「小さなチーム、大きな仕事」読了。
はじめに
今回は『小さなチーム、大きな仕事〜働き方の新スタンダード〜』を手に取りました。
この本は「37Signals(現在はBasecamp)」という会社の創業者であるジェイソン・フリード氏と共同経営者デイビット・H・ハンソン(Ruby on Railsの開発者)の共著になっています。
また、Webエンジニア養成スクールRUNTEQを運営されているひさじゅ@RUNTEQさんおすすめの本でもあり、エンジニア志願者の方は必読の一冊となっております!
この本の対象読者
・ビジネスを始めようなどと思ったことのない人から、既に会社の経営に成功している人までの幅広い方が対象
・エンジニアを目指している方
この本を読むことで学べること
・スタートアップ企業のカルチャー
・普段の仕事での生産性を高めるために必要なこと
・自分で仕事(事業)をするために意識することとは何か
・多くのことをこなし、より賢く働き、より良い仕事を求めるためのヒント
エンジニアを目指す方の学びに繋がること、そして僕の視点から見て気づきがあったことについてまとめてみました。
※考え方の部分は太字、上段が本書での内容、下段が自身の気づきや考察としています(下段省略箇所あり)。急ぎの方は太文字だけ見ていただければと思います。
気づき・学び
①生産性を高めよう
▷失敗から学ぶことは過大評価されている
「失敗から学べ」「失敗は成功の元」といった格言があるが、失敗から学ぶことにどれだけの価値があるのか。失敗ではなく成功から学ぶことで何がうまくいったのかが分かり次の成功にもつながりやすい。
失敗は成功の元という言葉は好きなのですが、失敗したことを振り返りはしても成功したことに関してはほぼ振り返ることが無いなという気づきがありました。成功した要因を振り返る。そもそも上手くいっていることがあるのかを考えることからスタートしないといけないな、とも思いました。
▷ワーカホリック(仕事依存症)は馬鹿げている
たくさん働くことは重要なことを無視し、危機すら生み出す。時間をつぎ込んで何とかしようとしたり、考えることをせず力技で埋め合わせしようとしたりする。また長時間働いていることで生産性を無視し、自分はたくさん働いているというヒーロー観念すら持ってしまう。
熱意を持って働くことは悪いことではないが、熱意を役に立つこととはき違えることだけは避けること。
これは個人的に一番気づきになった言葉でした。正直スタートアップや仕事をバリバリこなしている人は寝る間も惜しんで仕事をしているイメージを持っていました。長時間働けばいいというわけでは決して無い。長時間働くことで良いものが生まれるという考えは切り捨て、生産性をあげることに執着していこうと考えを改めました。
▷時間がないは言い訳
何か本当にしたいことがあれば、他にやることがあろうとも時間を作ることができる。残念なことに多くの人はそれほどまでの熱量がなく、言い訳をして自尊心を守ろうとしている。完璧なタイミングは決して到来しない。完璧なタイミングのことばかり考えていても、それは絶対にやってこない。
時間がない、いやそんな訳はないと。無駄にしている時間が絶対にあるだろうと。じゃあ何故時間がないといってしまうのか?それは本当にやりたいと思っていないから、やらなくても現状に大きな支障はないと思っているから、それをやる完璧なタイミングがいつか訪れると思っているから、○○がないから取り組めない、などといった言い訳がある。
確かに言い訳はいくらでも作れると思いました。どんなときでも何かしらの制約はあるから、制約を受け入れその中でどう実行できるかという方法を考えていく。
▷やることを減らす。それ本当に必要?
