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成長するタイミング 今回はたまたま海外事業が

今回は、直近1年の経験をしたことをもとに今の感覚を活かした感覚をお伝え出来ればと思います。
私は6年前から香港に住む、海外居住者ですが、少し特殊で住民票は日本の大阪に残しているので、非居住者ではなく、日本で住民税を払う通常の日本国内な納税者です。
長期の海外出張者というのが分かりやすいかもしれません。
まず最初に私が海外出張で感じた起業家の印象は、海外スタートアップを目指す人達が集まるパーティーと、東京の起業家セミナーの雰囲気が良く似ており、「中身がない」ことにびっくりしました。
話しかけたり、話しかけられたりしましたが、ある人は投資家を探していたり、ある人はこれからビジネスを立ち上げるといった話で、なかには新規事業をサポートすると言っていました。
そのようなパーティーに意味があるのか疑問に感じたこともありましたが、それから6年経過して今は反対にあの時の中身がないパーティーこそ起業家にとって、もっとも有意義な場所だったと思い返します。
あまりにも大きなスケールを語る起業家の話を、眉唾ものに見て、私のビジネスが将来到達するサイズ感が、小さくなりすぎてしまい、実現が簡単なゴールを自身の身銭を切って無理やり作り上げた感じが半端ないことになってしまいました。
新しいビジネスをスタートする時に、コネクションやより良い条件に見合う案件を探すことよってしまいがちですが、
海外スタートした事業が日本より小粒になってしまった状況が、のちの成長機会を逃す原因になっているのではと思うようになりました。
私のビジネスは、日本製スーツの海外展開であり、香港でリテールからスタートして、香港、アメリカ、タイでホールセールを展開をしてますが、それが6年で出来たというか、その仕事が流れているわけですが、6年目で日本の事業に比較して小粒感はいなめず、もちろん海外展開は、ゼロからスタートした事業なので、現状での進捗率が低い成果と考えるのはネガティブな考えですが、海外ビジネスの成長が難しいという状況をしいて作り出してしまったのです。
それは、起業家パーティーを、今になって考えると、そこに沢山の成長機会があったのに、現実的なビジネス感を優先するあまりに、本来のスタートアップの着想を捨てて、海外展開をスタートしてしまった状況を今になって気付かされました。
海外スタートアップが成長する可能性は、新しいマーケット、商品サービスの競争力、日本の既存ビジネスと海外の販路のマッチにあるはずが。
それらを置き去りにしてしまい、知らず知らずに日々の決定が、日本でのビジネス感覚に支配された後付けのものになってしまいがちで、それらは見慣れた光景でしたが、仕上がったのは、新しくない、起業家精神を捨てた既存ビジネスのど真ん中を作ってしまったという結果でした。
新しい発想や技術は、リスクがあり嫌いがちですが、結果として挑戦にかけるコストは、挑戦しないランニングコストよりコスパが良いはずで、それを実現する機会が、あの時の起業家パーティーでありセミナーだった気がします。
いまから、修正しないといけないのですが、すでにスタートした事業には一定の顧客やサービスがあるため流れていく仕事を解体して作り直すか、修正や改善をするのか、もう一度いちからスタートアップし直さないといけなくなってしまい、難しい選択を迫られているのが、なんとも日本的です。
6年間でゼロから海外売上比率を10%まで作った、しかも独自の販路を築いたことは、今後のベースにはなりますが、本来は販路構築以外にシステムとセットで有るべきでした。
具体的には、ビジネスを世界展開する何が欠落していたのか、それは日本のビジネスにもズドンですが、システムでした。
私達の場合は、オーダー受注したスーツを生産管理するシステムの事で、日本の工場との接続方法が人海戦術で行われるために、間接的な仕事が利益を損ない、競争力を削ぐという結果になり、それにより海外の競争には勝てないわけで、結果的に成長しない訳です。
しかし、日本人的発想は、時には役立ちます。
それは、社長がその間接業務を補完すれば、1人分の生産性においては人海戦術でありながら競争力が高く、海外競争にも戦える事であり、また別のファクターですが、1人の生産性の限界までは売り上げは伸びる可能性があり、それがよくある事業の売り上げに壁を作っているはずです。
海外で仕事をする場合には、契約毎や様々なリスクがあり簡単ではないですが、多様な生産性アップを実現するスキルこそが高い成長につながるのではないかと思います。
海外から、数多くの問い合わせをいただく中で、海外対応する場合の様々な人海戦術コストを商品やサービスにのっけた見積もりを出していたため、はっきり言って高い印象があり、なかなか次に進まないのです。
但し、そんなことでは成長は限られているわけで、意味がないのは当然。
海外スタートアップを目指しているなら、意味の無い意味があったパーティーをおすすめする次第です。(笑)
そして、私は、このノートを書いるわけですが、解体して作り直すか、改善するかの決断はどちらかといえば、解体ですが、顧客とホールセールを継続しながら、本来スタートアップの着想であるシステム開発をやりたいなと考えるところです。
短期的にではなく、IA時代のシステムです。いまから、従来のSQLサーバーやオラクルベースの業務システムを開発するよりも、次の競争力にマッチするAIを使った間接業務を無人化するシステムを開発したいです。
それは、リテールのフィッティングを自動化するのではなく、接客後の業務支援を自動化したいという発想です。
最近の私の知見は、工場用語の日本語は海外で通じないか誤解が多い点です。
もしかしたら、日本製品作る工場全体に言える事で、工場用語の翻訳が海外同業種で使われているスタンダードに置き換えて、さらに工場の常識も海外のスタンダードにする必要があります。
はっきり言ってグローバルスタンダードに置き換えれば、何のこともない話が多いです。
前職はITの走りをして来た私が、2009年からスーツ工場に転身してから、あまりにもアナログに逆戻りしすぎてきましたので、良い反省で、良い機会になるべく、新しい発想を探しに起業家パーティーに出かけて行きたいと考えるこの頃です。最後に、
少し香港の話をすると、2019年を境目に経済が悪化してから、数字はわかりませんが、生活している中で感じてますが、
日本のバブル崩壊と決定的に違うのが、裏側で香港人がバブル崩壊を認めないメンタルの強さです。なぜなら住宅バブルが弾けたにもかかわらず、景気の気の部分で負けていないため、住宅の家賃がそれほど下がらない事や、インバウンドによりホテル宿泊費も高止まりしているので、やはり香港はメンタル強めです。
この記事を書いている10月6日は、香港では国慶節の連休中で静かな1日です。
2019年から下がり続けてきた経済が、いよいよ上昇局面にあり、本土との往来も激しくなり、香港ビジネスは来年には2019年並みに戻り再度成長軌道に乗ると思ってますが、日本の既存ビジネスを香港に展開されたい方には、最大限のエールを送りたいと思います。
そして、香港は貿易には適した国です。日本製品を海外展開するさまざまな質問にレポートいたしますので、質問があればお寄せください。
最後までお読みいただきありがとうございます。

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