心が動かされることを生業として生きていくこと|映画『丸木舟とUFO』
・心が動かされることを生業として生きていくこと
・血縁を超えた家族をつくること
・言葉ではなく行動こそが人の心を動かし世界を変えること
これらが表現された、とっても良質な映画でした。
こんな映画
どんな内容の映画なのかは予告編をどうぞ!
レビュー
40代で、二児の子育て真っ最中で、もっと心動かされることにフォーカスして生きていきたいと日々考えている僕からしたら、なんともドンピシャな内容だった。
主人公が移住者っていうのもまた共感するポイント。僕はUターンだけど、友達はほとんど移住者。都会の感覚に疲れ、自由を求めて暮らす人々ばかり。そんなみんなもきっとドンピシャだし、ちょっと尊敬の眼差しで観てしまうんじゃないかなと思う。
主人公の吉田さんは都会に生まれ、やがて石垣島に家族で移住する。紆余曲折あってたどり着いたのは、サバニという伝統的な木造船をつくる仕事。
「死ぬその日までやれたらいいなと思う」と語る言葉にまったく嘘を感じない。かっこいい。
移住者にありがちな、地元の人と交流がなく浮いてる感じとは違い、サバニ大工の弟子入りし、師匠はもちろん、暮らしに関わるいろんな面で地域のお年寄り(心も体もめちゃくちゃ若い!)の方たちと仲良くし、助け、助けられる関係性を築いている。
きっと言葉だけではなく行動する吉田さんの姿に、周りの人々は理解を示していったのだろう。そして、その姿に吉田さんの子ども達も魅せられ、自由で自立した頼もしい人間に育っている。現代人とは思えないキラキラと輝く子ども達。
どう生きるか。他人や社会からどう思われようと関係ない。自分と100%向き合い、日々、行動にうつす。自分を、体を動かす。心が動かされる方向へ。それを続けるだけで、周りの人々の心を動かし、子ども達も生き生きと育っていく。世界が変わっていく。
この映画に登場する人たち、みんな魅力的なんです。特に印象的なのは吉田さんの妻・朱美さんの言葉。
成功することとか、将来どうなりたいとか、先のことばかり考えて不安になったりするけど、今の積み重ねが未来そのものなんだし、今に集中した方がいいよねって思わせてくれる。
とにかく、これからの時代、どう生きたらいいかのヒントがたくさん詰まった宝箱のような作品。
この映画も、登場人物たちのように説明的な言葉ではなく、物語で伝えてくれる、映画らしい映画。
こんな人にぜひ観てほしい!
上映情報
・横川シネマ(広島)
2023年
3/10(金)~16(木)・・・15:00-
3/17(金)~23(木)・・・16:35-
その他、最新情報は公式サイトで!
余談
ちなみに、監督の水本博之さん。撮影、編集、監督だけでなく、ポスターのデザイン、パンフのデザイン、編集、執筆までやってる、とっても貴重な存在、クリエイターです。僕が言わなくても、映画を観たらパンフを買いたくなると思いますが、ぜひ手にとって見てくださいね。
良い作品なのにまだあんまり上映されていないみたい。もっと観てもらいたい!と思って不慣れな文章を書きました。少しでも上映箇所が増えたらいいなと思う!
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