必要なものは思ったより少ない。やることを無闇に増やしてやっている感に浸ってしまわないよう、本質にエネルギーを絞り注力する。やめたほうが良いことを考える際は次のような質問が効果的。
「やることを減らす」。これはエッセンシャル思考にもあった考え方でした。やれば良いって訳ではない。抽象度が高く、変わらないものを目標として設定し社会貢献に繋がることに取り組んでいく。自分自身の変わらない信念は何か。何を社会に対して貢献できるかを問いていく。
▷DECISIONS are PROGRESS - 決断することで前に進む
「これについて考えよう」ではなく「これについて決断をくだそう」という考えを持つこと。決断する姿勢を持ち、完璧な解答を求めず前進すること。
明日決断するも今日決断するも同じだ。この言葉は、昔ある人から言われた言葉と同じだったことを思い出しました。数日間熟考したとしても結局はその場で決断した時と結果はほぼ変わらない上に、チャンスを逃すことに繋がるので決断は早めにやれと。身に染みます。
②スタートアップのカルチャーが分かる考え方
▷MAKE A DENT IN THE UNIVERSE - ささやかでも世界に貢献しよう
大きな仕事をするには何かを良くしているという感覚が必要。ささやかでも世界に対して貢献している、そしてその重要なものの一部を担っているという感覚を持つことが大切。何かをするなら重要なことをしよう。そして世界に対して貢献をしていこう。
何か新しいことを始める時は、自分個人のためではなくささやかでも誰かの役に立つことや貢献できることに取り組んでいこう。自分のためだけになることはそれはそれで楽しいが、生きている時間は少なくできることは限られている。やるなら少しでも世界に貢献できることを考え選択し取り組んでいく。
▷LIVE IT OR LEAVE IT! - 本気で取り組め、さもなければ去れ!
信念は書くだけではダメ。本当にそれを信じ、その通りに人生を送ること。
▷LET YOUR CUSTOMERS OUTGROW YOU - 顧客を(あなたよりも)成長させよう
ある特定の要望に逐一答えていては良い製品は作れない。人も状況も変化するため全員に対して全てを提供することはできない。特定の個人に対して合わせていくのではなくあるタイプという大きなくくりに対して忠実に価値を提供する必要がある。
仕事をしている中で、価値を届ける相手が特定の個人に向いてしまい本来の価値提供の部分を疎かにしてしまうことはあり得るなと感じました。自分自身が仕事をする際は、本来価値を届けたい層に届くよう取り組んでいく。
▷全員がうごく
小さなチームでは人に仕事をふる人間ではなく、働いてくれる人間が必要。全員が何かを生み出さなければならない。結果を出さないことには意味がない。つまり単に仕事を振る人がいても荷物にしかならない。
全員が動くには、もちろん個人としての自律意識が前提として必要だとは思いが、信頼して任せてもらえる風土が大事になってくるだろうなと考えました。
③個人やチームとしての戦い方
▷WELCOME OBSCURITY - 無名であることを受け入れる
誰もあなたを知らないのだから失敗しても大きな問題はない
無名であればプライドを失うことも自信を失うこともない
名が通ってくると影響範囲が大きくなるため、初期のうちに恥をかいておいたりリスクを取っておくことが大事
▷一夜にして成功はない
あなたはみんながすぐ注目するような特別な存在ではない
誰もあなたを気にかけない。少なくとも今は。そんなもんだ。
コツコツやること。我慢強くやること。
▷ビジネスで絶対に使ってはいけない四文字言葉
この言葉だけは仕事をする上で注意し、チーム内で使わないようにする。
さいごに
いかがでしたでしょうか?
個人的にはスタートアップで働く人たちは寝る間も惜しみ起きている間は常に働いているイメージを持っていたので、この本に書かれていた考え方は少し意外でした。そして自分が全然できていない部分の理解にも繋がる良い本でした。
ぜひ一度読んでみてください。
他にもスタートアップやWeb業界を知るためのコンテンツをひさじゅさんが紹介されていたので、これから僕も見ていき記事化できるものがあればnoteに共有していこうと思います。
※ひさじゅさんが運営されているwebエンジニア養成スクールRUNTEQはこちらから。こちらのリンクから申し込むと1万円引きになるのでよかったらどうぞ!
以上、ここまで読んでくださりありがとうございます。
ささやかでも貢献できていましたら幸いです!
としまつでした。
それではまた。
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