新年明けましておめでとう御座います。 あっという間の2022年だったように思います。 思い起こせば色々なことがありましたが個人的には、カラダのことで悩まされた一年でした。 アレルギーになり食べたいものが食べれなくなりました。節制をしたのですが、思いの外辛くメンタルが不安定になることが多々ありました。 二十代の頃は、なんでも目の前のものを好き嫌いすることなくたらふく食べていました。それが今になって返ってきたのか健康の大切さを三十代後半になって身に染みる程かんじてい
ブルネロクチネリが目指す人間のための資本主義はものづくりに携わる人にとって多くの気づきを与えてくれています。 クチネリ社の職人の給料は、イタリアの平均賃金よりも高いことで知られます。職人たちはアーティストであり、尊敬を込めて「アルティジャーニ」と呼ばれるそうです。 手仕事と職人技にこそ人間性と美の探求の根幹があると説き人間性を中心に置いた仕事によって、人は尊厳が得られる。これこそがブルネロ クチネリというブランドの哲学であり唯一無二の存在たる所以なのでしょう。 本書
狩野永徳障壁画が久しぶりに聚光院に里帰りしたということで見に行ってきました。 感想は一言では表せられないほど美しいものでした。父、狩野松栄は柔らかな作風に対して永徳はダイナミックで躍動感に溢れ目を奪われるような作風でした。天才絵師とゆわれた永徳、納得です。 狩野派は四百年幕府の絵師集団として近世画壇に君臨し続けたそうです。世界的に見てもここまで長きに渡って第一線で活躍した集団はないそうです。すごい!! そしてもう一つお目当ての作品がありました。 そう!!千住博先生
新しい選択をすることは新たなチャンスを生みますが同時に今までやり続けてきた選択肢を減らすことも大切なことだと思います。 なんでもやるは、自らの個性(強み)を弱めますし非効率な状況が起きやすくなります。 また年齢を重ねるほど手放せないことやこだわりが多くなっていきますので意識しておくことが重要です。 古いものを捨てると新しいものが入ってくる。 不思議なのですが捨てると新しい出来事が向こうからやってくることがよくあります。川の流れのように循環させていくことがよい流れを生むポ
袋帯、風呂敷、結髪、多様な結び方をする文化は世界的に見ても日本だけじゃないでしょうか。 日本の結びを発達維持できたのは奈良末期〜延喜天暦の時代に朝廷が儀式のルールを事細かく記載したことが起因になったようです。 言葉の意味を紐解くとムスは『産出』ヒは『魂』となり霊力を産むものとなります。古代は、産霊と書いてムスビと読んできました。神聖な場所を『結界』することも大事な人と交わす『結縁』も同志が誓いをたてる『結社』も結ぶこと。このことからも日本人はかなり古い時代から結びを重んじ
小さい頃から無口な性格で自己表現が全くできない人間でした。 23歳から営業の世界に入ったのですがズタボロ笑のコミュニケーションスキルだったため、先輩方からかなり怒られたことを記憶してます。手痛い失敗もたくさん(笑)辛抱強く指導してくださる方々のお陰でごく普通の一般会話ぐらいできるようになり今では、コミュニケーションをとることの楽しさを感じられるぐらいになってきました。 ものづくりに関わるようになってからは、創作活動を伝える機会が増え試行錯誤の日々が続いています。ノート記
伝統を守ることは大切ですが、時代に合わせて変化していくことも同じくらい大切なことだと思います。 西陣の歴史をふりかえると東京へ遷都されたことにより織物業は衰退。復興をかけて、京都府は1873年、西陣の織り工の佐倉常七、井上伊兵衛、吉田忠七の3名をフランスに送りジャガード機導入を推し進めました。当時かなりの大反対があったそうです。しかしその結果西陣は復活を遂げ躍進を果たしました。 このことから社会情勢、環境が常に同じということは有り得ないですし変化し続ける世界に対応して
今年4月に南相馬市の呉服店さんにイベント訪問しまして震災のことをお話しする機会がありました。 想像を超える出来事だったことや未だ向き合い続けていることなど知らないことが多くメディアやネットの情報だけでは全ては得られないと改めて痛感しました。 明るい方々ばかりで前向きに捉えていこうとする姿勢は元気をいただきましたしもっとたくさんの現場に行ってお話しする機会を増やせたらと思った体験でした。
