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鶏レバーのパテ

  10年以上前の事だけど、妻とシアトルをブラブラと歩きながらデートをしていた時に入ったフレンチの軽食とワインを出すようなカフェで食べた鶏レバーパテはなんとも下処理が甘かったのか、鶏臭い本当に残念な味で妻もこれはまずい。。。と絶句。よくよく考えてみたら自分で作ればいいんじゃんと思い自宅で作っています。鶏レバーのパテの材料はアメリカ(ワシントン州なら)では簡単に揃う食材ばかり。そして工程もとても簡単なので是非とも挑戦して欲しいです。

  今年の感謝祭(Thanksgiving Day)に妻に4コースのディナーを作りましたが、これはその前菜として出しました。彼女はもうその10年以上前の不味かった鶏レバーパテのことは全然記憶していなくて、そんなの食べたっけ?などと言っていましたが、今回のこのパテはとても気に入ってくれたみたいで、美味しい美味しいとパクパク食べていました。

材料A(野菜とハーブ)

シャロット        荒微塵切り
玉ねぎ          荒微塵切り
ニンニク         スライス
ボタンマシュルーム    スライス
タラゴン         茎から葉だけを取ってみじん切り
ローズマリー       茎から葉だけを取ってみじん切り
パセリ          茎から葉だけを取ってみじん切り
タイム          茎から葉だけを取ってみじん切り
鶏レバーを作る際に良く使われるのはタラゴンなのでそれ以外はオプションです。今回は庭で育てているハーブ類を色々と入れてみました。

材料B(調味料)

ブランデー      料理用ですから高価な物ではなくても十分です。
シェリー酒      料理用ですから高価な物ではなくても十分です。
生クリーム
バター

材料C

鶏レバー       出来るだけ新鮮な物を使ってください。冷凍品や解凍品は
           味がものすごく悪いので避けましょう。

作り方

①新鮮なレバーをザルとボールのセットの中に入れて流水で優しく3回ほど水を変えながら、水の色が血で汚れなくなるまで、あと浮いてくる脂肪の塊等を取り除き優しく洗ったら、そのまま流水を流しながら15分ほど放置して地抜きをします。
15分ほど経ったら水気を切って、まな板の上で包丁で筋、脂肪、血の塊を取り除きます。

血抜きの工程は臭いみを出さない為にとても重要な作業なのでしっかりと!!
この脂は臭みの原因となります。あと筋も完成した時に口に残って食感が滑らかではなくなるので、この工程は最も大切な工程と言っても過言ではない。

② 下処理をしたレバーにしっかりと両面に塩を振りかけてキッチンペーパーに挟んで、冷蔵庫で30分ほど水分を抜き更に臭みを抜く。

塩を振りかけると表面の色が白っぽく変色するが心配はいらない。ここから出た水分が臭みの原因なので、この工程をすることによってさらに上品な味になる。

③ レーバーの水分抜きをしている間に野菜を切っていく。

シャロット        荒微塵切り
玉ねぎ          荒微塵切り
ニンニク         スライス
ボタンマシュルーム    スライス
タラゴン         茎から葉だけを取ってみじん切り
ローズマリー       茎から葉だけを取ってみじん切り
パセリ          茎から葉だけを取ってみじん切り
タイム          茎から葉だけを取ってみじん切り

後で撹拌するので細かい微塵切りでなくても大丈夫。ただ、野菜の大きさを揃えないと火の入り方にむらが出てしまいます。パセリの茎もみじん切りにして入れましょう。



④  テフロン加工のフライパンを強火に当ててオリーブオイルを敷いたら、冷蔵庫で30分間水抜きしたレバーを重ならないように丁寧に焼いていきます。この時にレバー一つ一つがちゃんと焼けるように丁寧に焼いていきましょう。そして、両面が焼けたら一度、皿などに取り出して置いてください。まだ、フライパンは洗ってはいけません。

⑤  鶏レバーを焼いたフライパンに残った油で野菜を全て入れて、塩を少々振りかけて野菜を炒めていきます。中火で野菜に満遍なく焼き色をつけていく(カラメライズさせていく)。油が少ないと思ったら、少量のオリーブオイルを加えて構いません。この時のポイントはフライパンに残ったレバーの焼いた時の焦げを野菜の水分で蒸しながらこそげ取って、野菜にその焦げを移していく事。この焦げは旨味成分を含んでいるので決して、ペーパーなどで拭き取らないこと。

⑥  玉ねぎとシャロットが炒まってきて、透明になり出すので更に3分ほど炒めたらバターを投入。ここで恐れずいっぱい入れましょう。そして、バターでさらにしっかりと炒めていきます。

このこびりついた焦げは旨味。西洋料理は和食とは真逆の考え方。和食では出汁に苦味が出るので絶対に入れない。

⑦ バターでしっかりと野菜がいたまったら、マッシュルームと焼いたレバーと皿に溜まったレバーから出た汁をフライパンの中に投入します。強火にして再度、水分が沸騰して来たら、ブランデーとシェリー酒を加えてアルコール分をしっかり飛ばした後に生クリームをヒタヒタになるまで入れて少し煮詰めてください。大体、20%ぐらいの水分が蒸発したら、火を止めてハーブをたっぷり散らします。

ブランデーはアルコール度数が高いので、投入する際は指で口を抑えながら入れるか、小皿に取り分けてからフライパンに投入しないと、誤って引火した時に瓶が割れて火傷や怪我の恐れがあるので十分に気をつけてください。

⑧  フードプロセッサーで滑らかになるまでしっかり撹拌させて、それをラメキンなどに入れて粗熱をとった後に冷やし固めます。ちなみにラメキンに入れる場合はアイスクリームスクーパーを使うと便利です。冷凍保存したい場合は直接、冷凍庫で凍らせた後にラメキンごとフードセーバーのバッグに入れて、凍った状態で真空作業をすると形も変わらず使うときにそのまま使えて便利です。

器に入れたらトントンと軽くたたて熱いうちに空気を抜来ましょう。

⑨  盛り付け。きっちりと冷ましたパテをスプーン2本を使って形を整えたら、ピクルス、オリーブ、サラダ、粗びき黒胡椒、ディジョンマスタード、タラゴン、表面にオリーブオイルを塗ってカリカリに焼いたバゲットなどでセンスよく盛り付けるととても見栄えのする前菜になります。これだけでもおしゃれなランチとなりますし、サラミやプロシュート、ドライフルーツなどと共に盛り合わせて、シャルキュトリーなどにも使えて。鶏レバーパテはとても応用の効く食事なのです。

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