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運動中の水分補給
階段を降りる猫、インコース攻めがち。
小林です。
運動中の水分補給の目的について
体内水分
私たちの身体のおおよそ60%を水分が占めています。
その水分の半分以上が細胞内液(細胞の内側に存在)で残りが細胞外液
すなわち細胞間や組織間に存在する間質液と血液中の水成分である血漿であります。
体温調節
体内の水分は体温調節において重要な役割を果たしています。
高齢者は体内水分量が少なく、脱水に対する予備能力が低い事から高齢者で熱中症が頻発する理由が伺えます。
運動時の体温調節
運動時には体温が上昇します。
筋収縮運動や糖質や脂質をエネルギー変換する際に熱が生じます。
運動により発生した熱が籠る事で体温上昇が生じ、熱中症や死に至る場合があります。
そこで体温を発散する機構が体内に備わっており、中でも重要な物が発汗作用になります。
身体の適応
暑熱環境下で運動を行った際、先ず見られる適応として皮膚血管を拡張し血流量を増やす。
というものがあります。
皮膚は外気と直接触れる部分であり、体内の深部を通って熱を吸収した血液を体表面の皮膚へと送り、外気に触れさせ熱が発散されます。
運動時には心拍数が増加しますがこれは本来であれば骨格筋に対して送られる血液が、熱放散の為に皮膚へ送られる為であります。
骨格筋への血流量を補う為に心臓の動きが活発になります。
この様な皮膚血流量の増加でも体温上昇が抑えられない場合に、発汗作用が働きます。
発汗作用
発汗は汗、すなわち水分を体表面に露出しその水分が蒸発する際に熱を奪う気化熱を利用する事で体熱を放散します。
ここで注意が必要なのは、汗が流れ落ちてしまっては気化熱による体温低下効果を得られないという点です。
体温低下作用を発揮できない発汗を無効発汗
と言い、
体温低下作用を発揮した発汗を有効発汗と言います。
まとめ
この様にヒトは皮膚血流量の増加と発汗作用により、体温上昇を防いでいます。
しかしながら脱水が進むと、体水分の節約・保持が優先され発汗作用が抑制されます。
結果、熱が放散できず、体温が急上昇し、熱中症と呼ばれる状態に陥ります。
体温が上昇し過ぎる事で、生体内タンパク質が不可逆的に変性します。
(ゆで卵も固まると元に戻らない)
これが熱中症によって命を落とす原因であると言われています。
運動中は水分を摂取しましょう!