「『あの日ジョブズは』出版記念講演〜没10年「世界を変えた男」を振り返る」開催報告
日本時間(JST)で2021年10月3日(日)10:00〜12:00、米国西海岸時間(UTC)で2021年10月2日(土)18:00〜20:00に開催する「第15回 Global Digicon Salon 015 「『あの日ジョブズは』出版記念講演〜没10年「世界を変えた男」を振り返る」」を開催しました。こちらが当日の記録映像です。
■211003 JT Global Digicon Salon 015 『あの日ジョブズは』出版記念講演
https://youtu.be/7ou2pkIbPE0
2011年、ジョブズが亡くなる直前にアップルは時価総額世界一になりました。あれから10年、アップルの時価総額は当時の7倍。270兆円企業になり、今なお時価総額世界一企業であり続けています。今回のGlobal Digicon Salonでは、『あの日ジョブズは』( https://amzn.to/39GTys4 )を上梓した著者の片山恭一さん、小平尚典さん、そして、アップル関係でたくさんの著書をお書きになってきた林信行さん、大谷和利さんとともに、「世界を変えた男 スティーブ・ジョブズ」(NHKスペシャル)についてさまざまな角度からディスカッションしました。加えて、リード大学時代、ジョブズの友人となり、一緒にインド旅行をし、Apple I、Apple II、Macintosh開発に多大な貢献をしたダニエル・コトケさんがサプライズ・ゲストとして参加し、在りし日のジョブズを偲びました。取り上げたテーマは、「ジョブズとジョン・レノンの共通点」「ヒッピーカルチャーからパーソナルコンピュータへ」「「Think Different」の光と影」「2人の先駆者(ダグラス・エンゲルバートラスとアラン・ケイ)からジョブズが継承したもの」「ジョブズが「知的自転車」と言ったことに対して、アラン・ケイが「補助輪付き自転車」と皮肉ったことの意味」「アラン・ケイが1972年に著した「A Personal Computer for Children of All Ages(すべての年齢の「子供心」を持った人々のためのパーソナルコンピュータ)の未だ古びない未来ビジョン」など。最後に、ジョブズは、①どのように世界を変えたのか? ②何故、世界を変えることができたのか? ③私たちはどのようにジョブズを継承していったらいいのか?④今、一番未来の人たちに伝えたいメッセージは何か?といったことについて語り合いました。この10年、日本の衰退ぶりは目を覆うばかりです。この8月にはついに日本企業全体の時価総額がGAFAを下回りました。一体なぜ、日本はかくも情けない国になってしまったのか? その答えは極めてシンプルです。ジョブズは、日本の禅、伝統文化、職人芸の素晴らしさを発見し、生涯を通じて、その精神をアップルの製品・サービスに生かそうとしました。ジョブズの遺言といっていい「The Intersection of Technology and Liberal Arts(テクノロジーと藝術の交差点)」を理解する鍵はそこにあります。一方、我々日本人は、どれだけ自分たちの古き良き伝統文化をないがしろにしてきたか? ジョブズが自らの理想であるとして、生涯最も愛したのは川瀬巴水をはじめとする日本の新版画でした。ジョブズとアップルが起こした「奇跡」の意味を少しでも理解したいと思うのであれば、10/2〜12/6まで新宿SONPO美術館で開催されている「川瀬巴水 旅と郷愁の風景」( https://www.sompo-museum.org/exhibitions/2020/kawasehasui/ )に足を運び、しばしその静謐な時間に浸ってみるといいでしょう。
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