初対面の人に好かれる法|講演依頼人気講師・酒井とし夫の記事
「あ、そうなんですか!私の先輩だったのですね。」
ある会社の幹部の方と打ち合わせをした時のこと。
その方が同じ大学の卒業で、私の先輩であることが分かりました。
その方にお会いした当初は隙のない上場企業のデキる一流ビジネスマンという近寄りがたい印象でした。
そのため、打ち合わせをしながらしばらくは私も緊張していましたが、大学の先輩であるということが分かったとたんに急に肩の力が抜けて親しみが湧いてきました。
仕事の打ち合わせが終わった後も、数時間にわたりその方の今までのキャリアやご趣味のお話も聞かせて頂き、とても楽しい時間を過ごすことができました。
実はそれ以来、10年近くお付き合いをさせて頂いています。もし、あの時に同じ大学の卒業生だと知らなかったら、仕事の打ち合わせだけでその方とはお別れしたかもしれません。
人は自分と共通項がある相手に好意を抱きやすいという心理があります。
具体的には、名前や誕生日、年齢、血液型、卒業校、出身地、趣味等です。
たとえば相手の誕生日が同じだと見知らぬ人からの依頼でも承諾する率が高いという心理学の実験結果もあります。また、自分と似た名前の人からの依頼にも承諾する率が高いという実験結果もあります。
そして、あなたにも次のような経験があるはずです。
・出身地が同じだったので相手に親しみを感じた。
・好きなアーチストが同じだったので相手と話が合った。
・同じ種類のペットを飼っていたので相手と話がはずんだ。
・応援しているチームが同じだったので相手とウマが合った。
・家が近所だと分かったので相手に好印象を抱いた。
・自分と名前や苗字が同じ芸能人に何となく親しみを感じる。
人は自分と関連がある相手、類似性のある相手、共通項のある相手に好意を抱きやすいのです。ということは・・・。
あなたとお客様の間に何らかしらの「関連」「類似性」「共通項」があれば、お客様はあなたに好意を抱きやすい、ということになります。
社会心理学者R・B・チャルディーニは著書「影響力の武器 実践編」(誠信書房)の中で次のようなことを述べています。
『顧客からよい反応を得るには、名前、信条、出身地、出身校など何であれ顧客と類似点のある販売担当者が売り込みをした方が効果的だ。』
では、どうすればあなたはお客様との間に「関連」「類似性」「共通項」を作り出すことができるでしょう?
こちらから話を振るときには私は『木戸に立ちかけし衣食住』を利用しています。『木戸に立ちかけせし衣食住』と「せ」が入る場合もありますが、この言葉は営業先でお客様との会話の糸口になるキーワードを並べたものです。
「き」は気候、天気のこと。
「ど」は道楽や趣味。
「に」はニュース。時事、経済、スポーツニュース等ですね。
「た」は旅。旅行の話のこと。
「ち」は知人や友人の話。
「か」は家庭のこと。
「け」は健康、身体、病気のこと。
「せ」は性の話題。
「し」はもちろん仕事のこと。
そして衣食住の話題となります。
初対面の相手やあまり話が弾まない人との会話のきっかけをつかむためにこれらのネタを順に話題にすると、ネタに困らないということですが、私は初対面の人と話をするときはこれらのネタを振りながら、相手との「関連」「類似性」「共通項」を探すようにしています。
また、話べた人であれば相手からこれらを見つけてもらうことも可能です例えば、自分の名刺には出来るだけ具体的に出身地や出身校、誕生日、年齢、血液型、趣味等を記載するというのも一つの方法です。
具体的に書けば書くほど、お客様の方からあなたとの「関連」「類似性」「共通項」を見つけてくれる確率が高まります。
店舗スタッフのネームプレートに自分の出身地や出身校、誕生日、年齢、血液型、趣味等を書くというのも良い方法です。
お客様がそのネームプレートを見て
「あら!あなたも書道が趣味なの?私もそうなのよ」
とお客様の方から「関連」「類似性」「共通項」を見出してくれます。
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