古民家再生が地域に生む新たな可能性
JR四国が高松市に開設した「Setolive by 4S STAY」に関するニュースを読ませて頂いて、地域資源の再生が生む新たな可能性に魅力を感じました。築54年の古民家をただの宿泊施設としてではなく、地域の歴史や物語を感じられる空間に仕上げた点に心を惹かれます。柱や障子といった伝統的な素材を活かしながらも、国鉄時代の備品を装飾に取り入れるなど、ノスタルジーとモダンなデザインが見事に調和しています。
さらに、無人チェックインの導入やカフェの併設など、現代のニーズに応える機能も兼ね備えており、過去の魅力を残しながらも新しい価値を加えている点が素晴らしいと感じます。こうした施設は、単なる宿泊施設にとどまらず、訪れる人々に地域の文化や歴史を感じさせ、さらには観光拠点としての役割も果たすでしょう。
空き家の活用は、不動産業に携わる中でも重要な課題ですが、このような取り組みを目にすると、古いものを丁寧に活かしながら現代的な価値を創出することの可能性を改めて考えさせられます。高松市は瀬戸内国際芸術祭を控え、観光客の増加が見込まれる中、この施設が地域活性化の一助となることを期待しています。この事例が、他の地域にも広がりを見せ、地方創生のモデルケースとして活用されることを願っています。