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【疑問】EEAT目的で「架空の人物」を著者情報に入れたらSEOは上がるのか?

どうもこんにちは、20代怠け者こと、上本敏雅(うえもととしまさ)です。

ぼく自身は2012年から、自分のブログ・Tipstour(チップスツアー)を中心にいくつかのメディアでWebライティングとSEOを13年ほど経験しており、近年は企業向けのSEOライティングやコンサルなども行っています。


さて、SEO評価の中で年々重要視されていると言われ、比重が上がってきているEEATという要素。

E Experience (経験)
E Epertise (専門性)
A Authoritativeness (権威性)
T Trustworthiness (信頼性)

いわゆる記事の信頼性の評価軸とされ、以前は「EAT」でしたが、2022年にExperience(経験)が追加され、ライターの経験内容なども加味されるようになり、「EEAT」(イーイーエーティー)と呼ばれるようになりました。

サイトコンテンツの検索順位を上げる目的で「EEATの評価を上げていこう!」となった場合、個人サイト・企業サイトのどちらでも疑問として出てくるのが「ページ内に架空の著者情報を載せても効果があるのか?」ということです。

一般的にEEAT評価は「記事を書いた人」に紐づくとされており、記事内の「著者情報」「監修者情報」などの部分に記載された著者名や経歴欄を見て、Googleはその記事の信頼性を評価する、と言われています。

であれば、架空のすごい人物をでっちあげて、それを記事に掲載したら、SEO評価は上がるのでしょうか?




【結論】架空の人物を著者として書いても無意味

結論としては「架空の人物を著者として載せるのは無意味」「著者情報を載せるなら、実在する人物を載せるべき」です。

理由としては、虚偽の情報を掲載している長期的な信頼性の低下という観点はもちろんのこと、その架空の人物のEEAT情報を掲載した所で、それがGoogleアルゴリズム上、まったく評価されない可能性の方が高いからです。

極端に言ってしまえば、「◯◯大学卒」「◯◯国家資格取得」「年商◯億円」「実績◯万件」「◯◯新聞での掲載多数」のような架空の実績を載せてしまって、
それが検索エンジンに評価されるのであれば好き放題いくらでも著者情報を盛れてしまうわけですから、このような手法が有効ではないことは考えるまでもなく明白です。

💡Googleは、著者情報の自己申告を基本的に信頼していません。
自分たちが持つ情報を参照して、この名前の人が信頼出来る人間かどうかをシステム的に判断します。


Googleの検索エンジン担当者のダニー・サリバン氏は、2024年2月、以下のように発言しています。(ツイート内容を意訳)

自己申告はランキングの要素ではありませんし、他の要素に影響するものではありません。

専門家が記事を書いたからといって、魔法のようにランキングが上がるわけではありません。

1) 誰でも誰かを専門家だと自称することができ、それは何の意味もありません
2)Googleが何らかの方法で確認して「はい、この人は専門家です」と判断することもできません。



【実は】Googleは著者情報のデータベースを持っている

Googleは、その記事に掲載されている著者情報が正しい情報なのかを参照・信頼性を担保するために、著者情報のデータベースを独自に持っているとされています。

これらの情報は2024年5月に起きたGoogleアルゴリズムのリーク情報を読み解いて、ぼくが独自の解釈で推測しているもので、
こうしたデータベース情報をGoogleが保有していることは公にはされていませんが、一定の個人(著者)に紐づく情報は保持していることは、Googleの評価方法からも間違いありません。


Googleアルゴリズムのリーク情報には「プロフィールID」という記述がたびたび出てきます。

このプロフィールIDというのは、著者(Author)と紐づけられて設定されており、インターネット上で掲載・公開されている各個人の氏名や情報に紐づいた、全世界的にユニークなIDであると考えられます。


これがEEAT評価に影響している、という内容もリーク情報から見受けられるため、Googleの一般的な検索エンジンのインデックス情報とは別に、プロフィールIDというキーで管理されたDBが存在するのではないかと考えられます。

