日本のものづくりの未来を学生と社会人が考える「工場サミット」
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ものづくりの現場=工場が下請けから脱却するためには、OEM(受託生産)をやっているだけでは、なかなか難しい状況にあります。
「工場は下請けで、利益もなかなか上がらない。意欲も高まらず、若手も退職し採用もできない」
アパレル工場がずっと苦しんできたこの負のサイクル。
これを、
「下請けから脱却して、利益が出て、若手が採用でき、意欲にあふれる。」
という正のサイクルに変えたいと考え、
私はこれまでの6年間、全国の工場を回り
ながらファクトリエという事業を通して取り組んできました。
その成果が徐々に生まれてきており、
20年ぶりに20代の職人が採用できた!というネクタイ工場
3年間で5人の若手が入社してくれた!というスーツ生地工場
なども現れ始めています。
(ここ20年30年、日本の工場は右肩下がりで苦しんでいる中で、ファクトリエと提携している工場にはなぜ若手が入っているのか。その点は今後お話していきます。)
■学生に日本のものづくりの魅力・地方で働くことの魅力を伝える「工場サミット」
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さて、若者がいる地域の場合は、地元の工場に注目が集まることで上記のように若手が入るケースがありますが、若手がいない地域も多くあるのも事実。
そこで2014年から年に1回開催しているのが、「アパレル工場サミット」。
全国の工場の方々が一堂に会し、ものづくりの魅力や地方で働くことの楽しさを学生に伝えるイベントです。
これまで4回開催。
毎回100名近くの学生が集まり、職人の話を聞き、ものづくりの未来について意見を交わし合うその熱気は、
日本のものづくりが盛り上がっていくためのエネルギーへと進化していっていると肌で感じています。
実際に学生アンケートを取ってみると、
参加前と参加した後で、ものづくりの現場で働くことに興味を持ったという割合が増えており
、徐々に変化が起きていることを感じます。
昨年からは学生だけでなく、社会人にも参加枠を拡大。
より多くの方に伝えられるようにと取り組んでいます。
■第5回目の工場サミットが2018年11月17日に開催
第5回目となる今年の工場サミット。
今回も約10工場が集まり、ものづくりの今と未来を議論するほか、
「次世代を担う若手」にも登壇いただき、あらゆる人生の歩み方がある、ということを若い学生に伝えていただきます。
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また、毎回異業種でイノベーションを起こしている方々や、同じアパレル業界で活躍されている方も登壇。様々な視点でものづくりを考えるセッションを設けています。
今回は
「食」の分野から3社
をお呼びしているほか、スペシャルゲストとして、
株式会社ルミネの取締役相談役 新井良亮 氏にも登壇
いただきます。
高校卒業後、旧・日本国有鉄道(国鉄)に入社し国鉄に勤務しながら大学を卒業するという、JR東日本経営陣としては異色の経歴をもつ新井氏。
JR東日本事業創造本部長、副社長を経て、2011年にルミネの代表取締役社長に就任されました。
(その後、現在の相談役になられています)
そんな新井氏のトークを通じて、学生や社会人にとって新たな気づきの場になれば、という想いです。
詳細は下記よりご覧ください。
ちなみに、
参加費は無料。
ぜひ興味がある方々にご参加いただければと思います。
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