2024年6月 大阪定例会に参加して
一般社団法人 経営実践研究会の大阪定例会に参加しました。
私たちは300年後の社会を見据え、弱い立場にいる人々の犠牲の上に成り立つ幸せは幻想であり、社会に適応する人を創るのではなく、人に適応する社会を創る、誰も犠牲にならない社会を目指して活動しています。
近畿圏では、大阪、兵庫、京都、奈良で2か月に1度定例会を開催しています。
第一部は兵庫で行政書士・社会保険労務士事務所を経営している世話人の川島さんから「これからのビジネスとは」についてお話頂きました。
Business as Art
ピカソのゲルニカのように芸術は、たびたび言論の自由が許されない時代において、その時代の社会批判を含んだものとして活用されてきました。
社会運動(社会批判的行動を伴った運動)×ビジネス=クリティカルビジネス
顧客の価値は何かということの追及から、社会にとっての価値は何かということの追及を行う時代にシフトチェンジし始めてきている。
会社の社員教育についてもその研修で教えることは生産性や効率性をあげるためのやり方ばかりで、人間の心の豊かさや器を広げるようなものはありません。
やり方ばかりを教え、人の機能的な部分を磨くというのは、ある意味、働く人たちを道具のように扱ってないでしょうか。
働いている人たちも道具のようになろうとしてないでしょうか。
300年後の未来を考えて自分たちは今、何ができるのか、を考えて活動しています。
第二部は大阪でソーシャルアカデミーを経営されている世話人の中尾さんから当会アドバイザーで元参議院議員の二之湯武史さんの「最適化社会日本」についての書籍紹介がありました。
やりたいこと(理想)とやれること(現実)
今は理想より現実を選択する社会になっています。
現実より理想を選択する社会にしていくことがあるべき姿だと考えています。
地球上で人間が支配者になれた理由は、組織を形成して、1人で何十倍何百倍のことができるようになったからです。
人族という意味で、ネアンデルタール人が滅び、ホモサピエンスが残った理由はなぜか。
ネアンデルタール人は脳のサイズがホモより1.2倍あったが、自分の身の周りの家族単位まででしか考えが及ばなかったため、環境変化に耐えられず、個人主義で滅びました。
ホモサピエンスは家族という領域を超えた他の家族などとの数百人規模のグループを形成し、組織をつくっていたため、環境変化などに耐え、生き残ったわけです。
個人の力でやっても生き残らなかったことを人類史が示しています。
組織で創ることの大切さを二之湯先生もその著書の中で述べられています。
第三部は大阪でキックボクシングジムの経営と、現役プロレスラーとしての活動、格闘家を育成する高校の運営をされている“闘う校長”の世話人の池本さんからのお話でした。
池本さんは人生において3つの気づきがあったようです。
1つは、初めて格闘技の世界大会でチャンピオンになった時です。
チャンピオンになった時のイメージトレーニングを何度もしていたが、いざチャンピオンになって涙を流す
場面になっても涙が出てこなかった。
その後、友人や知人からメールをもらって、それを見た時に涙がとまらなくなった。
人が喜ぶことが自分の喜びになる、自分が勝ったことでみんなが元気になると気づいた瞬間でした。
2つ目はキックボクシングジムで100店舗を目指すことが自分の経営者としてのエゴだと気づいた時です。
一般社団法人経営実践研究会の藤岡会長に初めてお会いした時に、池本君のお店は本当に地域に必要なのか?と質問された。
これに対し、自分たち以外でもできることなら、誰かの店舗をつぶして誰かを疲弊させているのではないか?
本当は格闘家のセカンドキャリアなどの支援をしたいと思って始めたのに、その格闘家たちが開設した店舗をつぶして疲弊させててはいけないのではないか。
自分達しかできないことをやろうと決めた瞬間でした。
3つ目は、社員の生きがいややりがいがどのように生まれるかという点でした。
社会の困りごとに対して自分の仕事で役に立てた時、うちの社員は初めて生きがいややりがい、自分の可能性に気づくことができた。
そのタイミングで社会のためにもっとやっていこうと声をかけてから社員が急激に成長した。
今回は普段から地域づくりに多方面で活動されている世話人3名のお話を伺いました。
頂いた話を自分の言葉にして、他に伝えていきます。
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