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読んでみなければわからないタイトル記事のこと

2021年はiPadの当り年

YouTubeを見ていると,昨年(2021年)はiPadの当り年らしく,春のM1チップ搭載の12.9インチiPad Proが発表に始まり,その前のにはM1チップ搭載前の11インチiPad Proを凌ぐiPad Air4が発表されました。これだけでなく,秋にはiPad miniがiPad Proと同じホームボタンのない全画面タイプにモデルチェンジして,iPadのラインナップを刷新しました。

iPadには,もう1つ相変わらずホームボタンで使う普通のiPadがあるわけですが,そのiPadでもApple pencilが使えるようになって久しく,基本設計は変わらないものの毎年の性能アップを欠かすことなく,学校などで普及しています。

この普通のiPadとは別に,ホームボタンのない全画面タイプで,USB-Cが使え,第2世代のApple pencilが使える上位モデルは「iPad Pro」と呼ばれていたわけですが,今年に刷新されたiPad mini,Air,iPad Proは,実質的にはすべて「iPad Pro」のラインナップに含まれるモデルと考えて良いので,今後はこちらのラインナップに切り替えられていくのだろうと思われます。

ということで,ますます充実のiPadラインナップという感じですが,M1チップ搭載12.9インチiPad Proが私の常用のiPadとなった年も暮れつつある中,ラインナップの中心となったiPad Proも,今後は普通のiPadへの道を進むのではないでしょうか。iPad miniまでPro化した今,まだ少し時間がかかると思われますが,それでも5年以内には普通のiPadになってしまう,そんな気がします。

iPadの機種選びがますます大変になってきた年

今更iPadはUSB-Cが使える「iPad Pro」の方が,PCの代わりに利用するのに都合が良いとかお題目を唱えるつもりはありませんが,今年iPadの主流は,普通のiPadから「iPad Pro」に移ったという気がします。iPadの利用が拡大している中,学校などで利用される普通のiPadはともかくとしても,次の段階に進むには,iPadからiPad Proへの底上げが必要になって来た年だったのだと思います。まあ,ChromeBookやPCと比べられることも多い中,iPadはもはや定番であり,iPadらしさを保ちつつ変化が求められた結果でしょう。

iPadの当り年であった2021年は,Youtube界隈では「iPad Proが良いか,iPad Airが良いか」「iPad Proが良いか,iPad miniが良いか」という話題が話題に尽きなかったようにも思います。
これらは,iPadとiPhone,iPadとパソコンに置き換えても成り立つ,いわば永遠のテーマといってもよい話題なわけですが,私が気になるのはiPadとは何か,ということなので,これからもそれに答えてくれるようなデバイスの変化に期待したいです。

「iPadが要らなくなる」とはどういうことなのか

そんなiPad全体がこれまで以上に普及していく中で,2021年も押し迫ったときに,以下のようなnoteの記事のタイトルが目に付き,とても気になりました。

仕方のないことですが,この時期にiPadを使わなくなる人もいるのかと。いや,実はiPadの手書き機能であるスクリブルの実態がわかるにつれて,私もようやくiPadを多くの人に選択肢の1つとして説明できるようになってきました。だから,要らないと判断する人ができるのも,わからなくもない年の瀬でもあったのですね。

ただ,実際に記事を読んでみると,「PDF書き込み」の話になっていて,別にiPadに不満があるとかないとかでなく,その個人が使うツールが変わったということに過ぎないのでした。あのタイトルの割には結論はそんなに驚くようなものではなかったという感じでした。でも,記事を読むきっかけになるのがタイトルですから,仕方ないことです。
つまりは,これも「iPad Proが良いか,iPad miniが良いか」という話題と大差がないように思えました。タイトルは大切ですが,気になるタイトルというのは,実は読者が読みたかったり知りたいことを表していたりします。また,それだけでなく,その反対のタイトルだから気になることもあります。とりあえず,実際に読んでみないと,タイトルだけではわからないというのが,noteでもあるのだなぁと思いました。

PDF書き込みの次はデジタルペンで手書き

PDFというのは,イメージとテキストを1つにまとめて利用できるファイル形式ですが,それを紙のように利用できるというのが,iPadの技術的なソリューションだったと思います。iPadが「PDF書き込み」に関して優れているというのは,そもそもPDFを「紙」のように使うデバイスとして考えて作られているからです。

そのために, iPadの外見は金属とガラスの板のようなシンプルなものでなければなりませんでした。外見は板,中身は紙とペンというイメージで利用できてこそ,iPadらしいといえるわけです。

iPadですから,PDFに書き込むのもキーボードではなく,もっと直観的に使えるようになるのでは,手書きで利用できたらと期待が募りました。そうでなかったらガラスと金属の板のような形状は成功とはいえないかもしれません。

この形状でPDFを紙みたいに利用するには,シンプルな手書きという方法が真っ先に思いつくと思います。それから10数年。最初は単なる連想だけだったかもしれませんが,今ではiPadOS15以降であれば,標準でスクリブルが搭載されたので,実際に触って日本語で自分の用途に合う機能かどうか試すことができます。それ以外にもサードパーティ製の手書きが使えるようになりました。

iPadのPDF書き込みと手書きは表裏一体の関係だったので,今ようやく車輪の両輪が揃ったといえます。

実際は,まだまだ発展途上だとは思いますが,実際に使える製品になったのがすごいところだと思います。つまり,iPadは手書きに向いているかどうか,というよりも,これでキーボードにも手書きにも対応して,それを利用者が選択できるようにしているところが重要です。手書きでもキーボードでも利用できるのは,それを利用者が用途に合わせて選んだり試行錯誤するのを許している感じです。

2022年はiPadにとってどんな年になるのでしょうか

私は運良く,iPadを利用し始めた早い頃からPDF書き込みに出会えました。当時のiPadはシンプルだったので,使ってみるとテキストよりもPDFの方が標準であり,これはデジタルの紙を志向している,というのがすぐにわかりました。また,それを気づかせてくれる主流となるアプリがありました。

当時はアプリの数もまだそこそこだったので,そんなアプリはすぐに目立つ存在になっていました。今ではアプリの種類と数は膨大になり,それもiPadが選ばれる理由となっていますが,アプリの数も用途も増えて,今のiPad選びは大分複雑で大変だと思います。
今では私がiPadを使う1番の目的は,このPDF書き込みとなっていますが,今唯一不満があるとしたらPDFのファイルサイズが大きめになることくらいでしょうか。

そんなPDF利用も,まずはiPadを使っていなければ,経験することもいろいろなアプリとの出会いもなかったわけです。それは新し物好き(アーリーアダプタ)だったことに他なりませんが,やはりiPadが新しいデバイスの可能性を持っていたからだと思います。理屈は後はから付いてきて,それがPDF書き込みだったわけですが,これまでは,何よりもiPadそのものがおもしろかったのです。

今のiPadの成功は,他に変わるものがなかった,iPhoneの成功があったApple社の製品だったということもありますが,やはり一番の理由はiPadには,当時から今のような新しいデバイスになることを予感させていたからだと思います。

でも,今後はどうなるのでしょうか。 ちょっと不安なのは最近はだんだんとそれが見えにくくなって来たというか,複雑になって来たということです。

さて,2022年はiPadにとってどんな年になるのでしょうか。

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