なまえ
じぶんの身体に起こっていること、こころに起こっていること、周りで起こっていることに、なまえを付けてもらって、安心したり、不安になったりしていた。
他人から、いままでわたしには無かったなまえを求められるなんて不思議だ。
そういうときに、「わたしはずっと、わたしです」と胸を張って言えたらいいけど、それではなにか誤魔化しているみたいだし、わたしは素直に新しいなまえを付けてもらって、名乗った。
弱みも強みも含めて、わたしはいつでもわたしのままだったのに、結果的に隠してるみたいになったり、いやほんとうは隠していたのかもと思ったり、ほんとうに隠しておきたかったりした。
まだ知られてないことに安心したり、
知って欲しくて不安になったりしている。
言わないことを美徳としたり、
言えないことを臆病だと思ったり、
言えることを素直だと思ったりした。
本音でぶつかりたいとおもったり、
目をみて言えなかったりした。
笑って えへっ て誤魔化してみたり、
泣いて訴えてみたりした。
ほんとうはずっと聞いてもらいたかったり、
ほんとうはずっと知らないふりをしていてほしかったりした。
ことばが気持ちを上書きしちゃう気がしたり、
ことばに気持ちを上書きしてもらったりした。
なりたくない気持ちになったり、
なりたい気持ちになれなかったりした。
いっこ解決しなきゃ次のマスに進めないと躍起になってみたり、解決しないままでも意外と進んでたことに今更気づいたりもしている。
ほんとうはなまえなんてどうでもよかったり、
ほんとはちょっと大切にしていたりしている。
なんのはなしかっていうと、
そういう肝心なことばかりは
まだ言えないでいるわたしを
ことばがみつかるまで待っていて欲しいということです。
なんちゃって
記憶、こころの一句
「闇に溶けてしまいたくなったり
光に透けてしまいたくなったり」