小胸筋と神経
ここにはもう何も書くことが無いです。
付着位置
起始
第3-第5肋骨と肋軟骨の連結部
停止
烏口突起内側
です。烏口突起、すなわち肩甲骨に付着していることがポイントです。
作用
肩甲骨の下制、下方回旋
になります。
前鋸筋の作用である肩甲骨上方回旋作用と相殺し、肩甲骨外転位にて固定にも働きます。
付着位置関係から前傾作用も行うと予測できます。
烏口突起付着筋
小胸筋の他、烏口腕筋や上腕二頭筋短頭も付着します。
それぞれ烏口突起の内・中・外に付着しています。
肩甲骨前面である烏口突起に付着していますので、3筋が働くと肩甲骨は前傾します。色々と弊害が生じそうです。
触診する際の特徴として、下角は触りやすく上角は捉えれないという点が挙げられます。胸郭体から下角は浮き、上角は密着します。
胸郭出口症候群
小胸筋の下を様々な神経や血管が通り、小胸筋が拘縮する事でこれら神経や血管が圧迫され、手先や指先の痺れや冷えを有するものです。
胸郭出口症候群には幾つか種類があり
それぞれ
斜角筋症候群
肋鎖症候群
小胸筋症候群
と言います。
症状は上記の通り痺れや冷えを伴います。
通っている神経
正中神経、尺骨・橈骨神経、筋皮神経等が通っています。
これら神経は腕神経叢と言う神経の一部であり、大本の神経が圧迫されることで上記神経に影響を及ぼします。
リリースのコツ
小胸筋に対して伸張性ストレスが掛かると、下を潜っている神経絞扼を起こしてしまいます。
起始と停止を近づけ撓ませ、圧をかけると良いでしょう。