高価格化が進むマンション市場と住まいのこれから
不動産業界に携わる者として、最近のマンション市場の動きを見て、改めて危機感を感じています。東京カンテイの調査によると、2019年から2023年の5年間で、1億円以上の新築マンションが1万7412戸も販売されたそうです。これはバブル期を1.2倍も上回る数字で、マンションの価格が一段と上昇しているのがはっきりと分かります。
特に東京都では、販売数がバブル期の約2.4倍に増えているというのは、都心の人気がいまだに衰えていないことを表しています。一方で、岡山県や沖縄県など、かつて億ションがほとんどなかった地域でも販売戸数が大幅に増えているのを見ると、高級志向の広がりや新しい需要が地方にも波及しているのだと感じます。
ただ、その一方で、この高価格化が人々の暮らしに与える影響を心配せずにはいられません。マイホームを夢見る一般の方にとって、住まい探しがますます難しくなっているのが現状です。僕たち不動産業界で働いている者としては、こうした変化を踏まえながら、多様なニーズに応える住まいを提案し、できるだけ多くの人が安心して生活できる環境をつくっていくことが重要だと感じています。
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