フライを観る
イルミネーションの最新作フライを観る。なんか設定からしてニルスの不思議な旅を思い出します。ニルスは出てきませんが、飛べない鳥が飛んで世界を旅して世の中でいろいろな体験をして成長していく、という物語、なのだと思います。
あらすじも何も前情報は入れてません。宣伝だけの情報なので、そういう内容だろうと考えて、鑑賞にあたりました。
まあ、予想通りの作品と言えば予想通りでした。
面白いところもありますが、今までのイルミネーションのアニメにしては笑えるところが少なかったように感じました。
コンパクトにまとまっているところはよかったのですが、ストーリー的にも新規軸のところもなく、ある意味、凡庸ではあるように感じました。ただ、子ども向け作品なので、凡庸はわかりやすさでもあると思うので、そういう意味では良いのだと思います。
何もすべての年代が満足しなくてもいいのです。実際、アメリカではこの作品は予想よりもヒットをしているようです。ただ、日本ではあまり宣伝にも力を入れられていないようで、ヒットには至らないような気もしますが。
今年はイルミネーションは怪盗グルーの最新作がありますし、グルー〜ミニオンズの主力ラインがあって、ペットやシングのシリーズと並んで、新しい次のヒットシリーズを目指しているのだと思うのですが、今作はそのヒットシリーズを作るためのスタッフを育てることを目的とした人材育成用のプログラム、という感じを受けました。この作品で求められているのは、ある程度のクオリティを保った作品に落とし込む、というものなのではないでしょうか。つまり、大ヒットを狙うのではなく、予算に見合った規模のヒット、だから宣伝にもあまり力を入れてないし、ターゲットも子ども向けに寄ったものなのだと思います。制作費もそれほどではないので、そこそこの売り上げでもヒット扱いになっているのだと思います。
作品にもそれぞれの役割があり、それをちゃんと果たせているのであれば、それはいい作品と呼んでも差し支えないのだと思います。