店の変革はお客さんとの雑談から

私はかつて全国チェーンで
店長を務めていた時に

小阪の著書
『「惚れるしくみ」がお店を変える!』
(黄色い本です)を読んで、

ワクワク系マーケティングを
知りました。

小阪の本には

ワクワク系マーケティングを実践することで
お客さんと心温まる関係性が生まれることが
書かれていて、

私は
「そんな素敵な商売の世界に自分も行きたい!」
「今のつまらない仕事から抜け出したい!」
と強く思いました。

その頃のチェーン店長としての私は
お客さんを「さばく」「こなす」状態で、

一人ひとりのお客さんを
まったく見ていませんでした。

店長の最大の仕事である
「売上予算達成」のために、

「商品をきれいに並べる→売れて減る→また並べる」
を繰り返すことが
お店のメインの仕事であり、

いかにそれを効率的に回すかが
店長の一番の仕事だと思っていました。

「お客さん」に関しては、閉店後に
その日のレジ通過客数を確認して、

「今日は多かった」「少なかった」
と客数を認識するだけ。

「お客さんと素敵な関係性を作る」
などということを
考えたこともありませんでした。

そして、
そんな自分の考えや店舗運営に
何ら疑問を感じていませんでした。

「つまらない仕事だなぁ」とは
常々感じていましたが、
「仕事とはそんなもの」と思っていました。

しかし、小阪の本を読んで
まったく違う商売の世界、仕事のやり方が
あることを知った私は、

「今の状態は何もかもダメだ!
変えていかなければ…」

と思ったのですが、

「では何を変えればいいのか」と考えると
私の考え方や店舗運営など「全部」でした。

それほどまでに、チェーン店長として
お客さんをまったく見ない無機質な
店舗運営をしていたのです。

私は「すべてを変えるのは大変だ」と
途方に暮れつつも、

まずはすぐにできることとして
「お客さんと楽しく会話する」ことにしました。

それまでは

店長の私もスタッフさんたちも
接客としてお客さんと会話はしていたのですが、

楽しく会話したり、雑談したりは
していませんでした。

雑談は仕事ではない、さぼっている
という認識でしたので、

お客さんと雑談している
スタッフがいると、

店長の私はそのスタッフに
「早く仕事に戻りなさい」という視線を
投げかけて、

お客さんとの楽しげな雑談を
やめさせようとしていました。

ダメな店長でした。

そこで私は、スタッフさんたちに

「お客さんと良い関係性を作って
ファンになってもらうために、
どんどん会話しよう!雑談OK!」

と宣言しました。

そして

「本当にお客さんと雑談していいんだ」と
スタッフさんたちに
分かってもらうために、

まずは私が積極的にお客さんと
楽しく雑談するようにしました。

私がお客さんと楽しく雑談したり
笑い合ったりする姿を見て、

スタッフさんたちも徐々に
お客さんと楽しく雑談してくれるように
なっていきました。

中でも私が驚いたのは、
古参のスタッフSさんの変わりようでした。

Sさんは無表情で指示された作業だけを
黙々とする感じだったのですが、

私が「お客さんと雑談しよう!」と
方針転換した途端に、

水を得た魚のようにお客さんと
会話するようになって
ファン客をどんどん作っていきました。

無表情だったSさんが
めちゃくちゃ楽しそうに笑顔で
仕事してくれるようになり、

他のスタッフさんも
驚くほどの変わりようでした。

Sさんとお客さんとの
やり取りを見ていると

Sさんはお客さんの懐に
飛び込むのが本当にうまく、

「こんなすごい才能を店長の私が抑圧していたのか」
と私はショックでしたが、

Sさんは自分に会いに来る
お客さんが増えていくに従って
自信もついたのでしょう。

店長の私にどんどん提案したり
意見を言ってくれるようになって、

お店の変化と成長を支えてくれました。

スタッフさんたちとお客さんとの
会話が増えていくことで

無機質だったお店の空気感が
温かいものに変わり、

以前はどんなに頑張っても
クリアできなかった「売上予算達成」が
当たり前のお店に変わってしまいました。

小阪の著書
『ワクワクするビジネスに「不況」は、ない』
にはこう書かれています。

「あなたがどんなビジネスをやっていても、あなたの顧客を楽しませ、心からもてなし、相手をワクワクさせ、感動にいたらせることは最も重要なことではないだろうか。」

これは、
顧客が感動してくれるとこちらも嬉しい
ということにとどまらず、

私の店が当たり前に
売上予算達成するようになったように、

業績にも直結する重要な営みです。

ぜひみなさんも、

かつての私のようにお客さんを
「さばく」「こなす」のではなく、

目の前の一人ひとりのお客さんを見て、
楽しませ、感動させていただきたい
と思います。

ということで、

お客さんとの心温まる関係性や
そこから生まれる空気感などは

数字で計測できるものでは
ありませんが、

これからの時代
ますます重要になっていきます。

こちらをご覧ください。
↓↓↓↓↓
https://www.youtube.com/watch?v=gBoJ1NOV3mQ
小阪が「これからの商売・ビジネスで外してはならないもの」をお話ししています。

それではまた次回に。 
 
 
 

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