょうど今年はスタジアム設立50周年らしく、スタジアムの歴史などを紹介している特設会場を発見。音声の解説はスペイン語でさっぱり分からなかったが、なんとそこから観客席への出入り口が開放されていて自由に行き来することが出来るようになっていた。
中に進んでみると、月曜日の午前中だったせいか他の見物客もおらず、誰もいないスタジアムは貸し切り状態。
ピッチ横の一番最前列シートまで行ってみると、目線と同じ高さにピッチがあり360度観客席、見上げるとスタジアムの屋根に遮られた楕円の真っ青な空が見えた。グランドと観客席が接近していて一体感は物凄そうである。
サッカーファンにとってサンチアゴ・ベルナベウスタジアムが自分だけの貸切状態とは実に感動ものである。なんともたまらない夢のような時間だを過ごすことが出来た。
それにしても意外にもゴール裏はシート(席)はなく、手すりがあるだけだった。テレビ中継では気づかなかったが立ち見席だったらしい。イギリスのスタジアムのゴール裏は立ち見席があるというのは聞いたことがあったが、マドリッドもそうだとは知らなかった。
ひとり感動しながらスタジアムを出て、サラサラさんから聞いていたスタジアム近くにあるという日本料理屋を探してみるがいっこうに見つからず。1時間以上探し歩きヘトヘトになり見つからないので諦めホテルに戻ってきた。
戻る途中、書店を見つけたので入ってみたが日本の書店と違いマンガ本などは一冊もなく、小説や専門書などが並んでいて読めたのは地図くらいだった。日本の書店は気軽に入って立ち読みなど出来るが、こちらの書店はそういう雰囲気とは真逆である。
19時をまわり暗くなってきたのでホテルに戻り、待ち合わせしたメガネ君と歩いてアトレチコ・マドリッドのホームスタジアムへ向かった。
昼間見学したサンチアゴ・ベルナベウは10万人以上収容出来るスタジアムだが、アトレチコのビセンテ・カルデロンスタジアムは5万人収容。半分以下の規模だがその割には大きく感じた。
ホームスタンドの下を高速道路が走ってるという謎の構造のスタジアム。高速道路から見たとすると、道路の上を巨大な屋根が横から迫り出している状態。なんとも珍しい。
スペインのフットボールの試合開始時間は遅く、21時キックオフなどが普通らしい。観客の雰囲気はJリーグに比べて張り詰めた空気と殺伐とした雰囲気が感じられた。こちらはサッカーくじがあるので、ギャンブルの対象になっているというのもあると思う。
開始時間が近づいてきたのでメガネ君と2階席の一番最前列の指定席に着席してみると、隣りには偶然にも日本人の観光客がいた。
軽く挨拶をして、ふと奥を見るとまた日本人が座っていた。
その隣も日本人、さらにその隣も日本人...。10人ほどの日本人が同じ列…?
「偶然にしてはおかしいですねー...。」
などといいながら同じ列の別の席を見てみると、どうやら自分たち日本人以外はほとんど人が座っていなかった。対面の2階席一番前の列にも誰もいない。
その理由は試合が始まってから判明した。
最前列の席に座ると、目線の先にちょうどピッチを遮るよう鉄の手すりがあり、観づらいからと立とうとすると後ろからヤジを飛ばされそうになるという、絶妙に観戦しにくいの席なのであった。
試合中ずっと背伸びをしたり屈んでみたりしながら観戦。試合が終わる頃には大腿筋と背筋がパンパンになっていた。
観光客に瞬時にこの列に販売し分ける受付のおばさんがすごいと思ったが、しかし試合が終了するまでこの席に律儀に座っているのは日本人くらいで、他の観光客は別の席に勝手に移動していたようだった。
試合は2-1でアトレチコの勝利。1点入るたびに歓声とサポーターの足踏みでスタジアムが揺れ臨場感がものすごかった。比喩表現ではなく年季の入ったスタジアムは本当に上下に揺れていたので、いつ壊れるかと終始ドキドキだった。
観ていて感心したのは、選手が素晴らしいプレイをしたときは敵味方関係なく拍手が起こり、ミスをするとブーイングが起こったことだ。
試合開始から終了まで一定の音量でずっと声を張り上げて応援している日本とはだいぶ雰囲気が違った。観客全員がフットボールを知っているという感じだった。
まぁ100年以上も歴史があるのだから当然かも...。
試合が終了するとサポーター同士の応援合戦やヒーローインタビュー的なものは一切なし。観客はさっさと出口に向かい、帰って行った。
ホームチームのアトレチコが勝利したせいか平和な雰囲気だったが、かつてはサポーター同士の乱闘でスタジアムの外で刺殺事件が起きたなどというニュースもあったそうなので、自分たちも念のため足早にスタジアムを後にした。
ホテルに帰ったあとも興奮でしばらく寝れなかったのは言うまでもない。
本日の出費
朝食 350Pts
昼食 500Pts
夕食 500Pts
フットボールチケット(メイン2階席) 4,000Pts
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