ものづくりに取り組む上で論理的に捉えてやることも大切ですが、感覚的に捉えることも同じぐらい大切なことだと考えています。 工房内の湿気が多い日、カラッと乾いてる日によって糸が膨張したり伸縮したりするので微妙にテンションの張り加減を変えたり、ぬれぬき技法(緯糸を水に濡らした状態で織りあげていく)ですと、夏場は渇きがはやいので糸の湿り気加減を手触りで確認しながら調節したり数値化できない作業がいくつかあります。 想定通りにいかないこともあり大変な工程なのですが、快適さ便利さ以外
日本には古来より命がないと思われている道具でさえも、長い年月がたつと霊性を獲得し九十九神(つくも神)になるという考え方があります。 15~6世紀の日本人はこのアニミスティックな視点を大切にしていたようです。現代よりもものがなかった時代ですのでより大切に扱おうとする意識が高かったかもしれませんね。工房内の道具もかなり年季が入っておりまして、すでに生産終了しており潰れたら終わりみたいな道具がいくつもあります。 ですのでできるだけ長く丁寧に扱ってつくも神さんにいてほしいなぁと
内服、服用など薬を飲む時によく『服』という漢字が使われているのは何故でしょうか? 中国の儒教の経典、四書五経の中に次のことが書かれています。 『草根木皮は小薬、鍼灸は、中薬、飲食衣服は大薬』 最も優れた治療方法は、薬を飲むより、正しい飲食と、快適な衣服を着ること。 つまり古代人は身にまとうものが心身に多大な影響を及ぼすということを熟知していました。天然染料が使われている衣服などはカラダに良さそうなかんじがしますね。 着物も身に纏うと気持ちがピシッとしま
一日の生活の中でルーティンがたくさんあります。ありすぎて困ってるぐらい汗💦 その中でも一番こだわってるのが神社仏閣に参拝祈ることです。無宗教ですがしょっちゅういきます。 祈りを通して「一番大切なもの」を考えるんですね。こうすることで優先順位を間違えないようにしてます。情報過多なこのご時世、等身大の自分であろうとするのは至難の技ですから世間と離れて自分を見つめ直す作業は今必須の課題のように思います。
ものづくりに深く関わるようになって特に作る過程の大切さに目がいくようになりました。 綺麗に織ることができればなんでも良い訳では、ありません。ものが溢れる世界でクオリティの良さは当たり前。求められるのはココロを揺さぶる職人の世界の美的な感覚を接続させること。つまり文化や熱量みたいなものを作品に内包させないと魅力的なものにはなりえません。 しかし過程は見えないからこそおろそかにしてしまいやすいんですよね。そこで気持ちの浮き沈み集中力を単発的にさせない為に注意していることが
細見美術館にて初めて染色家吉岡幸雄さんの色を拝見した。平安時代の法典「延喜式」などの文献を参考に再現したそうだ。 自然の色を見ているうち人間本来もちあわせている五感みたいなものが呼び覚まされココロは煌々とゆらめいた。 源氏物語における色彩は約80種、用例は650余りありいかに当時の人々が色彩感覚にすぐれ美意識が高かったかがうかがえる。再現された衣装の色合は萌え、色づき.咲きにおい、咲き乱れる木々、草花のそのままにうつし出し小宇宙の中に自然を感じ日々を生きた王朝人の
弥勒菩薩半跏思惟像は僕が一番好きな仏像です ^ ^ 京都 太秦 広隆寺にあり実は、国宝第一号なんですよ🙌 アカマツを使って彫られており朝鮮半島から伝来したものとゆわれています。 柔らかい表情はアルカイックスマイルと呼ばれ口元だけは、微笑みの形を伴っているのが特徴です。 フッと肩のチカラが抜けるような柔和な気持ちにさせてくれます。 この作品の見方の一つに客観芸術というのがありまして エゴやマインドの主観を超えて数学的正確さで作用する芸術をいいます。 瞑想家os
円空仏 彫ってみました。 どうですか? このコクのある味わい カリスマ仏師と呼んでもらってもかまいません(°▽°) さて今回は、またまたご縁いただき仏師の職人さんに円空仏についてご教授いただきました。 仏師 水地さん 円空といえば、そう ユニークな顔立ちの仏像 諸説には12万体作ったとゆわれており、 世が世ならもっとも仏像を作った仏師として ギネスブックに載ることができたでしょう。 仏師さんに聞くと、円空は、おそらく5分で仏像を彫っていたと。 いかに手数