洋楽『…Again feat.Shantel May』(dvsn) 琴線の在処
何がきっかけなのか、いつどこで初めて聴いたのかは思い出せないけれど、ふとした時に聴きたくなる曲。誰しもがそんな曲を、ひとつは持っていると思う。
僕にとって、そのひとつがR&Bデュオ「dvsn」の『…Again feat.Shantel May』だ。
ちなみにdvsnはディヴィジョンと読むらしい。初めて知った。
この曲の特徴といえば、伸びやかな女性ボーカルに絡む、悲しげにつぶやくような男性ボーカルと、メロディアスなサビ。R&Bの王道と言える構成だが、やはり王道は強い。問答無用に心揺さぶられる。
だがこの曲の素晴らしさはそれではない。アルバムで聴けば、なお光るのだ。
この曲は彼らのアルバム『A Muse In Her Feelings』のラストを飾る。このアルバムはR&Bにしては珍しく全体的に耽美で、しかも神秘的ですらある、そんな曲の数々がひしめく。まるで静かな夢を見ているようだ。
そしてラストにこのナンバーが来たときの衝撃はすごい。
自分の琴線はここにある。そんなことを思い出させてくれる、素敵な曲だ。
眠れない夜のお供に、ゆったりと身を沈めてみるのもいい。