
男性のエンパワーメント
近頃だと女性のエンパワーメントが言われていますけど、例えばパートナーシップでは、片方が悩んでいる時、実は相手も同じ悩みを持っていると言われているように、
女性がエンパワーメントを必要としているとき、実は男性もエンパワーメントを必要としています。
天国の門は、一人ではくぐれないのです。
男性はディスエンパワーされている
男性はディスエンパワー(力をおとされている)されていますが、そのことに気付いていません。
なので、エンパワーメントが必要だとは思っていません。
男性は心の奥で、潜在意識下で、自分は間違った、汚れた存在だと思っています。そのことに気づいている人もいれば、気づいていない人もいます。
気づいていないが故に、それが無意識に行動となって現れます。
ディスエンパワーメントされているので、外の世界で「力」と「正しさ」を手に入れようとします。
権力のような社会的な力、地位、または経済的な成功など、「自分には力があり、正しいのだ」と感じさせてくれるものを、無意識に求めます。
その結果が、今の男性中心的な社会です。
一見、上手く行っているように思えますが(実際はそうではない)、外の世界で権力などの外的な力を手に入れても、本当にエンパワーされるわけではないので、さらに求め続けますし、それを失うことをとても恐れます。
それを失ってしまったら、自分は「間違っている存在」になってしまうので、必死にそれを守ります。
(女性の社会的な訴えに対して、男性がどう反応しているかを見るとよくわかるでしょう。)
権力争いか、パートナーシップか。
性差別のない社会になって欲しいとおもいますが、男性側の自覚無しに変わるのは難しいだろうなと思っています。
男性側の真のエンパワーメントが無い状態だと、権力争いに進んでしまい、その先は地獄です。
これは社会全体もそうですが、個人の人間関係でも同じです。どちらが正しいかを争っていると先に待っているのは別れです。
お互いがエンパワーされてこそ、パートナーシップ(相互依存)への道がひらけます。
男性のディスエンパワーメントはいつはじまるのか
ところで気になるのが、男性のディスエンパワーメントはいつ始まるのか?ということです。
なんとなく自分は「間違っている」「汚れている」という感覚。いったい何がきっかけでそうなるんでしょうか?
生まれもったものなのでしょうか? 専門的に研究してる人でわかっているひとがいたら知りたいところです。
ややこしいことに、男性は自分の感情を感じることを禁じられることが多いため、このディスエンパワーメントに気づきにくいんですね。気づいていないからこそ、これに振りまわされてしまいます。
(感情を感じるのは弱いこと、「男らしくない」ことだとされるため、感情にふたをしてしまいがち)
これを自覚して、外の偽りのパワーを追い求めることなく、エンパワーすることができたら、社会のいろいろなところが変化すると思っています。