Googleのページの評価プログラム

著者のプロフィールIDを格納するパラメータがある

著者情報をDBから取得し、そのページの著者の情報を取得

ページの内容は信頼できるかどうかを判断


例えばGoogle検索で個人名を検索すると、画面右側にナレッジパネルと呼ばれる、有名人や著者に関する情報が表示されることがありますが、これらはまさにそうした著者情報のDBから引用されてきているものだと考えられます。



✅️Googleが持つ著者情報項目

どのような情報を保持しているかについても、もちろん公開されていませんので、以下は推測ですが、このような情報を著者に紐付く形で管理しているのではないかと推測されます。

  • プロフィールID(ユニークなID)

  • 著者名: ニックネーム、ペンネーム

  • 著者の活動歴

  • 学歴

  • 所属/役職

  • 受賞歴

  • 法人番号、屋号

  • インボイス登録番号

  • 出版物

  • メディアへの露出

  • イベントへの出演歴

  • Webでのサイテーションや引用数

  • 専門テーマ

  • SNSの有無

  • SNSのフォロワー数 (数値)

  • Wikipediaページの存在

  • 文章のスタイル (なりすましなどを判別するために使用?)


【無駄】架空の人物でSEO評価が上がる可能性はほぼ皆無

ということで振り返りますと、上記のような形でGoogleが著者情報をデータベースとして保持しているのであれば、なおのこと、架空の著者情報を作ってコンテンツ上に掲載するのは無意味であると考えられます。

「誇れる実績や専門知識がある人はいないけど、EEATで評価されるかもしれないし架空の人物を著者情報に載せちゃえ」
というような程度であれば、掲載しないほうが安全&無難です。


以前、「競合サイトがおそらく架空の人物を著者情報に載せてたのだけど、自分たちもやったほうがよいのか」という質問をクライアントから頂いたことがありましたが、その際も、この記事での結論と同じようにアドバイスを行いました。

架空の人物を載せるくらいなら、自社に著者として掲載できるようなメンバーを育てていくほうが、気は長い話ですが遥かに有効です、と。

(EEATを伸ばすための実際の方法については、また後日、noteにまとめていきたいと思います。)


✅️架空の著者情報を掲載したらペナルティは喰らうか?

架空の著者情報でペナルティを食らうかどうか、という件については、これも推測にはなりますが、「大きなデメリットはない」「ただし、長期的に見ればデメリットの方が大きい」のではないかと思います。

  • その人が架空なのか、新しく登場した人なのかをGoogleには判断する術がない

  • 新しく登場した人の場合、登場直後にペナルティを与えるのは適切ではない

  • ただし、あまりにも謳っている実績と実際の世界の情報に差異がある場合はペナルティの可能性も


あまりにも実績がある情報だったり、学歴だったりが、インターネット上の情報と一致しない場合、それを「存在しない架空の人物」もしくは「自己申告の内容が怪しい人物」と判断し、ペナルティを与える可能性は十分にありえます。

学歴などは特に、様々な情報を広く判断していけば本当か嘘かを判断できるので、明らかに「怪しい」と評価された場合、著者情報を掲載していることがSEO上、マイナス要因になる場合もあるはずです。

【まとめ】

以上、架空の著者情報を記事に載せるのはアリなのか?についてでした。

以下、要点をまとめておきます。

1️⃣Googleは何らかの方法で実在する著者かどうかを管理している
2️⃣架空の著者名を掲載しても、Googleはそれを信用しない
3️⃣虚偽の経歴と判断されてペナルティを食らうぐらいなら、やらない方がマシ


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EEATは現在のSEOでは重要な要素となってきているため、Webサイトからの集客、SEOでの集客をする場合、避けられない重要なポイントです。

Googleから正しく評価されるために、自社サイトの著者情報をどうしたら良いか迷っている…判断がつかない…とお困りの場合、どのようにするべきか、アドバイスさせていただくことも可能です。

実際に、ぼくのクライアント数社にて、EEATを向上させるための著者情報の施策について、アドバイス・実施などをお手伝いしている事例もあります。

もし、関心がありましたら、お気軽にご相談くださいませ。
フリーランスですので、割とフットワーク軽く、まずはご相談からお話出来るかと思います👍️

上本へのご相談やお問い合わせはこちらからどうぞ🦥

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