情報
昔、もう20年くらい前になるのか、田舎在住のデザイナーさんのリサーチに同行した。
それも新宿に。
銀座の勤め先に集合して、商談してからのリサーチ。
新宿に着いて間も無く、そのデザイナーさんは蹲ってしまった。
そのデザイナーさんは、田んぼに囲まれた会社で仕事をしている。ネタに詰まれば、消しゴムを裏の用水路に垂らしてカエルを釣る。
「情報が多すぎて多すぎてもう歩けない。」
アンテナを張った状態での東京は刺激が強すぎると言う。
20年前と違って今は手元のデバイスからいろんな情報が流れて来る。それを機械的に精査して受け入れる。
個人宛の情報でさえこんな状態だ。
今だって本当はいろんな情報が溢れている。
行き交う人達が重なり合う度にいろんな配色が生まれているし、ビルと影が作る角度だったり、枝の太さの強弱だったり、ウインドウに反射する光だったり、対向車との距離感だったり、動物の丸さだったり。
多くのものを広く捉え、必要に応じてフォーカスし、不要なものを投げ捨てる事を無意識で繰り返している。
活字になったり、映像として流れてくるものだけが情報ではない。陳列された商品だけが答えではない。
なんて事を考えながら雑誌を捲っていたので何も覚えてません。
そろそろ22AWのイメージ作りに入ります。
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